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「着想のマエストロ 乾山見参!」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では、「着想のマエストロ 乾山見参!」展が
開かれています。
会期は7月20日(月・祝)まで、休館日は火曜日です。
会期中、展示替えがありますので、展覧会のHPの中の作品リストをご確認ください。

乾山001


尾形乾山(1663-1743)は京都の呉服商、雁金屋に生まれています。
琳派の絵師、尾形光琳の弟です。

若いうちに隠居して、野々村仁清に陶芸を学び、元禄12年(1699)には
本格的に作陶を始めています。
窯のある鳴滝が京都の乾(北西)に当たることから、乾山と号しました。

「色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿」 元禄15年(1702) MOA美術館
乾山003

12枚セットになっていて、陶器で正方形の画面を作り、色紙のようにして
絵を描いています。
裏に乾山の書で、藤原定家の歌が書いてあります。
絵は狩野探幽の絵を忠実に写したものだそうです。
この皿は正月で、柳にウグイスです。

「色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿」 江戸時代 18世紀 出光美術館
こちらは狩野派と琳派の画風の皿を交えています。

「銹絵山水図四方鉢」 宝永2年(1705) 個人蔵
乾山002

こちらは黑褐色の鉄釉を使って、水墨画の雰囲気を出しています。
このような中国画風の作品としては最古例とのことです。

『銹絵楼閣山水図八角皿「寶永年製」銘』 1704-1710年 出光美術館
仁清007

唐の詩人、章八元の「題慈恩寺塔」に依った絵柄です。

十層突兀在虛空 四十門開面面風と書かれていて、描かれている絵はここには
書かれていない、滿城春樹雨濛濛の詩句を想像させています。
描かれた絵から書かれていない言葉を引き出す、「当てもの」の趣向になっていて、
乾山は当てものを多く手掛けています。

「銹絵山水文四方火入」 尾形乾山作・尾形光琳画 江戸時代 18世紀 大和文華館
乾山008

兄の光琳との合作で、光琳は4面に雪舟の山水図のような絵を描いています。

「銹絵玉取獅子摘四方香炉」 正徳5年(1715) 個人蔵
根003

四角い香炉で、摘みは高欄の中で鞠を持つ獅子です。
同じデザインで大きさの違う、出光美術館所蔵の香炉も展示されています。

「色絵花唐草文水指」 江戸時代 18世紀 妙法寺
乾山005

明の赤絵の陶磁器を写した、華やかな水指です。

「色絵阿蘭陀写花卉文八角向付」 江戸時代 18世紀 出光美術館
乾山009

西洋風の図柄のセットです。

乾山は中国やオランダなどヨーロッパの陶磁器の写しをよく作っています。
オランダ渡りの陶磁器を目にする機会があったのでしょう。

「銹絵染付金銀白彩松波文蓋物」 江戸時代 18世紀 出光美術館 重要文化財
仁清006

蒔絵硯箱などの木器を元にしたと思われ、素地の上に金銀や白、染付を使って
松を描いています。
内側は白化粧に金彩と染付で波を描き、砂浜の松林を表す意匠になっています。
銀彩を使うのは乾山では珍しいそうです。

「白泥染付金彩芒文蓋物」 江戸時代 18世紀 サントリー美術館 重要文化財
乾山012

外側に薄の原を描き、内側は染付の花襷四葉文という、まったく違う図柄を
取り合わせています。

「銹絵染付梅波文蓋物」 江戸時代 18世紀 MIHO MUSEUM
乾山006

外側を梅の花で埋め尽くし、蓋を取ると流水が現れます。
光琳の「紅白梅図屏風」を思い出す図柄です。

「銹絵染付白彩梅花文蓋物」 江戸時代 18世紀 MOA美術館
乾山007

外側の梅花模様が透き通って内側に映っているように見えます。

乾山の蓋物は外側と内側の図柄の取り合わせを考え、面白い趣向にしています。

乾山は正徳2年(1712)に、窯を鳴滝から二条丁子屋町に移し、その頃盛んに
作られるようになった懐石料理の器の制作を多く手掛けるようになります。

「色絵菊図向付」 江戸時代 18世紀 五島美術館
乾山010

菊の花の集まりをかたどり、1枚ごとに少しずつ絵柄を変えてあって、
デザイン性にあふれています。
裏に書かれた「乾山」の字は、ブランドのロゴマークの役を果たしています。

「夕顔図黒茶碗」 江戸時代 18世紀 大和文華館
乾山011

源氏物語の夕顔の巻にちなんだ図柄です。
厚塗りで大きく夕顔の絵が描かれ、茶碗の曲面まで絵画の画面として使われています。
室町時代の歌人、三条西実隆の歌が書かれています。

よりてだに露の光りやいかにとも思ひもわかぬ花の夕がほ

「色絵竜田川文透彫反鉢」 江戸時代 18世紀 出光美術館
乾山004

鉢の外側にも内側にも紅葉と川波を描いています。
秋の竜田川の水面を切り取って器に仕立てたような造形です。

乾山の陶磁器は京焼の伝統に連なっていますが、とても絵画的で、デザイン性にすぐれ、
文芸に通じ、その着想は独創的です。

京都ではやがて尾形乾山の系統は絶えていますが、江戸では酒井抱一が尾形光琳を
顕彰する過程で、乾山の系統を発見しています。
その系譜はバーナード・リーチや富本憲吉にまで連なっているそうです。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「藤田美術館の至宝 国宝 窯変天目茶碗と日本の美」展です。
会期は8月5日(水)から9月27日(日)です。

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【2015/05/31 19:34】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「こまきしょくどう 鎌倉不識庵」 秋葉原
秋葉原
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「こまきしょくどう 鎌倉不識庵」はJR秋葉原駅の北側、山手線ガード下の「CHABARA」の
中にあります。
場所は千代田区神田練塀町8-2です。

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精進料理のお店で、30席ほど、全席禁煙で、白が基調の簡単なつくりです。

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ランチの精進定食980円は、ご飯、味噌汁の他におかずを5種類の中から3種類選びます。

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胡麻和え、切干大根、高野豆腐のあんかけにしました。
カップやお皿はフィンランドのittalaです。

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こちらはカレー定食980円で、ご飯、味噌汁、カレーの他におかずを2種類選びます。

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おかずは胡麻和え、切干大根にしました。
カレーはあまり辛くありません。

どちらも、ご飯と味噌汁はお替わり自由で、ご飯を玄米にすると150円増しです。

どれもおだやかな味付けで、体にも良さそうなランチです。


「CHABARA」は「やっちゃ場」と「秋葉原」を合わせた造語で、以前ここに神田青果市場が
あったことにちなんだ名前です。
全国の食品を販売する「日本百貨店しょくひんかん」と、「やなか珈琲店」も入っています。

お店のHPです。


【2015/05/30 20:03】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
江戸東京博物館の常設展示室 2015/5
両国
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両国の江戸東京博物館の常設展示室に行ってきました。

江戸001


常設展示室はリニューアルが終り、3月28日からオープンしています。
江戸時代のコーナーの写真を載せます。

日本橋には南蛮からのお客さんが大勢居ました。
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中村座
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本日の出し物は大神楽
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新しく登場した、幕末の江戸城本丸・西丸御殿の1/200模型
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天守閣は1657年の明暦の大火で焼失した後は再建されていません。

江戸城本丸大広間・松の廊下・白書院の1/30模型
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浅野内匠頭が吉良上野介に切りつけたのは白書院に通じる松の廊下でのことです。
元禄14年3月14日(1701年4月21日)の出来事です。

徳川13代将軍家定の生母、本寿院(1807-1885)の駕籠
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津山藩主の道中駕籠のレプリカ
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乗ってみることが出来ます。

日本橋
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歌川広重の「東海道五十三次之内 日本橋 朝之景」はここを描いています。

越後屋の店先
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今の三越本店辺りです。

両国橋西詰
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両国は江戸随一の繁華街で、芝居小屋、見世物小屋、茶店が並んでいます。

獅子舞
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裏庭での洗濯
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盥に入った洗濯物を足で踏んで洗っています。

玉川上水流域の模型も新しく展示されています。
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江戸の井戸は神田上水や玉川上水による水道でした。

神田祭の須田町の山車
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神田祭の賑わい
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絵草紙屋の実物大復元
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芝神明前三島町、和泉屋市兵衛の店を元にしています。

棟割長屋も復元されていて、こちらは指物師の家です。
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棒手振りの魚屋の盥
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春の魚として、ボラ、マイワシ、アジなどが入っています。

二八蕎麦の屋台
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落語の「時そば」を思い出します。

鮨屋の屋台
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コハダ、アナゴ、マグロ、海苔巻などが並んでいます。
江戸時代の鮨は屋台で食べていました。

菱垣廻船
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江戸とその周辺の関係についてのコーナー
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どんな物資がどこから江戸に入って来るのか分かります。


江戸東京博物館のHPです。


【2015/05/29 19:50】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ハッソウカフェ ウィズ プロント」 神田錦町
神保町
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「ハッソウカフェ ウィズ プロント」はテラススクエアの1階にあります。
場所は千代田区神田錦町3-22です。

テラススクエアは今年の5月15日に竣工した、17階建ての複合ビルです。

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一部には1930年に竣工した博報堂旧本館を復元してあり、その1階には博報堂と
プロントのコラボのカフェ、「ハッソウカフェ ウィズ プロント」が入っています。

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広い店内は大テーブルが並んでいて60席ほど、全席禁煙、元のビルのクラシックな
雰囲気を残してあり、太い円柱が立っていたりします。

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企画展示が行われる場にもなっていて、現在は「%展」が開かれ、
いろいろなアンケートでのYESの数字が壁に表示されています。

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モビールにもなって吊ってあり、涼しそうなインテリアです。

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エビとアボカドバジルソースのパスタ790円とセットのサラダ290円、カプチーノ280円です。

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店内には錦町三丁目の神輿が飾ってあります。
先日の神田祭ではこの神輿も神田明神に宮入しています。

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再開発される以前の町の面影を一部残してあるところは、
淡路町のワテラスとも似ています。


【2015/05/28 20:38】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「日本の妖美 橘小夢展」 文京区 弥生美術館
根津・東大前
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文京区の弥生美術館では「日本の妖美 橘小夢展」が開かれています。
会期は6月28日(日)までです。

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橘小夢(たちばなさゆめ:1892-1970)は挿絵画家で、妖艶な女性を
日本画や木版画で描いています。

秋田市生まれで、生来、心臓疾患があったので、好きな本を読んだり、
絵を描いていれば良いと言われて育ったそうです。
1908年に上京し、洋画を学んだ後、川端玉章の主宰する川端画学校に入って、
日本画を学んでいます。
やがて、雑誌の挿絵や扉絵を描くようになり、矢田挿雲の「江戸から東京へ」の
挿絵を手掛けたり、岡本綺堂との親交から芝居関係の挿絵なども手掛けます。

描いたのはおもに女性で、玉藻前、細川ガラシャ、八百屋お七、唐人お吉、
お蝶夫人など、どれも妖艶で、凄味さえ感じる姿です。

「花魁」 日本画 大正12年(1923)
橘002

関東大震災のため、初期の多くの肉筆画が失われていますが、郷里の秋田県には
何点か残っていました。
そのうちの1点で、震災の年に描かれ、焼失を免れています。
強い赤色が白い肌を際立たせ、打掛や帯がうねるように広がっています。

「水魔」 版画 昭和7年(1932)
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河童を題材にして官能的な世界を表し、水紋の広がりが妖しい雰囲気を増しています。
病弱だった橘小夢には、作品に死への親近性が見られます。
自費出版による版画集の第1作ですが、内務省より発禁処分を受けています。
第1次上海事変、五・一五事件の起こった年であり、橘小夢の世界は時代の風潮に
受け入れられなくなってきています。

橘小夢はその作風から、戦中から戦後しばらくは活動の機会を得なくなっています。

「地獄太夫」 日本画 昭和35年(1932)頃
晩年の作品で、2曲1隻の屏風に地獄太夫の立ち姿を描いています。
地獄太夫は室町時代の遊女で、山賊にかどわかされて堺に遊女として
売られますが、現世の不幸は前世の行ないの故であるとして、
着物には地獄変相図を刺繍していたと云われています。

作品では地獄太夫は針山地獄や釜茹で地獄、晒し首などを描いた打掛をまとい、
手には払子を持って、見得を切るように振り向いています。

戦後、社会も落着いてきた晩年になり、自分の作品を自分の子どもたちのために
残しておこうと思って描いた作品とのことですが、その筆遣い、迫力にはまったく
衰えがありません。


橘小夢は今まであまり作品を観る機会の無かった画家ですが、この展覧会で多くの
肉筆画や版画を観て、その魅力を充分味わうことが出来ました。

展覧会のHPです。


併設された竹久夢二美術館では、「竹久夢二 詩と絵のおくりもの」展が開かれています。
会期は6月28日(日)までです。

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【2015/05/27 19:31】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ダブル サンドイッチ大手町店」
大手町
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「Doble Sandwich OTEMACHI」は大手町フィナンシャルシティーノースタワーの
1階にあります。
場所は千代田区大手町1-9-5です。

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葉山のベーカリー、「ワカナパン(wakanapan)」のお店で、2015年の4月に
オープンしたばかりです。

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広いホールに面していて、イートインはテラス席中心です。

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ターキー&クランベリーサンド1150円です。

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フライドポテトとピクルスが添えられています。
サンドにはクランベリーソースの甘味が付いています。
パンは自家製ダッチクランチパンです。

セットのコーヒー300円はたっぷりあって、しっかりした味です。

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こちらはウマミチキンサンドで、パンを自家製バターリッチ角食パンにすると、
ドリンク付きで1300円になります。

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チキンのペーストには辛味が付いていて、アクセントになっています。

どちらのサンドイッチもボリュームがあります。
特徴のある、美味しいサンドイッチを味わえるお店です。


【2015/05/26 20:28】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「岩合光昭の世界ネコ歩き 写真展」 日本橋三越本店
三越前
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日本橋三越本店では、「岩合光昭の世界ネコ歩き 写真展」が開かれています。
会期は6月1日(月)まで、入場料は一般800円です。

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NHK BSプレミアムの「岩合光昭の世界ネコ歩き」の写真展で、動物写真家の
岩合光昭さんが世界中で撮ったネコたちの写真、約200点が展示されています。

写真の1枚ごとに短いメモが添えられていて、ネコの名前や暮らしの様子も分かります。

ベルギー・モンス近郊の子ネコたちです。
この子たちはこの日初めて家の外に出たそうです。

ネコ002


パリのネコです。
マネの「オランピア」に描かれたネコの子孫でしょうか。

ネコ003


とても人気のある展覧会で、私が行ったのは日曜日の朝でしたが、
もう入場前の長い行列が出来ていました。


【2015/05/25 19:52】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「喫茶 穂高」 駿河台 2015/5
御茶ノ水
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駿河台の「喫茶 穂高」に行ってきました。
場所は千代田区神田駿河台4-5-3です。

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窓も入口のドアも開けてあり、風が通ります。

コーヒー450円とモーニングセットのトースト250円です。

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この季節はフェンスにまだ蔦が伸びて来ていないので、神田川の向うの
東京医科歯科大学などの景色を窓から眺めることが出来ます。

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最初に「喫茶 穂高」に行ったときの記事です。


【2015/05/24 19:32】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「三井の文化と歴史展」の後期展示 三井記念美術館
三越前
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日本橋の三井記念美術館では、「三井の文化と歴史展」の後期展示、
「日本屈指の経営史料が語る三井の350年」が開かれています。
会期は6月10日(水)までです。

三井001


三井文庫開設50周年、三井記念美術館開館10周年を記念する展覧会で、
三井文庫の所有する350年にわたる三井家の貴重な資料を展示しています。

「三井高利夫妻像」 江戸時代 17~18世紀
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三井の創業者、三井高利(1622-1694)と夫人の肖像画です。
三井高利は伊勢松坂で家業の商業に携わった後、延宝元年(1673)に江戸の本町に
呉服店、越後屋を出店しています。
最初は間口9尺の小さなお店だったということで、後の三井からは想像もつきません。
有名な「現金掛値無し」の商法によって商売は順調でしたが、同業者の嫌がらせもあって、
1683年に店を本町から駿河町に移しています。

5代将軍徳川綱吉の時に、側用人の牧野成貞の仲介により幕府の呉服御用を
務めるようになり、嫌がらせも無くなります。
三井家では長くこれを牧野家の恩として記憶しています。

「駿河町越後屋正月風景図」 江戸時代 19世紀
三井003

右が呉服を扱う江戸本店、その奥が両替店、左が木綿を扱う店です。
通りの延長に富士山が見えるように一帯の町割りがされていたことが分かります。
三井の紋所入りの大風呂敷を担いだ男や、正月らしく萬歳も見えます。
振舞い酒に酔ったのか、挟み箱を担いだ中間(ちゅうげん)に手を引かれている侍もいて、
のどかな光景です。

同じ場所の現在です。

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右が三井本館、左が三越本店です。

「町人考見録」 三井高房 享保後期(1730年前後)
三井北家3代高房が父高平の語る商人50家の事業や没落の様子を書き留めたものです。
大名への貸付(大名貸)が焦げ付いて、将棋倒しのようになっていく中で、鴻池のみは
上手く立ち回ったとの記述があります
三井家は大名貸には消極的で、例外として幕府の高官、恩のある牧野家、発祥の地である
松阪の領主の紀伊徳川家に行なっています。

「大元方勘定目録」 江戸時代~明治時代 18~19世紀
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呉服部門、金融部門と三井一族を統括する機関の大元方の作成した決算帳簿です。
三井家は髙利の遺言により、一族の身代を惣領家の指導による共有財産として、
財産の分割を防いでいます。

「旧三井物産創立期の帳簿」 明治時代 19世紀
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三井家は幕末には薩摩藩に接近するなどして、幕末維新の混乱期を乗り切り、
明治以降は三井財閥として発展していきます。


三井本館ビルは関東大震災で被災した旧三井本館の後に建てられたビルで、
昭和4年(1929)に竣工しています。

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三池炭鉱を発展させ、三井財閥の総帥となった團琢磨は昭和7年(1932)に
この三井本館入口で暗殺されています。
現在は国の重要文化財に指定されており、三井記念美術館は7階に入っています。

「三井家同族会解散決議書」 三井家同族会 昭和21年(1946)
敗戦後のGHQの政策により三井財閥など各財閥は解体され、三井家同族会も
解散して、三井家の財産共有制も終わります。
決議書には解散に同意する三井各家の当主の署名、捺印が並んでいます。

財閥解体により三井財閥は消滅しますが、傘下の企業はその後徐々に再結集し、
現在はゆるい連合体である三井グループを形成しています。


江戸・明治から現在に続く三井の歴史を示す、普段は見ることの無い貴重な資料が
数多く展示されていて、とても興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2015/05/23 20:04】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「プロントイルバー 御茶ノ水ソラシティ店」 2015/5
御茶ノ水・新御茶ノ水・淡路町
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御茶ノ水ソラシティの1階にある「プロントイルバー 御茶ノ水ソラシティ店」に行ってきました。
場所は千代田区神田駿河台4-6です。

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神田祭の神輿宮入を見た帰りの夜に寄りました。

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マルゲリータ730円です。

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やや小振りで薄く、パリッとしていて、軽食にほど良い量です。

コーヒー250円は濃い目の味です。

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さっきまでの神田祭の熱気を忘れる、静かな店内でした。

以前、「プロントイルバー 御茶ノ水ソラシティ店」に行ったときの記事です。


【2015/05/22 19:29】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「祝・シャーロット王女誕生 英国展」 丸善丸の内本店ギャラリー
東京
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丸の内オアゾ内の丸善丸の内本店4階ギャラリーでは5月26日(火)まで、
「祝・シャーロット王女誕生 英国展」が開かれていて、さまざまな英国の雑貨が
展示販売されています。

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陶磁器ではスポードやロイヤルドルトンのカップ&ソーサー、ピーターラビットの
絵柄のウェッジウッドのクリスマスプレートなどがあります。

ボタニカルアートやピューター(錫)雑貨、テディベア、ミュージアムグッズなど、
いろいろな小物があって見ているだけで楽しい展示です。

チラシはシャーロット王女の誕生前に印刷されたらしく、「ウィリアム王子来日記念」と
なっています。

【Read More】
【2015/05/22 19:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京国立博物館本館の「総合文化展(平常展)」 2015/5
上野
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東京国立博物館本館の総合文化展(平常展)に行ってきました。

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平成館では特別展、「鳥獣戯画 京都高山寺の至宝」が6月7日まで開かれていますが、
絵巻を観るには平日の朝10時でも1時間待ちの状態なので、諦めました。

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特別展に合わせて、本館特別1室では「鳥獣戯画と高山寺の近代-明治時代の宝物調査
と文化財の記録-」の企画があって、明治時代に山崎董詮が作成した「鳥獣戯画」の
模写が6月7日(日)まで展示されています。
こちらにはほとんど来館者が無く、ゆっくり全4巻を観ることが出来ました。

「鳥獣戯画 甲巻」
最も有名な巻です。

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「乙巻」
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「丙巻」
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「丁巻」
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特別2室では平成26年度新収品のうち、40件が5月31日(日)まで展示されています。

「帯鉤 」 戦国~前漢時代 前4~前2世紀
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帯鉤(たいこう)とはベルトのバックルのことです。

「円形切子碗」 イラン出土 ササン朝時代・6世紀
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正倉院にある碗と同じようなデザインのカットグラスです。

「古今和歌集巻第一断簡(関戸本)」 伝藤原行成筆 平安時代・11世紀
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関戸家に伝わった古今和歌集の断簡です。

 梅の香を袖に移して留めては春は過ぐとも形見ならまし

「融通念仏縁起絵断簡」 南北朝時代・14世紀 重要美術品
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良忍上人(1073-1132)によって広まった融通念仏の功徳を描いた絵巻の断簡です。
屋根の上に居るのは毘沙門天です。

「林逋帰亭図屏風」 池大雅筆 江戸時代・18世紀
右隻
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左隻
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北宋の詩人、林逋(りんぽ)が帰宅するところを描いています。
池大雅の30歳台の作品とされています。

「桜下美人図」 長沢芦雪筆 江戸時代・18世紀
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芦雪にしては珍しい美人図です。

「当麻曼荼羅図」 神田宗庭隆信筆 下野三悦坊伝来 江戸時代・天保7年(1836)
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当麻寺に伝わる図様で、観無量寿経に説く極楽浄土を表しています。
とても大きく色彩も鮮やかな曼陀羅で、寄贈者の先祖の発願により、
寛永寺の仏画を担った神田家8代の宗庭が描いています。


本館2室(国宝室)は6月7日(日)まで「和歌十種」の展示です。

「和歌体十種」 平安時代・11世紀 国宝
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歌論書の写本で、和歌を10種類に分類し、それぞれの例として5首ずつ選んであります。
料紙には藍色と紫色の模様(飛び雲)が漉き込まれています。

本館8室には英一蝶の作品2点が6月14日(日)まで展示されています。

「雨宿り図屏風」 英一蝶筆 江戸時代・18世紀
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武士・行商人・修験者など、さまざまな人たちがひと所に集まっています。
子どもは門の横木にぶら下がり、犬まで混じっています。

「乗合舟図」 英一蝶筆 江戸時代・18世紀
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馬が勢いよく乗り込むところも描かれています。


本館10室の浮世絵の展示は6月7日(日)までで、初夏の景物が揃っています。

「見立伊勢物語(八つ橋)」  鈴木春信筆 江戸時代・18世紀
とIMG_0481

カキツバタをあしらっています。


本館13室は刀剣の展示です。

「太刀」 三条宗近(名物 三日月宗近) 平安時代・10~12世紀 国宝
とIMG_0509

7月20日(月)までの展示です。
刀身は細く長く、反りが強く、優美な姿の太刀です。
足利13代将軍義輝が襲われ殺害された時、この太刀を振るって戦ったとされています。
最近、とても人気のある太刀で、撮影の順番待ちの若い女性が10人ほども並んでいました。

本館14室には島根県の日御碕神社の所蔵する大鎧が7月5日(日)まで展示されています。

「白糸威鎧」 鎌倉時代・14世紀 島根・日御碕神社蔵 国宝
とIMG_0514

堂々とした大鎧で、金物には花輪違紋があしらわれています。
源頼朝、あるいは塩冶高貞(えんやたかさだ)の寄進とされていますが、
花輪違紋は塩冶家の家紋です。
塩冶高貞は鎌倉期から南北朝期の武将で、歌舞伎の忠臣蔵で塩冶判官と
されている人物です。
松江藩主、松平治郷(不昧)の命によって補修されていて、今回は鎧の残欠や
修理前の模写も併せて展示されています。

「栴檀の板」(国宝 白糸威鎧のうち) 
 江戸時代・文化2年(1805) 島根・日御碕神社蔵 国宝

とIMG-0516

右胸に付ける栴檀の板が失われていたのを修復時に制作したものです。


特別展は逃しましたが、その代わり、いろいろ見所の多い平常展を観ることが出来ました。


【2015/05/21 19:54】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(6) |
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