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「琳派から日本画へ―和歌のこころ・絵のこころ―」展 山種美術館
恵比寿
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恵比寿の山種美術館では特別展、「琳派から日本画へ
-和歌のこころ・絵のこころ-」が開かれています。
会期は3月31日(日)までです。
3月3日までの前期と3月5日からの後期で展示替があります。

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平安時代の古筆、江戸時代の琳派作品、近代の日本画を通して、
「和歌」と「装飾」の視点から作品を紹介する展覧会です。

藤原定信 「石山切(貫之集下)」 平安時代・12世紀 重要美術品
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前期展示です。
「石山切」は白河天皇の六十の賀を祝って制作された、「西本願寺本三十六人家集」の
うち、「貫之集下」と「伊勢集」のことです。
西本願寺の所蔵でしたが、昭和4年(1929)に2つの集が分割され、
断簡になった時に付けられた名です。
昔は本願寺が石山(後の大阪城)にあったことにちなんでいます。
料紙には草花や鳥、蝶の文様が描かれ、金銀箔が散らされています。

右側の歌です。

  いたづらによにふるものとたかさごのまつもわれをやともとみるらむ

伝俵屋宗達 「槙楓図」 江戸時代・17世紀
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右側に大きく曲がった幹と直立した幹の槙を置き、槙と楓の葉が左上に力強く
伸びていく、躍動感のある画面です。
下に女郎花と桔梗も見えます。

本阿弥光悦 「摺下絵古今集和歌巻」 江戸時代・17世紀 東京国立博物館
場面替があります。
古今集の恋歌39首を書写した巻物で、竹、梅、芍薬、蝶などを料紙に
下摺りしてあります。
裏側には松葉が摺ってあり、巻物を巻いた状態では松葉が見え、開いていくと
まず竹、続いて梅の下摺りが見える仕掛けになっています。
松竹梅を並べた、目出度い趣向です。

尾形光琳 「四季草花図巻」 宝永2年(1705)
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前期展示で、場面替があります。
淡い色彩草花を描き並べています。

酒井抱一 「秋草鶉図」 江戸時代・19世紀 重要美術品
江戸7-19-2010_003

前期展示です。
薄、女郎花、露草、楓の中にウズラが群れています。
薄の葉は細くリズミカルに描かれ、繊細なデザイン感覚に満ちています。
銀で描かれた月も低く置かれ、落着いた風情と品の良い華やかさがあります。
月の黒いのは銀が酸化したのではなく、銀の上に黒を塗ってあるそうです。
ウズラは土佐派のよく描いた画題で、この作品も土佐派に倣った画風です。

下村観山 「老松白藤」 大正10年(1921)
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六曲一双屏風で、金地に大きく枝を伸ばした松とそれに絡みつく藤を
装飾的に描かれています。
松と藤はよく描かれる題材で、夫婦和合を表しています。
今度観て初めて、熊蜂が一匹描かれているのを知りました。

松岡映丘  「河内越」 昭和3年(1928)
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前期展示です。
中村岳陵、荻生天泉、吉村忠夫、松岡映丘、川﨑小虎、尾上柴舟による
伊勢物語の合作の一部です。
男が河内にいる別の女の許に通うのを、女が送り出してから歌を詠んでいます。
 
 風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとりこゆらん

物陰に隠れてそれを聞いた男は愛しく思って、河内に行くのを止めた
というお話です。
竜田山は大和と河内の間にある山で、紅葉の名所です。
楓、萩、女郎花、桔梗の描かれた庭に秋の風が吹いています。

上村松園 「詠哥」 昭和17年(1942)
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菊の模様の着物に鳳凰丸の帯の女性が短冊を手にしています。
秋の歌を考えているのでしょう。
葵づとつぶ髷という公家の女性の髪形をしています。

加山又造 「千羽鶴」 昭和45年(1970) 国立近代美術館
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後期展示です。
六曲一双の左隻で、うねる波間を越え、鶴の群れが満月に照らされて
飛行しています。
華麗な琳派の装飾性を見せた作品です。
同じテーマの陶板壁画が展示室に下りる階段の壁に貼ってあります。

山種美術館のHPです。


山種美術館の次の展覧会は特別展、「百花繚乱―花言葉・花図鑑―」です。
会期は4月6日(土)から6月2日(日)までです。

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速水御舟の「名樹散椿」も展示されます。

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【2013/02/28 00:02】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「山本山 日本橋本店 喫茶室」と東京マラソン2013
日本橋
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「山本山 日本橋本店 喫茶室」は日本橋交差点と高島屋の間にあります。
場所は中央区日本橋2-5-2で、「エスプレッサメンテ・イリー 
日本橋中央通り店」の隣です。

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お茶と海苔の「山本山」の喫茶コーナーで、入口近くに茶店の縁台風の
おやすみ処、奥に別メニューの喫茶室があります。

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おやすみ処の煎茶セット350円はどらやき、カステラ、焼だんごがあります。

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「日本橋うさぎや」のどらやきは弾力があり、上品な甘さで美味しいです。

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お茶はお替りできて、店員さんとおしゃべりしながら3杯もいただいてしまいました。

お店のビルは50年ほど経っていて、再開発のため今年取り壊され、新ビルが
建つまでは仮店舗で営業するそうです。
店員さんの応対にも和の雰囲気のあるお店です。


日本橋高島屋にはお雛様が飾ってありました。

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2月24日に行われた東京マラソン2013を髙島屋の前で撮った写真です。

時間を表示した車が来ました。
1時間8分54秒経過したところです。

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続いて先導の白バイです。

マ0033


先頭集団はかたまりになって走ってきました。

マ0034


【2013/02/27 00:05】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「sh 高井史子展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋の美術画廊Xでは3月11日(月)まで、「sh 高井史子展」が
開かれています。

高井史子さん(1982~)は神奈川県生まれで、東京藝術大学大学院博士課程を
修了しています。

油彩画で、どの作品も青の濃淡と白だけを使って、幻想的な情景を描いています。
それは枯れ木だったり、雲だったり、飛ぶ鳥だったりして、風景の中に
ふっと浮かび上がっています。

sh
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高井さんの言葉によれば、日常のうつろいゆくもの、いつかは消えていくものを
モチーフにして描いているとのことです。
タイトルの「sh」とはshiro(白)とhone(骨)を意味するそうです。
白い骨になったあとも生き続けるものがあるとしたら、それは誰かのなかに残る
記憶であり、それが永遠に残る瞬間を描き出し、その風景を人々と共有するのが
絵を描く動機とのことです。

枯れ木も雲も鳥も消えてしまいますが、その記憶を絵の形に留めれば、
永遠のものになるでしょう。
絵の本質は記憶を永く留めるものであるということを思い出させます。


【2013/02/26 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(1) |
「ミスタービーン 東京八重洲店」
東京
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「ミスタービーン 東京八重洲店」は東京駅の八重洲地下1番通りにあります。

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シンガポールの豆乳ドリンクチェーンで、日本では渋谷と八重洲に出店しています。
平日は朝7時、土日祝は9時から開いています。
小さなお店ですが、店内は明るく、全席禁煙です。

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スイーツ系の豆乳焼きもいろいろあります。

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豆乳カフェなのでクラシック、バニラ味、杏仁味などの豆乳があります。
モーニングセットの豆乳焼きは、ハムチーズ、明太子マヨポテト、ツナの3種類です。

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明太子マヨポテトとクラシックの豆乳にしました。

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熱々の明太子マヨポテトは軽い辛味が刺激になっていて美味しいです。
豆乳クラシックはソフトで飲みやすい味です。
これで200円は大変お得です。

開店直後からお客さんがどんどん入ってきます。
テイクアウトしていくお客さんも多いようです。

豆乳カフェらしい、健康に良さそうな元気なお店です。


追記
残念ながら、「ミスタービーン 東京八重洲店」は閉店しました。


【2013/02/25 00:01】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「吉中裕也展」 日動画廊
銀座
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銀座の日動画廊では「昭和会展受賞記念 吉中裕也展」が開かれています。
会期は2月28日(木)まで、日曜日はお休みです。

吉中裕也さん(1980~)は岡山県出身で、倉敷芸術科学大学卒業、
現在無所属で、2008年に昭和会展日動美術財団賞を受賞しています。

展覧会では静物画を中心に風景画や人物画を含め、新作約30点が
展示されています。

対象を抽象化して捉えようとしているとのことで、どの作品も
形は単純化され、色彩も晒されたように淡く描かれています。

「Still Life (洋梨と絵皿のある静物)」 12M
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3個の洋梨は静かに並び、影を延ばしています。


【2013/02/24 00:02】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第9回 Catアートフェスタ」 丸善丸の内本店
東京
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丸の内オアゾ内の丸善丸の内本店4階ギャラリーでは、「第9回 Catアートフェスタ」が
開かれています。
会期は2月28日(木)までです。

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2月22日は猫の日ということでの企画です。
22名と2組の猫アーティストがショップを開いて、制作した人形、置物、
絵画、写真、食器、手拭などを会場いっぱいに展示販売しています。

さまざまの個性の表情豊かな猫グッズが集まっていて、見ていて楽しくなります。
お客さんも大勢詰め掛けて、作家と話しをしたり、あれこれと気に入ったグッズを
選んでいました。

小出信久 「玉のりネコ」 ミニチュア木彫
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小澤康麿 「吉兆白招き猫」 陶芸
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あんだんて 「きみといつまでも」 ガラスクラフト
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岡村洋子 「おがみねこ」 陶芸
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【2013/02/23 00:05】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「珈琲貴族エジンバラ」 新宿
新宿
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「珈琲貴族エジンバラ」は新宿区役所近くの靖国通り沿いにあります。
場所は新宿区歌舞伎町1-5-3です。

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細長いお店で、店内は木調に煉瓦のクラシックな雰囲気で、奥の方は
一段高くなっています。
BGMはジャズでした。

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ピザトーストとコーヒーのセット1350円です。

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サイフォンで淹れるコーヒーはおだやかで美味しく、きびきびした店員さんが
フラスコから注いでくれます。
ふわふわのトーストは分厚くて、しっかり食べ応えがあります。

金彩の入ったクラシックなカップは大倉陶園です。

歌舞伎町らしく、エジンバラ城は24時間営業の不夜城です。
私は休日のお昼頃に行きましたが、ほぼ満員の賑わいでした。
新宿の活気の伝わるお店です。


【2013/02/22 00:01】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「三井家のおひなさま」展 三井記念美術館 2013/2
三越前
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日本橋の三井記念美術館では「三井家のおひなさま」展が開かれています。
特別展示として、「酒のうつわ」もあります。
会期は4月7日(日)までです。

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「紫宸殿雛人形」 五世大木平藏 昭和9年(1934)
浅野久子氏(北三井家十一代・高公長女)旧蔵
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久子氏の初節句に祖父の三井高棟より贈られた品です。

「雛人形・雛道具段飾り」 五世大木平藏 昭和9年(1934)
浅野久子氏(北三井家十一代・高公長女)旧蔵

展示室の正面には赤い毛氈に人形、諸道具の五段飾りがずらりと飾られています。
三人官女ならぬ五人官女という豪華さです。
浅野久子氏の寄贈品です。

「五人官女」 五世大木平藏 昭和9年(1934)
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「立雛」 文化12年(1815)
三井苞子(北三井家十代・高棟夫人)旧蔵
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災厄を託して海や川に流す人形(ひとがた)から発展した形です。
松は男、藤は女、撫子は子どもを表しています。
金地に緑と赤の華やかで上品な色彩です。

「内裏雛」 三世大木平藏 明治28 年(1895)
三井苞子(北三井家十代・高棟夫人)旧蔵
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「梅鉢紋・違鷹羽紋唐草蒔絵雛道具」 江戸時代・19世紀
雛道具は大名の息女が輿入れの時に持参する婚礼調度のミニチュアです。
精巧な細工で豪華な蒔絵を施してあり、梅鉢紋は苞子の実家、富山藩前田家、
違鷹羽紋は広島藩浅野家の紋です。
浅野家から前田家に嫁いで来た祖母、久美の雛道具と考えられています。


「根来松文瓶子」 室町時代・16世紀
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根来塗(ねごろぬり)の大きな堂々とした瓶子で、一面に松の絵を描いています。
竹を描いた瓶子と一対になっています。

「備前瓢徳利 銘会釈」 桃山時代・16世紀
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小さな徳利で、曲がっているところが会釈をしているように見えます。

「色絵鶴輪徳利」 江戸時代・17世紀
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九谷焼風の絵付けで、面白い形をしています。

展示室6には「三井好 都のにしき」として、明治37年頃の三井呉服店の
新作カタログを兼ねた12枚の揃物の木版画を展示しています。
作者は水野年方(1866~1908)です。

「尽きぬ名残」
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月夜の庭に梅が咲き誇り、洋館のベランダには三人の女性が佇んでいます。


三井記念美術館の「おひなさま」展が始まると春も近いのを感じます。

2011年の「三井家のおひなさま」展の記事です

展覧会のHPです。

三井記念美術館の次回の展覧会は特別展、「川鍋暁斎の能・狂言画」です。
会期は6月16日(日)までです。

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【2013/02/21 00:12】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「タカセ池袋本店コーヒーラウンジ」
池袋
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「タカセ池袋本店コーヒーラウンジ」は池袋東口のタカセ本店ビルの9階にあります。
場所は豊島区東池袋1-1-4です。

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タカセは創業大正9年(1920)という、現在の東武東上本線と西武池袋線が
開業して間もない、池袋が大ターミナルになる前からの100年近い歴史を持つ
お店です。
現在は1階がパン・洋菓子の販売、2階が喫茶室、3階がレストラン、
9階がコーヒーラウンジ、別館にコーヒー・サロンがあります。

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小さな古いエレベーターに乗って9階に上がります。
40席ほどの店内はクラシックな雰囲気で、窓からの光が入って明るく、
ゆったりしています。

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私は11時の開店と同時に入りましたが、その後すぐに数組のお客さんが
入ってきました。
お店の方によれば、現在のビルは戦災も含め、4度目の建て替えとのことです。

窓から池袋駅前の広場と西武池袋本店が見下ろせます。

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ケーキセット780円です。

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ケーキはミロワールショコラにしました。
ケーキは甘く、コーヒーはおだやかな味です。
コーヒー単品は500円です。

今の池袋の喧騒を下に見ながら、昔の池袋がどんなだったか想像したりして
時間を過ごしました。


【2013/02/20 00:03】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「歌舞伎 江戸の芝居小屋」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では歌舞伎座新開場記念展、
「歌舞伎 江戸の芝居小屋」が開かれています。
会期は3月31日(日)までです。

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4月の第5期歌舞伎座新開場を記念して、阿国歌舞伎に始まり、芝居小屋から
現在の歌舞伎の劇場空間の成立までの歴史を紹介する展示です。

「阿国歌舞伎草紙」 桃山時代・17世紀初頭 大和文華館 重要美術品
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阿国歌舞伎の初期の形で、出雲の阿国が舞台で念仏踊りを踊って、
客席に現れた名古屋山三郎の亡霊を招き寄せています。
名古屋山三郎は美貌で有名だった武士で、阿国の夫だったという伝説が
生まれています。
能舞台を利用していて、囃子方は小鼓を置いて控えています。
踊りによって魂を招くという、芸能の起源を思わせる場面です。

「阿国歌舞伎図屏風」 桃山時代・17世紀 京都国立博物館 重要文化財
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2月27日から3月11日までの展示です。
北野天満宮で興行された阿国歌舞伎の様子です。
阿国の扮するかぶき者、茶屋のおかか、道化の猿若の演じる、
「茶屋遊び」の場面です。
囃子方の小鼓、大鼓、太鼓も見えます。
京都の四条大橋の袂に立っている、刀を担ぎ、扇を持った
出雲阿国の像はこの絵を元にしています。

「歌舞伎図巻」 江戸時代・17世紀 徳川美術館 重要文化財
ポスターなどに使われている絵で、2月25日までの展示です。
阿国歌舞伎が評判になると追随者も現れたようで、四条河原で興行して
評判になったという、采女という女性による興行の様子です。
「かねきき」「して」、そして、「茶屋遊び」の場面が描かれています。
「茶屋遊び」は阿国歌舞伎とまったく一緒で、今なら著作権侵害に
なりそうです。

かぶき者は鉢巻を締め、胴着を着け、派手な蛭巻鞘の刀を持ち、
首にはロザリオを提げています。

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露天の客席には老若男女が集まり、唐人や南蛮人の姿も見えます。
楽屋でくつろぐ演者や、絵巻や屏風絵ではお約束の喧嘩の場面も
描かれています。
喧嘩にも戦国の余風が残っていて、槍や薙刀を振るって闘っています。

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やがて阿国歌舞伎に替わって遊女歌舞伎が流行し、風紀上問題であるとして
幕府が禁止すると、少年による若衆歌舞伎が演じられます。

「舞踊図」 江戸時代・17世紀 サントリー美術館
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2月25日までの展示です。
若衆歌舞伎も禁止されると、月代(さかやき)を剃った成年男子のみによる
野郎歌舞伎が生まれます。
男性が女性を演じる女形もこれによって確立し、現在に至ります。
女形を演じるときはこの絵のような布で月代を隠していました。

「芝居狂言浮絵 百夜草鎌倉往来」 鳥居清経 宝暦13年 神戸市立博物館
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3月4日までの展示です。
観客席も屋内になり、花道も備わっていますが、能舞台のような
屋根が残っています。
この絵では舞台上手に仮花道も設けられています。
仮花道は役者や観客の通行にも劇の演出にも使われていました。
舞台下手では、もろ肌脱ぎになって喧嘩をしている客も見えます。
泰平の世なので、槍ではなく下駄を振り上げています。

「役者はんじ物 市川團十郎(七代目市川團十郎)」 
 歌川国貞 文化9年(1812) 千葉市美術館

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2月25日までの展示です。
「暫」の扮装で、左上の囲みの中が判じ物になっています。
市=市の買物
川=皮の羽織
團=階段
十=忠臣の忠に濁点
郎=蝋燭

歌舞伎が庶民に親しまれる芸能になっていたことが分かります。

「東都堀名所 山谷掘」 歌川国麿 
 嘉永期(1848~54)頃 たばこと塩の博物館

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3月4日までの展示です。
船宿の女将のしている前掛けは高麗屋格子といって、四代目松本幸四郎が
「幡随院長兵衛精進俎板」の「鈴ケヶ森」の場で着ていた合羽の柄です。
幡随院長兵衛が白井権八に、「お若えの、お待ちなせえやし」と呼びかける
有名な場面です。
帯の裏にも市川家の三升の紋が入っています。
歌舞伎はファッションの発信源でもありました。

「六代菊五鏡獅子」 平櫛田中 昭和15年(1940) 株式会社歌舞伎座
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3月18日までの展示です。
高さ50.4cmの彩色木彫で、六代目尾上菊五郎(1885-1949)の当り芸、
「春興鏡獅子」を写した作品です。
左腕を後ろに伸ばし、腰を落として体を前に押し出した姿には力と動きがあります。
この「鏡獅子」を元にした平櫛田中の代表作の高さ2mの「鏡獅子」が
三宅坂の国立劇場のロビーに展示されています。


会場には第1期から完成予定の第5期までの歌舞伎座の模型も展示されています。
第1期は正面が洋風建築ですが、第2期からは破風を付けた和風のデザインに
なっています。 
第5期は隈研吾設計で、第4期の外観を残し、高層のオフィスビルと
組合わされています。

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四条河原や社寺の境内で始まった歌舞伎は江戸の芝居小屋で発展し、
その伝統は現在の歌舞伎座に受け継がれています。

新歌舞伎座の開業を期に、新しい花道を歩む歌舞伎の千秋萬歳を願います。

会期中、かなりの展示替えがありますので、展覧会のHPの中の展示替リストで
ご確認下さい。


サントリー美術館の次回の展覧会は、『「もののあはれ」と日本の美』展です。
会期は4月17日(水)から6月16日(日)までです。

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【2013/02/19 00:07】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「洋菓子舗ウエスト青山ガーデン」
乃木坂
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「洋菓子舗ウエスト青山ガーデン」は東京メトロ千代田線乃木坂駅5番出口を出て、
右に少し行った所にあります。
場所は港区南青山1-22-10で、専用の駐車場もあります。

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店頭にはドライケーキも並んでいます。

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イチゴジャムの入った赤いヴィクトリアがやはり一番人気とのことです。

50席ほどの店内は全席禁煙、窓を広く取ってあり、明るくやわらかな雰囲気で、
車椅子対応とのことで広々としています。

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休日の朝11時の開店時間とほぼ同時に入ったのですが、もう何組もお客さんが
入っていました。

ケーキセット1155円のケーキはこの中から選びます。

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ふんわりロールとキームンティーにしました。

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ふわふわのケーキはウエストらしい穏やかな甘さです。
コーヒー、紅茶はお替り出来ます。

テーブルに置いてある週刊の投稿エッセイ、「風の詩」は、碁敵(ごがたき)の
話でした。

「ウエスト銀座本店」の記事です。

日本橋三越の「ウエスト・レトロカフェ」の記事です。

「ウエスト目黒店」の記事です。
「ウエスト目黒店」は残念なことに、3月末で閉店するとのことです。

「ウエス」トのHPには昭和22年のオープン以来の会社の歴史も載っています。


【2013/02/18 00:03】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第16回文化庁メディア芸術祭」 国立新美術館
乃木坂
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六本木の国立新美術館では2月24日(日)まで、「第16回文化庁メディア芸術祭」の
受賞作品展が開かれています。

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アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の
4部門で、国内外3503作品の応募から選ばれた、各部門の大賞1点、優秀賞4点、
新人賞3点と審査委員会の推薦作品あわせて120点が展示・上映されています。

会期中、国立新美術館やサテライト会場で上映会やさまざまなイベントが催され、
マンガ部門のすべての受賞作品・推薦作品を閲覧できるマンガライブラリーも
設けられています。
会場は入場無料で、一部を除いて撮影可能です。

アート部門大賞
「Pendulum Choir」 ミュージックパフォーマンス 
 Cod.Act (Michel DÉCOSTERD / André DÉCOSTERD)(スイス)

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18台の油圧ジャッキに乗った9人の歌手が体をあちこちに傾けながら
アカペラで合唱しています。
音楽とパフォーマンスが一体になっているのはブラスバンドの
パフォーマンスに似ています。

新人賞
「Species series」 メディアインスタレーション YANG Wonbin (韓国)
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ゴミや虫の形をした自動ロボットが都市の中に放たれ、そこで動いている様を
ビデオ映像にしています。
自動車に轢かれて死ぬロボットもいます。

紙コップの形のロボットは道端で動いていますが、気付いたのは親に紐で
つながれた小さな子どもだけで、親も気付かず、他の人たちは水道管の
破裂か何かで起きた道路の洪水に気を取られています。

画面右に転がっているのがロボットです。
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会場の隅でも紙コップロボットが這い回っていました。
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推薦作品
「My Sputnik」 デジタルフォト 古屋和臣
メ0144

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自分の家族を衛星からの視点で撮った写真です。
雪、散った桜や銀杏、芝生、砂浜、横断歩道など、さまざまな場所です。
グーグルアースに似た感覚です。

推薦作品
「ほんの一片」 グラフィックアート 佐野友紀
メ0149

天井近くまで届く大きな作品で、東日本大震災の瓦礫の実物大の写真に
油彩で上描きしています。
迫ってくる大画面に息が詰まります。

エンターテインメント部門大賞
「Perfume "Global Site Project"」 ウェブ、ソースコード、パフォーマンス、
 振付、楽曲 真鍋大度/MIKIKO/中田ヤスタカ/堀井哲史/木村浩康

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メ0158

メ0213

テクノポップグループ、「Perfume」の世界デビューを記念したプロジェクトで、
ウェブサイト上でオリジナル楽曲とダンスの振付のモーションデータをフリーで
配布し、プログラマーによる二次創作を促しました。
その結果、世界中から図形や人形などを使った500以上のダンスのパターンが
集まっています。
豚のダンスが面白く思えました。

優秀賞
「あさっての森」 映像作品 三木俊一郎
メ0231

極端にサイズの違う人たち、半ば樹木のような女性など、不可解な世界が
展開していて、文字通り「あさって」の森です。
何か笑いのめした、からっとした感じがします。

アニメーション部門大賞
「火要鎮」 短編アニメーション 大友克洋
メ005

メ0185

原画
メ0186

大友克洋さんの作品で、江戸の花と呼ばれた火事、八百屋お七の物語や
火消しの活躍を取り混ぜて、華麗な江戸絵巻を繰り広げています。

優秀賞
「おおかみこどもの雨と雪」 劇場アニメーション 細田守
メ0212

メ0194

オオカミを父に持つ姉弟の成長物語です。
懐かしく叙情的な風景の中で物語が展開します。

マンガ部門大賞
「闇の国々」 ブノワ・ペータース/フランソワ・スクイテン 
 訳:古永真一/原正人(フランス/ベルギー/日本)

メ006

メ0166

謎の都市で繰り広げられる事件の数々を描いた、フランス・ベルギーの
人気コミックシリーズです。
建築の描写が見事で、ゴシック的な世界です。

新人賞
「ぼくらのフンカ祭」 真造圭伍

メ0173

メ0174

田舎の町に火山が噴火し、温泉が湧き出したことに戸惑う高校生を、
さりげない描写で味わい深く描いています。


ともかく内容が盛り沢山で、どれも面白く、いろいろなイベントもあって、
会期が2週間弱では勿体ない気のするお祭りです。

「第14回文化庁メディア芸術祭」 受賞作品展の記事はこちらです。

展覧会のHPです。


【2013/02/17 00:05】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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