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「茶亭 羽當(はとう)」 渋谷
渋谷
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「茶亭 羽當(はとう)」は渋谷の宮益坂から明治通りを北に少し行って
右に入った坂の途中にあります。
場所は渋谷区渋谷1-15-19です。

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23年前からのお店で、名前はオーナーの苗字から来ているそうです。
評判のお店ですが、11時の開店と同時に入ったので、まだ他にお客さんはいません。

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古風な内装の店内はほの暗く、落着いた雰囲気で、カウンターも長い一枚板を
使っています。
壁にはさまざまなカップが並んでいます。

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私の行ったのは12月23日だったので、クリスマスの飾り付けがされていて、
BGMも聖歌でした。

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メニューにはオールド・ビーンズもあります。

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炭火煎羽當オリジナルブレンドコーヒー800円です。

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カップはロイヤルドルトンのラングレーです。
ドリップで淹れるコーヒーは苦味、酸味、コクのバランスが良く、
きわめて美味しいです。

静かに流れる聖歌を聴きながらコーヒーを味わうという、ぜいたくな
ひと時を過ごしました。

blogを始めて5年経ちました。
今年も多くの方にご訪問いただき、ありがとうございました。
何年間も変わらずご訪問してくださる方もおられ、また新しく読者に
なってくださった方もいらして、嬉しく思っています。
同じ画家の方の作品を毎年継続して鑑賞するという楽しみも増えました。
またお店の記事では今年は新規オープンの所にもよく行きました。
来年はどんな展覧会やお店に出会えるか楽しみです。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。


【2012/12/31 00:46】 お店 | トラックバック(0) | コメント(4) |
「北井一夫 いつか見た風景」展 東京都写真美術館
恵比寿
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恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館3階展示室では「北井一夫 
いつか見た風景」展が開かれています。
会期は2013年1月27日(日)までです。

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北井一夫さん(1944~)は中国満洲の鞍山生まれで、日本大学芸術学部
写真学科中退です。
ドキュメンタリー写真家として有名で、1976年に第1回木村伊兵衛写真賞を
受賞しています。

以下の写真シリーズが展示されています。

「抵抗」 12点 1964-1965 
横須賀の原子力潜水艦寄港反対闘争を撮っています。
名作とは違うダメ写真を狙い、ピンボケ、手ブレを利用し、フィルムも
擦り傷だらけの物を使ったそうです。

「神戸港湾労働者」 5点 1965
写真集「抵抗」がまったく売れず、実家の神戸に帰ったときに撮った
沖仲士たちです。

「過激派・バリケード」 19点 1965-1968
全学連運動の写真集を頼まれて上京し、日本大学芸術学部校舎のバリケードの
中に4ヶ月泊り込みます。
生活することによって、非日常的空間の中に日常的空間が入り込んでいる
様子を撮ったということです。

「過激派」より「機動隊突入」 長崎県佐世保市 1968
北井004

「三里塚」 20点 1969-1972
三里塚闘争の中に暮らす農民たちの姿です。
若者の熱気のむせ返る都会を好きになれず、崩壊に向かう農村の生活、
風景を撮ろうと考えたそうです。
闘争の記録写真というより、闘争の中の日常というものを撮っている
ように思えます。

「三里塚」より「少年行動隊」 千葉県成田市 1970
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この子たちも今は50歳台でしょうか。

「いつか見た風景」 1970-1973
東北や九州などの田舎の風景です。
北井さんは、ひと気のない年寄りと子どもばかりの村を撮るのは、
失われた幼児体験、過去を呼び戻すことだったと述べています。

「いつか見た風景」より「五能線」 青森県津軽 1972
ポスターなどに使われている作品です。
男の子は可愛い長靴を履いています。

「村へ」 31点 1973-1981
同じく東北を中心にした風景です。
70年代は農業中心の村社会と人間関係が崩壊し、古き良き時代の日本が
終わる時代で、暗室の赤色電球の下で現像液の中に浮かび上がる写真に
自分の過去を何度も投影した、と述べています。

「村へ」より「雪の中で」 秋田県湯沢市 1974
北井002

道に積もった雪で高くなった所から写しています。
ガラス戸の向こうで女の子が笑っています。

「境川の人々」 12点 1978
今の時代の浦安を写真に残してほしいと頼まれ、1年間境川沿いの漁師町の
人たちの生活を撮影し、写真集にして町内全戸に配ったそうです。
ディズニーランドとニュータウンの造成が進んで昔ながらの浦安風景が
消えようとしていた頃です。

「新世界物語」 10点 1980-1981
大阪の新世界を撮っています。
「共感を持たずにいられないような人たちがいた。自分もそういう場所に
育ったのでどこか懐かしさと共感を持ってしまった。」とあります。

「フナバシストーリー」 37点 1983-1987
北井さんの住む船橋に建った団地がテーマです。

「フナバシストーリー」より 千葉県船橋市 1987年
北井005


「おてんき」 10点 1991-1995
特殊レンズを使わない主義で、一時は使ったものの、飽きてしまって
やめたそうです。

「おてんき」より「ツバメの子」 岐阜県荘川村 1991
北井006

「1990年代北京」 20点 1996-2001
北京の庶民の生活です。
「今まで都市を撮ることがなかった自分が何故今北京なのか自問したが、
自分の幼児体験と過去をもう一度たどる以外に何も見出せない。」とあります。
中国生まれの北井さんの感慨です。

「1990年代北京」より「鳥市」 北京 1996
北井003

「ライカで散歩」 5点 2005-
ユズの実や父の使った帯を撮っています。
「60歳を越して遠くまで出掛けるのがおっくうになったので、開き直って
年を取って初めて見えてきたものを撮ることにした。」とあります。

「道」 4点 2011-
東日本大震災の津波によって建物が流され道だけが後に残った光景です。

北井さんの写真はどれもモノクロで、特殊レンズも使わず、一つ一つは
何気ない日常の風景です。
ただ、それが集まったとき、観る人に強く訴えるものがあります。

展覧会のHPです。


 


こちらは写真美術館の正面です。

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恵比寿駅側の入口です。

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通路の横には大きな写真が展示してあります。

ロベール・ドアノー 「市役所前のキス」 1950
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ロバート・キャパ 「オマハビーチ D-デイにノルマンディー海岸に
上陸するアメリカ部隊」 1944年6月6日

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植田正治 「妻のいる砂丘」 1950年頃
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恵比寿ガーデンプレイスです。

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高さ5mのバカラのシャンデリアが飾ってあります。
1月14日までの展示です。

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【2012/12/30 00:02】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ダージリン千駄木店」
千駄木
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「ダージリン千駄木店」は地下鉄千駄木駅上の団子坂下交差点から不忍通りを
南に行ってすぐ左にあります。
場所は文京区千駄木2-33-8です。

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以前はもう少し南にあったのですが、こちらに引越してきて、狭くなった代わりに
2階にも席が出来ました。
入口の木の扉は以前の店と同じようです。

2階の店内は15席ほどで、インド色たっぷりのインテリアです。

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2階の窓際の席からは不忍通りを見下ろせます。

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ランチのカリーセットはシーフード、キーマ、バターチキン、サグプラウンがあり、
サラダ、ドリンク、小さなデザートが付きます。

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バターチキンカリー1000円にしました。
サラダと右上はお水のカップです。

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サフランライスかナンを選びます。

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カレーはあまり辛くなく、コクがあって、ふっくらとしたサフランライスと
良く合います。

ドリンクはラッシーにしました。
デザートはヨーグルトでしょうか、マンゴー味です。

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手軽にインド気分とインド料理を楽しめ、谷中や千駄木を散歩した折などに
利用するのに良いお店です。


【2012/12/29 00:07】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「150年目の鴎外-観潮楼からはじまる」展 文京区立森鴎外記念館
千駄木
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文京区立森鴎外記念館は今年の11月1日にオープンしました。
場所は文京区千駄木1-23-4で、不忍通りから団子坂を上りきった所です。

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以前は森鴎外の自宅の観潮楼の跡に建てた文京区立本郷図書館鴎外記念室でした。
その後、図書館の移転に続いて大掛かりな改築を行なったものです。
壁は煉瓦を削って白い色を出しています。

観潮楼時代は藪下通り沿いのこちらが正面玄関で、門の敷石が残っています。

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軍服姿の森鴎外が出勤前にここで軍馬と写っている写真もあります。
近所の人の思い出話では鴎外は乗馬が下手で、馬の背にかじりつくように
乗っていたそうです。

現在、開館記念特別展として、「150年目の鴎外 ―観潮楼からはじまる―」が
開かれています。
会期は2013年1月20日までです。
記念館のロゴマークもなかなか凝っています。

森001


展示室は地下1階でかなり深く、階段には自然光を取り入れています。

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展示室には森鴎外の日記、原稿、手紙、愛用品、写真や年表、森家関係系図などが
展示されています。
観潮楼の模型もあり、かなり大きな家だったことが分かります。

明治21年(1888)11月12日附の原稿、「脚気病原ノ検索」もあります。
脚気の調査に関して意見を述べたものです。

脚気については鈴木梅太郎(1874-1943)が米糠から抽出される物質に脚気の
改善効果があることを発見し、これをオリザニン(今のビタミンB1に相当)と
名付けています。
この説には反対論も強く、陸軍軍医総監だった森鴎外も反対論者の一人でした。

第2展示室には鴎外の次女の杏奴のご遺族より寄贈された資料が展示されています。

旅先から鴎外が杏奴に宛てた葉書も何点か展示されています。
1918年11月5日の奈良からの葉書には鹿の絵が描かれています。

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京都の東本願寺のカラー写真の絵葉書もあります。

 東京市本郷區千駄木町二十一
 森杏奴様

 類と一しょにゑん
 そくに行ったと
 いふ手紙が来まし
 た。 十四日

類は鴎外の三男です。
子供たちに優しい父親だったことが文面からも伝わります。

森鴎外のデスマスクもあります。
病気のやつれは見えますが、やや鷲鼻の立派な顔立ちをしています。
夏目漱石の葬儀で受付をしていた芥川龍之介は弔問に訪れた森鴎外を見て、
立派な顔をした人だったと述べています。

展覧会のHPです。

藪下通りに出たところにあるブロンズ像です。
一色邦彦の1991年制作の「舞」で、顔は明治の女性をイメージしています。

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観潮楼の旧表門から見ると、しろへび坂の向こうのビルの隙間ぴったりに
東京スカイツリーが見えます。

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森鴎外の頃はここから東京湾が見えたので観潮楼と名付けたのですが、
今は観塔楼になりました。

藪下通りです。

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こちらは団子坂です。

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団子坂を下りて、谷中の丘に上がる三崎坂(さんさきざか)です。

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【2012/12/28 00:18】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「上島珈琲店 大手町フィナンシャルシティ店」
大手町
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「上島珈琲店 大手町フィナンシャルシティ店」は11月にオープンした
大手町フィナンシャルシティの1階にあるお店です。
場所は千代田区大手町1丁目9-5です。

フィナンシャルシティはJAビル、経団連会館、日経ビルの跡地に建てられた
ビルで、ノースタワーとサウスタワーの2本のタワーで構成されています。

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広々とした1階ロビーです。
朝早いので、まだほとんど人通りがありません。
「上島珈琲店」は右奥にあります。

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朝7時から開いていて、24席とカウンター8席で、完全分煙になっています。
天井は高く、2面が外に面していて、店内は明るいです。
朝一番に入ったので、まだ席は空いていますが、席の間は少し狭いようです。
BGMはジャズでした。

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厚切チーズトーストセット500円です。

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コーヒーは軽い苦味が特徴です。

大手町のビジネス街の中で朝早くから開いていて、便利に使えそうなお店です。


【2012/12/27 00:07】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「立原位貫 木版画の世界展」 西武池袋本店
池袋
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西武池袋本店アート・フォーラムでは「立原位貫 木版画の世界展」が
12月30日(日)まで開かれています。

立原位貫(たちはらいぬき)さんは1951年、名古屋市生まれで、25歳の時に
浮世絵版画に出会って以来、独力で江戸の浮世絵の再現に努めています。
全国を廻って絵具、紙、版木など江戸時代と同じ素材を探し、本来は分業の
彫りも摺りも自ら行なっています。
展覧会では復刻作品や浮世絵の技法による創作作品、約40点が展示されています。

特に尊敬する歌川国芳の作品が多く、「源頼光公館土蜘作妖怪図」
「宮本武蔵の鯨退治」「近江の国の勇婦於兼」などもあります。
国芳へのオマージュである肖像版画、「一勇斎国芳」では筆を咥えた国芳は
猫を抱えています。

江國香織さんの「竹取物語」の挿絵原画も展示されています。

創作作品は植物や果物などの静物が中心で、描き方もすっきりとして、
モダンな雰囲気があります。

「万両」 2012年
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緑と赤がくっきりと鮮やかな対比を見せています。
背景の描写にも工夫があり、細いクモの糸の網まで彫り出してあります。

立原位貫さんのHPです。





【2012/12/26 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「喫茶館 英國屋」 新宿
新宿
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「喫茶館 英國屋」は新宿西口エルタワーの地下2階にあります。
場所は新宿区西新宿1-6-1です。

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店内は分煙式で、クラシックな雰囲気のインテリアです。
フードメニューもいろいろあります。

ランチセットのシーフードドリア1000円です。
セットメニューにはドリンクが付きます。

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熱々のドリアは体が温まります。

コーヒーはおかわり出来ます。

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こちらは小倉アイスワッフルセット1050円です。

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新宿西口のこの辺りはお店も少ないですが、こちらは年中無休で朝8時から
開いていて、便利なお店です。

英國屋は大阪のチェーン店で、東京には他に大丸東京店の「カフェ 英國屋」と、
松屋銀座裏の「仏蘭西屋」があります。

「カフェ 英國屋」の記事です。

「仏蘭西屋」の記事です。


【2012/12/25 00:01】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」 渋谷 Bunkamura
渋谷
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渋谷のBunkamuraでは、「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」が
開かれています。
会期は2013年2月24日(日)までで、1月1日のみ休館です。
1月21日までの前期と22日からの後期で一部展示替えがあります。

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白隠慧鶴(はくいんえかく)1685~1768)は江戸時代中頃の臨済宗の僧で、
臨済宗中興の祖とされています。

白隠は教化の手段として、数多くの書画を描いた僧としても有名で、
1万点あまり現存しますが、各地のお寺や個人の所蔵が多いそうです。
今回は大作を中心に、40数ヶ所の所蔵者の約100点の作品を展示するものです。

「半身大燈国師」 萬壽寺蔵(大分県)
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最晩年の作とのことで、縦2m近くの大画面の背景を黒々と塗り、極端な
大目玉の達磨を一気に描いています。
衣の線や朱の色が力強く、特にアイラインがポイントです。
ポスターなどの赤色もこの朱色が元になっています。
80歳を越えてこれだけの大作を描ききる気力体力には感心してしまいます。

白隠が40歳台で描いた達磨も展示されていますが、まだ吹っ切れていない、
迷いの感じられる画風です。

「自画像」 松蔭寺蔵(静岡県)
弟子の東嶺円慈に印可を授けたときに与えた、自筆の頂相(ちんぞう)です。
頂相とは禅僧の正式の肖像画で、白隠も袈裟を着け、かしこまった姿で
自分を描いています。
目の大きい人だったようで、白目の真中に黒目のある四白眼で描かれていますが、
への字に結んだ口元がどことなくユーモラスです。
自画像を見ると、白隠の描く達磨はすべて自画像になっていることが分かります。

「布袋吹於福」 法華寺蔵(愛媛県) 大洲市立博物館寄託
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絹地に描かれた双幅の掛軸で、右幅で布袋が煙管の煙を吐くと、
左幅にお福の姿が現れます。
お福は福をもたらす象徴とのことで、様々の書体の「寿」の字の模様の
着物を着ていて、前結びの帯を締めています。
鏡に写ったお福の顔まで描かれ、布袋の吐く煙は上がってはまた下がり、
動きのある元気な絵です。

法華寺は大洲藩ゆかりのお寺で、参勤交代の途中、お殿様が絹布を持って
白隠の住む駿河の松蔭寺に立ち寄り、揮毫を頼んだものと思われます。
白隠は大名や武士の依頼にも応じていますが、武士の権勢を辛らつに
批判した書画も多く描いています。

「すたすた坊主」 早稲田大学會津八一記念博物館蔵
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すたすた坊主は、真冬でも裸で注連縄を着けただけの姿ですたすた歩き、
大道芸を披露する乞食坊主です。
神仏への代参も請け負うすたすた坊主に白隠は自分を重ねています。

「蓮池観音」 個人蔵
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白隠は観音像も多く描いていて、伏し目がちのお顔なのが決まりです。
蓮は彩色され、陰影も付いて、ていねいに描かれています。

「南無不可思議光如来」 
太々とした字で「南無不可思議光如来」と書かれた、3mくらいはある、
とても長い一行書です。
この言葉は浄土真宗で使われる名号であり、親鸞の書を思い出してしまいます。
浄土真宗の門徒の人に書いてあげたのでしょうか。
白隠と浄土真宗との関係は今後の研究課題とのことです。

「鍾馗鬼味噌」 海禅寺蔵(島根県)
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唐の玄宗皇帝の夢枕に現れ、小鬼を退治したという鍾馗様が鬼を擂鉢で
擂り潰して、鬼味噌を作っています。
唐辛子味の鬼味噌と鬼を材料にした鬼味噌を掛けています。
左は鍾馗様の息子で、「とと(父)さ鬼みそをちとなめて見度い」と
言っています。
鬼は煩悩、邪念の象徴とのことです。

「隻手」 久松真一記念館蔵
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白隠は、片手で拍手したらどんな音がするかという公案(禅問答の問題)を
考えています。
禅の問題なので、理屈では答えが出ません。

「吉田猿侯」
牧谿や長谷川等伯の絵に出てくるようなテナガザルが、筆を持って
掛軸に書いたのは、兼好法師の「徒然草」の冒頭部分です。
賛には「吉田のゑんこうつれづれ草を書玉ふ所」とあり、吉田猿侯は
吉田兼好のもじりです。
白隠は兼好法師を嫌っており、この画題は数多く描かれているそうです。
わざわざ、徒然草の冒頭を書き出しているというのは、「徒然なるままに…」
という姿勢に生き方への真剣さが感じられないと思ったのでしょうか。

白隠も白隠の敬慕した大燈国師もその禅風は峻烈だったといいます。
自分も徒然になったらもう一度、徒然草を読みたいと思っていたので、
この絵にはたじろいでしまいます。

「大燈国師」 串本応挙芦雪館蔵
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大燈国師(宗峰妙超)は鎌倉時代末期の臨済宗の僧で、大徳寺の開山です。
師から印可を授かった後も、京都の五条の橋の下で二十年間、乞食とともに
暮らしたと伝えられています。
笠を被り、托鉢の鉢を持って乞食行をしている姿ですが、何となくとぼけた
味わいがあります。
花園天皇が瓜の好きな宗峰を探し出そうと、乞食に瓜を配るから集まれと
出した触れに釣られて出てきたところです。
乞食たちに役人が「無脚で来い」と呼びかけたところ、一人が「無手で渡せ」と
言い返し、宗峰であることが分かったそうです。
禅ではこのような居合い抜きに似た機知を重んじます。


ともかく、自由で大胆、おおらかな画風で、観ていて圧倒されます。
専門の画家ではないので、素朴派といっても良い描き方ですが、さまざまな発想が
豊かにあふれています。
現存しているのが1万点というのは、よほど描くことが好きだったのでしょう。

白隠の書画は細川家の永青文庫のコレクションも知られています。
2010年に東京国立博物館で開かれていた、「細川家の至宝-珠玉の永青文庫
コレクション-」にも白隠の書画が展示されていました。

「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション-」の記事です。

展覧会のHPです。





【2012/12/24 00:12】 美術館・博物館 | トラックバック(3) | コメント(0) |
喫茶店「マウンテン」 浅草
浅草
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喫茶店「マウンテン」は浅草の雷門通りを雷門から西に行った所にあります。
場所は台東区浅草1-8-2です。

雷門の大提灯は松下電器の寄進です。

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和洋混交のインテリアで、喫茶店と甘味処が一緒になった感じです。
さらに2階はお好み焼きのスペースになっていて、暖簾のかかっている所
から上がります。

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浅草らしく、お店の方の応対にも懐かしい下町的な親切さがあります。
メニューも盛り沢山で、いろいろ揃っていて、あんみつ、鍋焼きうどん、
さらに浅草名物の電気ブランまであります。

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コーヒー500円とホットケーキ550円です。

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カップやお皿も民芸調です。
ホットケーキは焼き立てで、バターを乗せたら滑って落ちていきました。
お店の方は「ワンホッケ」と言って、注文を通していました。

お店の入口にステンドグラスが飾ってあります。

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奥にも2つあって、それも写真に撮らせてもらいました。

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お店では併せて「3人娘」と呼んでいるそうです。
50年以上前にお店のオーナーがイタリアに行った時に、教会のバザーで
買ったもので、今では修理も難しいそうです。
そんな昔にイタリア旅行をして、こんなお土産を買ってくるというのは
豪勢なお話で、その頃の浅草の繁盛が偲ばれます。


浅草上野界隈を巡回している無料のパンダバスです。

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東武鉄道浅草駅ビルには松屋浅草店が入っていましたが、4階から7階は
11月21日に東武鉄道が「EKIMISE(エキミセ)」をオープンしています。

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屋上の「浅草ハレテラス」からは目の前に東京スカイツリーが見えます。

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【2012/12/23 00:04】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「三瀬夏之介展 空虚五度-open fifth-」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋美術画廊では12月25日(火)まで、「三瀬夏之介展 空虚五度
-open fifth-」が開かれています。

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三瀬夏之介さん(1973~)は奈良県出身の日本画家で、現在、山形県在住です。

三瀬さんは第5回 東山魁夷記念 日経日本画大賞にも入賞し、作品は今年5月に
上野の森美術館で開かれた「日経日本画大賞展」にも展示されていました。

「第5回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展」の記事です。

こちらの個展では水墨による作品を中心に約20点が展示されています。

空虚五度とは音楽用語で、三和音から真ん中の音を抜いた完全五度音程のみの
響きの和音で、第三音を欠くために長調、単調いずれの性格も持たず、
不安定であり、空虚であることを示すとのことです。

三瀬さんは昨年、山形交響楽団によるベートーヴェンの第九交響曲を聴き、
魂を揺さぶられるような感動を受け、その体験をきっかけに「空虚五度」という
題名のシリーズを描かれたそうです。

作品はどれも旧約聖書の天地創造の場面に書かれた、天地のまだ別れていない、
文字通りの混沌とした世界を描いています。
蛇がのたうつような雲気が渦巻き、星の光が点々とまたたいています。

すべてを生み出し、すべてを呑み込む混沌の宇宙です。


【2012/12/22 00:04】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「エスプレッソ ファクトリー」 千駄木
千駄木
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「エスプレッソ ファクトリー」は千駄木の団子坂を上り切る少し手前の
左側にあります。
森鴎外記念館の手前で、以前喫茶店の「ラ・カンパネラ」のあった所です。
場所は文京区千駄木2-26-6です。

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2010年にオープンしたエスプレッソのお店で、店内は16席、セルフ式で禁煙です。

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カプチーノ350円にしました。
若くて元気の良いマスターが注文に応じて、ラテアートを作ってくれます。
リーフにしてもらいました。

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リーフは道具を使わずに注ぎを加減するだけで作ります。
カップはd'ANCAPです。
軽い苦味が心地良く、一気に飲んでしまいました。

エスプレッソ系のコーヒーを手頃な価格で気軽に楽しめるお店です。

お店のブログです。


【2012/12/21 00:45】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
2012年「大谷コレクション展」 赤坂 ニューオータニ美術館
赤坂見附・永田町
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赤坂のニューオータニ美術館では、「大谷コレクション展」が開かれています。
会期は12月26日(水)までです。

油彩画、日本画、版画など、約40点が展示されています。

この展覧会では版画が多く展示されていました。

アンリ・リヴィエール 「時の魔術第7図(にわか雨)」 1888-1902年
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急な雨に降られた農婦があわてて牛を追いながらぬかるんだ道を走っていきます。
広々として奥行きのある景色で、風にあおられて揺れる木々、同じ形の家並みが
リズミカルです。

アンリ・リヴィエール(1864-1951)はフランスの画家で、幼馴染のシニャックと
ともにパリのカフェ、シャ・ノワールに通って、ロートレック、スタンラン、
オーリオルなどと親交を持っています。
ジャポニズムの影響を受け、葛飾の「富嶽三十六景」にならって、
リトグラフ「エッフェル塔三十六景」を制作しています。

リヴィエールの作品は2点、展示されています。

ジョルジュ・オーリオル 「フランスの古歌」 1898年
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真中に樹のまわりに女性が集まって、樹下美人のような形になっています。
象徴主義的な雰囲気で、ドニの作品を思い出します。
女性の服の花模様が装飾的です。

ジョルジュ・オーリオル(1863-1938)はフランスの画家、デザイナーで、
パリのカフェ、シャ・ノワールでロートレック、リヴィエール、スタンランなどと
親交を持っています。
特にジャポニズムの影響を強く受けた作家とされています。

オーリオルの作品は10点、展示されています。

フランク・ウィリアム・ブラングィン 「ブリュージュのプレディクヘーレン橋」
 1913-19年

大谷003

夜の闇の中に街灯に照らされた壁が浮き上がる、叙情的な雰囲気の景色です。

フランク・ブラングィン(1867~1956)はベルギー生まれで、イギリスで
活躍した画家、版画家、デザイナーです。
2010年には西洋美術館で「フランク・ブラングィン展」が開かれています。

「フランク・ブラングィン展」の記事です。

彫りと摺りは漆原由次郎(木虫)が担当しています。
漆原由次郎(1888-1953)は版画家で、長く大英博物館の嘱託を勤め、版画の修復、
復刻を行なっています。
また、フランク・ブラングィンの作品を木版画にしています。
川瀬巴水とは同年代で、作品にも川瀬巴水に似た浮世絵的な情緒が感じられます。

ブラングィンの作品は2点、展示されています。


他に油彩画では、ビュフェ、ドラン、ヴァン・ドンゲン、ヴラマンクなど、
日本画は加藤栄三、郷倉千靱、堂本印象、橋本関雪、山口蓬春の掛軸があります。


美術館のあるホテルニューオータニ・ガーデンコートのクリスマスツリーです。

オータニ0004


【2012/12/20 00:12】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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