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表参道 月光茶房
表参道
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「月光茶房」に行ってきました。
場所は渋谷区神宮前3-5-2です。

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表参道駅A2出口の裏を少し歩いたビルの地下1階にあります。
お洒落なカフェなどが並ぶ道を行き、道から奥まったビルの外階段を
下りていくと、小さな広場になっていて、左右にお店があります。

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右が「月光茶房」で、引き戸を開けて入ります。
入口横の窓際には、オーディオセットの横にレコードやCDが並んでいます。

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カウンター10席のお店で、打ちっ放しのコンクリートの壁には工事の時に
書いた字が残っています。
棚には伊万里のカップが並んでいて、とてもストイックな内装です。

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コーヒーは、穏やかな話しぶりの、風格のあるマスターがペーパードリップで
ゆっくり淹れます。

モカ650円を頂きました。
ブレンドは600円です。

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軽い苦味と程好い酸味があって、美味しいです。

BGMは現代音楽でした。
喫茶店のBGMで現代音楽を聴くのは初めてです。
マスターはジャズに造詣が深い方のようで、基本的にはジャズを聴かせる
お店です。

マスターによれば、この梅の絵のカップは鍋島風の伊万里とのことです。
絵付けは東京藝大を出た人で、鍋島としては繊細な作風だそうです。
他のカップも、あれこれ試してみたくなります。

マスターの趣味の良さの感じられるお店です。

お店のHPです。

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【2010/01/31 07:08】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
月島散策
月島
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photo by taro

月島は明治時代に隅田川下流の東京湾を埋め立てた、人工の島です。
今は、もんじゃ焼のお店で有名です。

老舗の佃煮屋、天安本店です。
写真では静かそうですが、中はお客さんで一杯のこともあります。

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隅田川の屋形船です。

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あじさい号 

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さくら号

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ユアータウン 

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ヒミコ 
松本零士さんデザインの宇宙船型水上バスです。

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ヒミコと聖路加ガーデン(St Luke's Garden) です。
聖路加ガーデンは、聖路加レジデンスと聖路加タワーの2棟のビルに、
ホテル・マンション・オフィス・レストランなどが入った複合施設です。
タワーの屋上にはテレビ局のお天気カメラも設置されています。

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福島県の観光バスがきました。
桜の名所、隅田川にふさわしく、桜交通のバスです。

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亀島川にかかる南高橋(みなみたかばし)です。
亀島川は日本橋川から分流して、隅田川に合流します。

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南高橋の下流、隅田川テラスにある、江戸湊発祥の碑です。
慶長年間に江戸幕府がここに港を築いたことを記念しています。

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霊岸島水位観測所です。
この近くで東京湾の平均海面を測って、全国の高さの基準としました。

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ユリカモメです。

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中央大橋です。

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永代橋と建設中の東京スカイツリーです。

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鵜が飛んでいます。
カワウでしょうか。

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佃公園のモニュメント、「みどりの風」です。

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ここからは 聖路加タワー47Fの展望室からの眺めです。
眺めは良いのですが、広くはありません。
13:00~19:30まで開いていて、休日の夕方に行った時は混んでいました。

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夕方、あたりも薄暗くなってきました。
隅田川が左側の東京湾に注ぐ所です。

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富士山が見えます。

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東京タワーがライトアップされました。

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築地市場の方向を見ます。

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勝鬨橋の下を船が通ります。

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【2010/01/30 00:13】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
日本橋三越 「佐藤泰生 挿絵展」
三越前
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日本橋三越で1月26日まで開かれていた「佐藤泰生 挿絵展」に行ってきました。

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日本経済新聞に連載されていた、高樹のぶ子の小説、「甘苦上海」の挿絵の原画
386枚のうちの、150枚の展示です。

パステルと水彩、アクリルによる、4号の大きさの絵が、150枚も壁に並んで
いるのは壮観です。
大掴みで勢いのある描き方は、マティスやデュフィの趣きがあります。

24日は、本人によるギャラリートークがありました。
トークは大変な盛況で、60人以上が集まっていました。

以下はトークです。

「高樹さんが私を指名したのは、昔描いた、宮本輝の『朝の歓び』の挿絵が
目に留まったからとのこと。

高樹さんたちと一緒に、上海に取材旅行にも行った。

高樹さんの希望は、人物の顔は描かないということ。
顔を描くと、登場人物のイメージが固まってしまうから。
もっとも、私の先生の小磯良平は顔もどんどん描いていた。

作品との距離の取り方を考えていると、内容に批判的になることもある。
送られてきた原稿を5回は読んでいる。

自分は挿絵画家、イラストレーターではないので、作品とは独立した絵画を
目指してしまい、自分の世界に引き込みたくなってしまう。
棟方志功、小磯良平、中川一政はそのようにしていた。

小説へのサービス精神、作家のイメージへの配慮、画家としてのプライドが
交じって大変だった。

展覧会の展示も考え、絵は大きめに描いた。
使ったのは386枚だが、実際には1000枚ほど描いた。
毎日、自分の絵がカラーで発行されるのは画家冥利。

赤を使った翌日は青など違う色にすると、読者に効果的な印象を与える
ことも分かった。

初めの内は薄い色で描いていたが、だんだん濃く、重厚になっていった。
黒い地色にすると、白い線が使えるので、同じ場面、モチーフを目先を
変えて使える。
普通、5、60回でマンネリ化するが、この方法で変化を付けることが出来た。

カラー印刷されるのは、東京、大阪、名古屋地区だけで、その他の地方は
モノクロ印刷だが、黒地を使うことでモノクロにも対応出来るようになった。

大変ではあったが、今後の油彩の仕事の中身になる仕事だった」

この他、面白いエピソード、裏話も交えて、とても楽しいトークでした。
最後に、抽選で、寅の絵を描いた年賀状の原画5枚の抽選もありました。
私は外れました。


【2010/01/28 05:33】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
日本橋三越 安彦文平展
三越前
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日本橋三越本店で1月12日まで開かれていた、「安彦文平展」に行ってきました。

安彦文平(1969~)の作品は2009年の8月に、同じ三越で開かれていた、
「LIONCEAUX2009」展でも出展されていました。

細密画ですが、特に光を意識しています。
夏の強い日の光の中の野菜などを描いています。

「黄色い水仙」

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柔らかな光を表しています。


「青い雫」

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服、紫陽花と、青を追求しています。


【2010/01/28 05:30】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京都庭園美術館 マッキアイオーリ展
目黒・白金台
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目黒の東京都庭園美術館で、3月14日まで開かれている
「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」に行ってきました。

マッキ 0034


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「マッキアイオーリ」とはイタリア語で「マッキア派の画家たち」という意味で
マッキアとは、色の斑点で対象の明暗を捉える技法を指すとのことです。

イタリア統一運動が盛んになった1850年代に、時代に触発されてフィレンツェで
始まった芸術運動で、フランスの印象派よりやや早く、当時のアカデミズムに
対抗した新しい絵画を目指したとのことです。

ルネサンス時代に下図に使われていたマッキアの技法を、表に出したままで
作品を完成させたのが大きな特徴ということで、印象派の荒い筆致で描く
技法の話と似ています。

また、パンフレットに、"Italian Masters of Realism"とあるように、
その基本はリアリズムにあるとのことです。

パンフレットには、マッキアイオーリについての解説が書かれていて、
参考になります。

この展覧会にはイタリア本国の協力で、約60点の油彩作品が展示されています。

テレマコ・シニョリーニ 
「フランスのズアーヴ兵とトスカーナの大砲のルビエラ入城」 1860年頃


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イタリア統一運動の初期にはフランスに援軍を頼んで、オーストリア軍を
北イタリアから追い出しています。


テレマコ・シニョリーニ 「セッティニャーノの行進」 1880年頃

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セッティニャーノはフィレンチェ郊外の町で、シニョリーニはここに
住んで作品を描いています。
明るい日差しの中のお祭りの行進です。


テレマコ・シニョリーニ 「セッティニャーノの菜園」

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日陰になった庭はいかにも涼しそうです。
穏やかな緑色の景色の中に赤色を置いています。
シニョリーニの作品は、風景への親密さに満ちています。


テレマコ・シニョリーニ 「8月末のピエトラマーラ」 1889年

手前には塀に囲まれた緑の庭があり、遠くには日に当たって黄土色の丘が
広がっています。
塀の上では、犬が一匹、気だるそうに景色を眺めています。
シニョリーニの絵には、塀と点景のような人物や動物といった構図が
よくあります。
画像が展覧会のHPに載っています。


シルヴェストロ・レーガ 「ジュゼッペ・ガリバルディの肖像」

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赤シャツ隊を率いて、イタリア統一運動を指導したガリバルディの肖像です。
威厳に満ち、憂いも見える表情です。
シャツは袖がゆるやかで、胸ポケットがつき、なかなかお洒落です。
レーガは人物像をよく描いています。


シルヴェストロ・レーガ 「庭園での散歩」

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日の光の差す公園での状景です。
描き方が印象派によく似ていることが分かります。


シルヴェストロ・レーガ 「乳母を訪ねる」 1873年

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子供を抱いた乳母と、お供の女性の質素な服装に対して、真中の女性の
上等の服が際立ちます。
貧富の差の大きい階級社会イタリアの状況を描き出しています。


シルヴェストロ・レーガ 「母親」 1884年

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大きな作品で、階段を上がった2階ホールの正面に掲げられています。
落書きに夢中な子供は、母親の服を踏んでいることに気が付きません。
母親の水色の服と、毛糸のピンクが対照的です。


ジョヴァンニ・ファットーリ 「森の中の農民の娘」 1861年

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ふと佇んでいる女性を描いているようですが、解説によると聖母マリア像を
ヒントにしているそうです。
ファットーリは農村の日常の状景を描いています。
同じく農村を描いた、フランスのコローと同時代なので、比べてみると
面白いです。


クリスティアーノ・バンティ 「農民の女性たちの集い」 1861年

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何気ない農村の日常と風景を、夕方の光の中で捉えています。


アドルフォ・トンマージ 「田園詩 『逢瀬』」 1884年

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穏やかな田園風景の中の人間の営みを掬い取っています。
人物も遠くにいるので、風景に溶け込んでいます。


フランチェスコ・ジョーリ 「水運びの娘」 1891年

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画像では上下が少し切れています。
女性は日陰になり、平野と丘は日に照らされています。
平野の部分の、大まかな色の付け方に特徴があります。
スカーフが揺れて、吹き上がってくる風を感じます。
その立ち姿は堂々として、ギリシャ・ローマ建築の、女性の形をした石柱
(カリアティード)のようです。


イタリア絵画というと、バロック時代までは分かるのですが、その後は
あまり馴染みがありません。
今回の展覧会も、初めて観る画家ばかりでした。
今では、絵画というと先ずフランスが思い浮かびます。
文化の中心がフランスに移ったためで、統一国家の成立の早かったフランスと、
分裂状態の長かったイタリアの差が出てしまったようです。
そのイタリアで、フランスの印象派より早く、このような大きな芸術運動が
あったことを知って、とても良い勉強になりました。

作品にはそれぞれ解説が付いているので、作品を観る、解説を読む、
アールデコの館内を眺める、と中身の濃い鑑賞でした。
晴れた日には、2階のサンルームでの休憩を特にお奨めします。

美術館の入口で東京都のアンケートに答えた時に、庭園美術館の絵葉書を
いただきました。


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【2010/01/26 19:45】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(2) |
日本橋三越新館 竹久夢二展 -憧れの欧米への旅
三越前
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日本橋三越本店新館7階ギャラリーで1月20日まで開かれている、
「竹久夢二展 -憧れの欧米への旅」に行ってきました。

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竹久夢二は昭和6年(1931年)に欧米旅行に出発し、昭和8年に帰国した後、
翌年49歳で亡くなっています。
この展覧会では、その欧米滞在中の作品やスケッチも多く展示されています。


「モントレーの港町」 昭和7年

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夢二はアメリカ西海岸に1年以上滞在し、多くのスケッチを遺しています。
運悪く、アメリカはちょうど大恐慌のさ中で、展覧会を開いても
作品は売れず、夢二は挫折を味わったということです。


「着物の女」 昭和6-8年

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夢二はベルリン滞在中にイッテン・シューレで日本画の講師を勤めています。
イッテン・シューレは、初期のバウハウスの先生も勤めた、ヨハネス・イッテンの
設立した美術学校です。
生徒にはユダヤ人が多かったそうで、このモデルの女性の顔に憂いの見えるのは、
ナチスの台頭して来た時代のせいかも知れません。
着物を洋服風に左前に着ていますが、夢二はそのまま描いています。


「うぐいすや 『伯林客中』」 昭和7-8年

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伯林客中は、ベルリンに滞在中という意味で、モデルはドイツ人ということです。
夢二が描くと、ドイツの女性も夢二風になります。


「扇をもつ女」 昭和7-8年 油彩

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ウイーンで人に譲った作品とのことで、外国人をモデルにしています。
欧州滞在中に描かれたようです。
夢二の油彩画は少ないのですが、その最後の作品ということです。


「大正風俗図」 大正14年

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片肘を突いて、ストローで飲物を飲んでいる、すこし行儀の悪い姿に、
大正の気だるい雰囲気を感じます。


セノオ楽譜 「夢見草」

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セノオ楽譜は明治末から昭和初期にかけて発行された、西洋音楽の楽譜集です。
夢二も多くの表紙絵をレタリングとともに描いています。
オペラや賛美歌などの他に、夢二自身の作詞した、「宵待草」もあります。
ヨーロッパ風の図柄が多く、少年時代に神戸に居た時以来という、
ヨーロッパへの憧れが強く表れています。

竹久夢二の作品は、文京区弥生の、根津駅近くの弥生美術館でも、観ることが出来ます。


【2010/01/25 01:15】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
京橋千疋屋東京駅一番街店 2010/1
東京
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京橋千疋屋東京駅一番街店でモーニングです。

八重洲地下中央口を出てすぐ左という便利さ、モーニングのお値段も手頃という
重宝なお店なので、時々利用します。

この前行った時の記事は、こちらです。

その時はトーストセット500円だったので、ワッフルセット600円にしました。

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一口サイズに切ったワッフルに、クリームが載り、シロップがかかっています。
ワッフルはフワフワしています。
フルーツヨーグルト、サラダ、メロンが付くので、色もきれいです。
朝のワッフルというのも、楽しい気分にさせてくれるものです。


【2010/01/24 06:32】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
東京都美術館 ボルゲーゼ美術館展
上野
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上野の東京都美術館では、「ボルゲーゼ美術館展」が開かれています。
期間は4月4日までです。
東京都美術館はこの展覧会の後、改修のため2年間、閉館されます。

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展覧会では、イタリアの名門ボルゲーゼ家の収集した、ルネサンスから
バロックの作品約50点が展示されています。
展示は3階に分かれています。

1階は、「15世紀・ルネサンスの輝き」というタイトルです。

10番 サンドロ・ボッティチェルリとその弟子たち 
  「聖母子、洗礼者ヨハネと天使」 1488年頃
 

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今回の展示の中で最も古い作品で、テンペラで描かれています。
聖母マリアや天使たちの衣装には金襴が施され、天使たちはそれぞれ豪華な
衣装を着け、花飾りを被ったりして、少女漫画のような甘美さがあります。
後ろに飾ってある、聖母マリアを象徴するバラは、「ヴィーナスの誕生」で
撒かれているバラを思わせます。
後の時代と比べての、ルネサンスの大らかさを感じます。


11番 ラファエロ・サンツィオ 「一角獣を抱く貴婦人」 1506年頃 

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初めて観た時の印象は、何と明るい色彩の作品だろうということです。
肌は白く輝き、金色の髪の毛は一本一本ていねいに描き込まれています。
画面上側の水色の空と水色の眼に対して、下側の袖の紅色とネックレスの
紅色が見事な対比を見せています。
外の風景も広々として、穏やかです。
ルネサンスとはこのように伸びやかで、明快なものだったのかと思います。

以前は、車輪の破片を持った図柄だったので、聖カタリナを描いたとされて
いたそうです。
不自然な点があるので、上描きされた部分を取り除いたところ、一角獣を
抱いた姿が現われたとのことです。
一角獣は貞節の象徴なので、モデルが誰かは不明ですが、結婚を記念して
描かれたのだろうということです。


15番 レオナルド・ダ・ヴィンチ(模写) 「レダ」 16世紀

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今は失われた、レオナルドのオリジナル作品を最も良く伝えていると
云われています。
ギリシャ神話の、ゼウスが美しいレダを誘惑しようと、白鳥に身を変えて
近づいたという話です。
レダと白鳥の体の線がS字型になって調和しています。
レオナルドらしく、レダの表情はどこか謎めいています。
足元の鳥や草花は長谷川潔の版画によく似ていると思いました。


2階は、「16世紀・ルネサンスの実り-百花繚乱の時代」ということで、
ルネサンスからマニエリスムの時代です。

30番 ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオ 
  「レダ」 1560-70年頃


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小品ですが、こちらもレダです。
濃密な作品で、レダの凝った髪型や豪華な衣装など、細かく描き込んでいます。
解説によると、人体を解剖学的にも正確に写すことが、マニエリスムの一つの
特徴ということで、この絵も首筋の筋肉の小さな動きまで描かれています。

ギルランダイオは、3代居て、初代はドメニコ・ギルランダイオ、
2代目はリドルフォ・デル・ギルランダイオ、
3代目はミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオということで、
ややこしいです。
2代目の作品も小品ですが、「12番 『若者の肖像』 16世紀初頭」という、
端正な作品が展示されています。


21番 ヴェロネーゼ 「魚に説教する聖アントニオ」 1580年頃

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聖アントニオは13世紀のポルトガルの聖人で、この絵は、海辺で説教すると
魚が集まって来て、説教を聴いたという言い伝えを描いています。
ジョットの描いた、アッシジの聖フランチェスコの、「小鳥への説教」を
思い出す話です。
ジョットの絵が淡々としているのに対して、こちらは動的です。
右下の人物たちは崖の上に立つ聖アントニオを見上げ、聖アントニオは体を傾け、
手を伸ばして左を指しています。
左下の海では、魚たちが口を開けて集まっています。
聖アントニオの姿は遠近法を無視した大きさで描かれています。
広々とした青い空の下のドラマです。


3階は、17世紀・新たな表現に向けて-カラヴァッジョの時代」ということで、
バロックの時代です。

40番 カラヴァッジョ 「洗礼者ヨハネ」 1609-10年

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光と闇の対比を追及したカラヴァッジョの、若い最晩年の作品です。
光に当たったヨハネの体は、広げた赤い布によって更に際立っています。
物憂げな表情は何を意味しているのでしょうか。
殺人を犯して、長い逃亡生活を続けていたカラヴァッジョの自画像の
ようにも見えます。


45番 ジュゼッペ(フセペ)・デ・リベーラ 「物乞い」 1617-20年頃

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ジュゼッペ・デ・リベーラはスペイン出身で、カラヴァッジョの影響を
強く受けているということです。
光を浴びて闇の中に浮かび上がる姿は、まさしくカラヴァッジョの手法を
思わせます。
弟子のルカ・ジョルダーノの作品にも同じように、物乞いを正面から
描いたものがあります。


アルキータ・リッチ 「支倉常長像」 1615年

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特別出品で、1階に展示されています。
伊達政宗の命でローマに派遣された支倉常長の像です。
刀の柄が少し短いですが、豪華な羽織袴のススキの模様など、
違和感無く、忠実に描かれています。
支倉常長の一世一代の晴れ姿なのでしょう。
ローマ滞在中にボルゲーゼ邸でもてなしを受けたとのことです。
ここで支倉常長に会うとは予想していませんでした。


時代はこの後、昨年観た、「ルーヴル美術館展」の時代に続きます。


【2010/01/23 00:56】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(0) |
銀座 十一房珈琲店
銀座一丁目
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「十一房珈琲店」は銀座二丁目の外堀通り沿いにあります。
場所は中央区銀座2-2-19 です。

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自家焙煎のお店で、入口横に焙煎室があります。
木調の店内は奥に細長く、カウンター席10席を含め、30席ほどです。

自家焙煎店らしく、棚にはカップと豆の瓶が並んでいます。

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奥の壁には昔の大きなラジオと、トロンボーン、ピッコロトランペットが
飾ってあります。
BGMはジャズです。

注文すると、砂糖、ミルクを付けるか訊かれます。
コーヒーは注文の都度挽いて、ネルドリップでゆっくり淹れます。

ブレンドはライト、シティ、フルシティ(600円)、フレンチ、イタリアン
(650円)が揃っています。
ライトだと、見た目は紅茶ほどに薄いとのことです。

シティローストをいただきました。

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カップはウエッジウッドです。
雑味のない、くっきりした苦味で、酸味も程好くあり、とても美味しいです。

お店の方に、ストレートで酸味のあるのはどれか訊いたところ、
タンザニアが浅煎りで酸味が強いと、ていねいに説明してくれました。
今度、試してみようと思います。

銀座の一角にありながら、お値段も手頃で、色々なコーヒーが楽しめるので、
賑わっているお店です。

四丁目のMIKIMOTOには、もう紅梅が飾ってありました。

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【2010/01/22 08:55】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
日本橋高島屋 牧進展
日本橋
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日本橋高島屋画廊で1月26日まで開かれている、「牧進展」に行ってきました。

牧進(1936~)は、花鳥画を描く日本画家で、作風はとても優美で繊細です。

小さな扇面画20点、月ごとに草花と鳥や動物を組合わせた12ヶ月分の花鳥図、
屏風など約40点が展示されています。

扇面画では、笹舟にメダカが寄ってきたり、小雀がふっくら座ったりしています。
花鳥図では、卯月は菜の花に黄色いヒヨコ、神無月は稲穂に赤トンボを
取り合わせています。
長月では、ネコジャラシとアカマンマの中に白兎が居ます。
アカマンマの赤に白兎の目の赤が映えます。


「愛嬌」

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紅いバラと白い文鳥です。
牧進の描く鳥は、どれも愛らしさに満ちています。

日本画は、どんな小さな画面でも、自然の中の生き物を上手く様式化して
表現できます。
その伝統は見事なものだと思います。


【2010/01/20 20:27】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
神田須田町 高山珈琲店
淡路町
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「高山珈琲店」は須田町交差点近くの小路を入った所にあります。
場所は千代田区神田須田町1-12です。

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照明をやや暗めにして、間接照明を生かした店内は、木調の落着いた雰囲気で、
カウンターにはカップが並び、壁には写真と絵皿が飾ってあります。

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BGMは静かなジャズピアノでした。
コーヒーはネルドリップで淹れます。

ブレンドコーヒー500円です。

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カップはウエッジウッドです。

ブレンドは、ソフトなプラージュ(フランス語で浜辺)と、苦味の強い
メール(海)があります。
フレンチローストで、プラージュも軽い苦味があって美味しいです。
ストレートは700円で、チーズケーキ450円、バタートースト450円なども
あります。

口ひげの、穏やかなマスターは以前、九段下にあった「カフェ ルグラン」に
居られたとのことです。
独立してお店を始めたのは1994年とのことで、内装も自分で考えたそうです。

常連らしいお客さんがマスターと丁寧に年賀の挨拶を交わしていました。

ふと、雪の降った日の朝に、店の外の小路を眺めながら、ここでゆっくり
過ごしたいものだと思いました。

いつまでものんびりしていられないので、お勘定を済ませ、
「行ってらっしゃいませ」の声に送られて、店を出ました。


【2010/01/19 08:12】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京藝術大学大学美術館 「絹谷幸二 生命の軌跡」展
上野・根津
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上野の東京藝術大学大学美術館の「退任記念展 絹谷幸二 生命の軌跡」
での作品解説に行ってきました。
展覧会は1月19日まで開かれています。

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絹谷幸二(1943~)は奈良市出身で、東京藝術大学教授を勤め、
今回、退任記念展を開いています。

作家自身による作品解説が何回か行なわれ、私は16日の解説を
聴きに行ってきました。
大変な盛況で、100人くらいのお客さんが集まっていました。

作品は、広い会場を利用して、大作を中心に50点展示されていました。
絵画をそまま立体にしたような作品もありました。

「自画像(卒業制作)」 1966年 油彩

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暗い背景を前にした、意志の強そうな顔です。
今の華やかな色彩画家の絹谷幸二になると、想像されていたでしょうか。


「諧音の跡」 1967年 油彩

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今とはまったく違う、色数の少ない、地味な色調です。
若い頃は貧乏で、高い絵具を中々使えなかったとのことです。


「アンジェラと蒼い空 II」 1976年 ミクスト・メディア

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1971年から73年まで、イタリアに留学し、作風ががらりと変わります。
色彩が圧倒的に明るく、力強くなります。
絵具も日本画の顔料と油絵具を混ぜて使っているということです。
作品に日本画の雰囲気があるのは、日本的な題材と共に、顔料の使用が
あるからでしょう。


「銀嶺の女神(’98長野冬季五輪ポスター原画)」 1997年 ミクスト・メディア

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解説、
「この顔は誰をモデルにしているのかよく訊かれるが、
モデルは若い時の自分の顔。
レオナルドのモナリザのモデルも、レオナルド自身。
誰を愛しているかといえば、それは自分に他ならない」


蒼穹夢譚」 2000年 ミクスト・メディア

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砂漠に人が倒れ、兵士や潜水艦の映ったテレビが半分埋まっています。
空には三十三間堂の風神雷神が浮かんでいます。


「明王夢譚 II」 2002年 ミクスト・メディア

燃え上がる地上にはニューヨークの街並みやワシントンの議事堂が見えます。
火炎の中に不動明王が座っています。

解説、
「9・11事件に触発されて描いた。
不動明王の顔がフセイン大統領に似てしまった。
砂漠は人間の生存権も脅かされる場所。
そこに生きる人たちは顔付きも異なってくる。
お寺で見る十二神将などの顔が仏様の顔と違うのは、
砂漠の民が傭兵として働いていたのを写したから」


「富嶽龍神飛翔」 2003年 ミクスト・メディア

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解説、
「富士山は、横山大観のような老大家の描くものだといわれるが、
私は富士山が好きなので、よく描いている。
人間の住める所は、せいぜい富士山の頂上程度の高さしかない。
地球の表面の薄皮のような狭い所で、人間は生きている」


「炎炎・東大寺修二会」 2008年 ミクスト・メディア

東大寺二月堂のお水取りの模様です。
大松明の赤い炎が縦横に駆け回り、二月堂全体が燃え上がっているようで、
迫力一杯です。


「ノン・ディメンティカーレ(忘れないで)」 1994年 ミクスト・メディア

他の作品とは雰囲気が異なり、装飾性は無く、色調も暗く、人間の闘争の
世界が描かれ、ピカソの「ゲルニカ」を思わせるものがあります。
人間の悲劇を「忘れないで」ということでしょうか。

解説、
「人間には明るい面ばかりでなく、暗い面もあり、欲望や憎悪なども
抱えた存在。
これから集中して描いていきたいテーマである」


以下、解説と、質問への答えで興味深かったことです。

「(画家としての生い立ち)
始めは貧乏生活で、絵も暗かったが、イタリアに行き、その明るさに
圧倒されて、画風が変わった。
それまでに日本で一応の評価を得ていたが、それを捨てることになった。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、ということだった。
今度、また捨てられるかどうかが問題。

(西洋と日本)
日本の画家の多くはフランスに行ったが、自分はイタリアを目指した。
西洋の元はイタリアにある。
一時、フレスコ画を描いたのも西洋を知りたかったから。
日本の社会は人と人がつながったスジコ型、西洋は個人が独立したイクラ型。
日本家屋の襖、障子ではプライバシーは保てず、常に相手を意識する思考になる。
枕元でキリギリスが鳴き、戸障子を開ければ外の景色を眺められる。
この構造だと絵画は要らない。
西洋は壁で自分を閉じ込めてしまうので、個人意識が発達する。
息苦しいから、タペストリーや、遠近法を使った絵画を掛けようとする。

(花の絵の解説で)
花はなぜ、こんなに美しいのかといえば、すぐ枯れてしまうから。
体をキャンバスにして絵を描いている、僅かの時間に咲く芸術家。
人間以外の動物はすべて芸術家。
彼らは絵具も無いから、体に描く。

(立体作品について)
アルタミラの洞窟壁画を観に行ったことがあるが、彼らはでこぼこした
岩の立体を上手く使って描いている。
人は立体への憧れがある。
彫刻は逆に、色に夢を持っている。
ミロのヴィーナスも着色してあった。
立体と平面、水と油、共産主義と自由主義、男と女、すべて双眼で視るべき。
男と女も、各民族も人間として同じ。
彫刻と絵画、日本画と西洋画も交流が必要。
自分も顔料と油絵具を混ぜている。

(絵に言葉が書いてあることについての質問に)
シモーネ・マルティーニの絵にも人物の語る言葉が書かれている。
空也の像も、口から南無阿弥陀仏の像を出している。
絵も言葉も自分から出てくるもの。
自分もマンガ世代なので抵抗感は無い。

(自分のテーマを言語で表すと何かの質問に、しばらく考えて)
色彩、ヒューマニズム、自分の中を探りたい。
描かれた絵は自分の前に置かれた鏡。
テクニックでごまかしても、自分が出てくる。
心を鍛えないといけない。
子供の初心を忘れずにいたい。


とても話好きで、闊達、エネルギッシュな方でした。
これから描きたいテーマに、「ノン・ディメンティカーレ(忘れないで)」
の方向があると聴いて、他の作品とはかなり違うだけに、どういう展開に
なるのか興味が持てました。
今後の成果が楽しみです。


【2010/01/18 00:15】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
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