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「漢字展ー4000年の旅」 駒込 東洋文庫ミュージアム
駒込・千石
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駒込の東洋文庫ミュージアムでは「漢字展ー4000年の旅」が開かれています。
会期は9月23日(月・祝)までです。

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漢字クイズもあります。
何という文字でしょうか。
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「甲骨卜辞片」 紀元前14世紀~前11世紀
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殷時代には表面に占う内容を彫った亀の甲や動物の骨を焼き、ひび割れの形で占い、
裏面にその結果を彫っています。
その時に使われたのが甲骨文字で、漢字の始まりとされています。

「三才図会」 1607年成立
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明の王圻(おうき)と息子が編纂した一種の百科事典で、人物編の最初には
漢字を発明したとされる蒼頡(そうけつ)が収録されています。
蒼頡は鳥や獣の足跡からその動物を特定できることに気付き、
漢字を思い付いたとされています。
その鋭い観察力を表すため、目が四つある人物として描かれています。

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「史記 秦本紀」 司馬遷撰 紀元前97年 平安時代の書写 国宝
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漢文訓読のための「ヲコト点」や読み仮名、送り仮名が書き込まれています。
史記は平安時代の貴族にとって教養の源となっていました。

「文選(もんぜん)」 昭明太子編 6世紀前半成立 1131-62年(宋代)刊
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中国南北朝時代、南朝梁の昭明太子の編纂した詩文集です。
令和の典拠となった万葉集の文言は文選の「仲春令月、時和し気清らかなり」という
一文から採ったとも言われています。
枕草子にも「文は(白氏)文集、文選」と書かれています。

「科挙の答案(殿試策)」 金榜 清時代 1772年
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官吏の登用試験である科挙の最終試験で首席(状元)となった金榜
(きんぼう、1735 - 1801)の答案です。
立派な筆跡で、筆跡の良し悪しは選考に影響することもあったようです。
金榜は後に学者となっています。

「万葉集」 8世紀後半成立 江戸時代の書写
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右ページの最後の行に「令和」の文字が見えます。

「節用集」 1590年刊 安土桃山時代
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室町時代に成立した国語辞典で、イロハ順に並び、さらに部門別に並んでいます。
イの部では、伊勢、伊賀、伊豆、因幡、和泉、出雲、石見、伊予、壱岐が揃っています。

「解体新書」 杉田玄白、前野良沢等訳 小田野直武画 初版1774年刊
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オランダ語の医学書、「ターヘル・アナトミア」を苦労して翻訳した話は有名です。
ここで、「神経」「軟骨」「動脈」などの訳語が造られています。

他にもいろいろな文献、資料があって、見ていて興味が尽きません。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「北斎展」です。
会期は10月3日(木)から1月13日(月・祝)までです。


【2019/08/31 17:04】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ケーキショップ コフレ(Coffret)」 みなとみらい 2019/8
みなとみらい
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横浜ロイヤルパークホテル1階の「ケーキショップ コフレ(Coffret)」に行ってきました。
場所は横浜市西区みなとみらい2-2-1-3です。

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横浜ロイヤルパークホテルのカフェは時々利用しています。
横浜美術館で開かれている、「原三渓展」の帰りに寄りました。

Coffret(小箱)という名前の通り、30席ほどの小さな店内は全席禁煙、
ホテルのカフェらしく、クラシックで照明もほの暗く、静かで落着いています。

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ケーキショップで、パンも販売されています。

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奇麗な陶磁器も飾ってあります。

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ケーキセット1092円です。
ガト―オペラとコーヒーです。

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しっとりと濃厚で、歩き疲れた後はひと際美味しいです。

こちらはアップルパイです。

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帰りにはブドウパンも買いました。


【2019/08/30 19:15】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」展 銀座 ポーラ ミュージアム アネックス
銀座一丁目
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銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」展が
開かれています。
会期は9月1日(日)まで、会期中は無休、入場無料です。

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中村弘峰さん(1986-)は福岡県の出身で、博多人形師の4代目です。
東京藝術大学彫刻家を卒業し、斬新なスタイルの人形を制作しています。

展覧会では華麗に装ったスポーツ選手や動物などが展示されています。
木彫に金彩などを施す、江戸時代の嵯峨人形の技法で、息子さんの
五月人形として野球の選手の人形を作ってみたのに始まるそうです。

「The Otogi League Allstars : Momotaro」
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息子さんの五月人形で、プロテクターに桃の絵が描かれています。

「黄金時代 波千鳥」
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波に千鳥のユニフォームの投手が一球を投じようとしています。

左「礼砲」 右「不動如山」
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左バッターボックスで構えるバッターと不動のキャッチャーです。

「一同、礼っ!」
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試合が終わり、ナインが挨拶しています。
ユニフォームの色が右から左に濃くなっています。

背番号も壱から始まります。
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「この矢はづさせ給ふな」
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今年生まれた次男のためにつくった端午の人形です。
アーチェリーの選手ですが、平家物語の那須与一にあやかっています。

「日はまた昇る」
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能の負け修羅扇のウエアを着て、口をへの字にして空を見上げる、アメフトの選手です。

「剣玉 つばめ返し」
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木彫で、つばめ返しは剣玉の実際にある技で、玉に描かれているつばめは
狩野探幽に倣っているそうです。

不老ブランドのスポーツシューズです。
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「AIR不老I 牛若丸model」
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鏡に映った像と合わせて一足です。

「御伽動物シリーズ」
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かつては日本にいなかった動物たちのシリーズです。

「御伽白犀」
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「Treasure Ship」
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船首にマントヒヒを付けた宝船です。

2018年に日本橋髙島屋で開かれた「中村弘峰 個展 MVP
(MOST VALUABLE PRAYERS)」の記事
です。


【2019/08/29 19:14】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「今森光彦展 写真と切り絵の里山物語」夜間特別内覧会 松屋銀座
銀座
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松屋銀座では「今森光彦展 写真と切り絵の里山物語」が開かれています。
会期は9月4日(水)までです。

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8月27日に夜間特別内覧会が開かれたので、行ってきました。

今森光彦さん(1954~)は滋賀県大津市出身の写真家で、現在も琵琶湖近くに住んで
里山の自然をテーマにした作品を発表しています。
また、世界中に取材して、動物や昆虫などさまざまな生き物に接しています。
今森さんは切り絵作家としても知られていて、展覧会では里山の写真と切り絵作品の
二つが展示されています。

今森さん自身のトークを伺いました。
写真は特別の許可を得て、撮影しています。

アトリエの写真を前にした今森さん
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今森さんのトーク
「写真展と切り絵展を一緒にやるのは今回が初めて。
写真は屋外、切り絵は屋内の作品であり、別人がやっているようなので、
どうつなげるか戸惑った。

里山というと山を思うかもしれないが、山には限らない。
外の仕事をする「野良」という意味であり、人と自然が共存している環境。
自然と共存し、自然に溶け込むのは日本人の習性であり、すべての芸術は
それを基に生まれている。
現在はその環境が日々、壊れている。

海外への取材ではアマゾンから砂漠まで48か国に行った。
おかげで、ものの見方、考えも変わり、日本というものをエキゾチックな感覚で
捉えるようになった。
棚田もインドネシアで見たのが初めて。
いわゆる日本回帰の流行とは違う感覚。

壊れている里山を復元できないかと考え、まず庭を蝶の住める環境になるよう整えた。
70種類を超える蝶が棲むようになったが、蝶の幼虫は種類によって食べる植物が違うので、
1000坪の庭にそれだけの植物を植えたのはかなりの成果。
感性の栄養を獲得する場所としての里山をつくりたい。

切り絵の紙は色違いのラシャ紙を使っており、色は塗っていない。
切るのは一丁のハサミを使い、ハサミを持つと勝手に動き出す感じで、自由に切れる。」

今森さんは話し始めると興が乗ってなかなか止まらず、とても興味深いトークでした。

里山の景色の写真
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菜の花が咲き、遠くに比良山地が見えます。


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ルドベキアが咲き誇っています。


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棚田も稔っています。

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エノキの黄葉です。


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薪を割って暖を取ります。

昆虫採集の道具など
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日常使いの品
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切り絵のコーナー
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右:アカタテハとオールドローズ
左:クジャクヤママユとヨウナシ
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右:キョウチクトウスズメとドリアン
左:イスカとカラマツ
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色も多彩で、厚みのある切り絵です。

グッズもいろいろ販売されています。
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2012年にノエビア銀座本社ギャラリーで開かれた、『今森光彦の世界 II 
切り絵展「蝶」』の記事
です。

展覧会のHPです。


夜の銀座和光のショーウインドーは明るく輝いていました。
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【2019/08/28 19:34】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「奈良大和四寺のみほとけ」展 東京国立博物館
上野
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上野の東京国立博物館では特別企画、「奈良大和四寺のみほとけ」展が
開かれています。
本館1階11室での展示で、会期は9月23日(日)までです。
総合文化展の観覧料で観覧できます。

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奈良県北部にある古刹、岡寺、室生寺、長谷寺、安倍文殊院の四カ寺の仏像など、
15件の展示です。

「釈迦如来座像」 平安時代 9世紀 室生寺 国宝
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像高106㎝の堂々としたお姿のお釈迦様です。
カヤの一木造で、お顔も、翻波式の流れるような衣文の彫りもくっきりと鋭く、
鮮やかです。
中指を少し前に倒した指の間には、衆生をすくい取る水かきもあります。
草創期室生寺の本尊だった可能性があるとのことです。

「十一面観音菩薩立像」 平安時代 9~10世紀 室生寺 国宝
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像高195㎝の大きな像で、カヤの一木造です。
しっかりした肉付き、左右対称で、翻波式の衣文、左手に水瓶を持った立ち姿です。
ふくよかなお顔立ちで、唇に朱色が残り、女性的な印象の仏様といわれています。

展覧会のHPです。


私が行った時は上野不忍池の蓮が咲き始めていました。

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雨水が蓮の葉に溜まって、きらきらと揺れています。

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  はちすはのにごりにしまぬ心もてなにかはつゆを玉とあざむく

                              古今集 僧正遍照


上野山下の証券会社のパンダは、まだまだ夏を楽しんでいました。

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【2019/08/27 17:32】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「カフェオレトーキョー」 高田馬場
高田馬場
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「カフェオレトーキョー」は高田馬場駅の戸山口を出た所にあります。
場所は新宿区高田馬場4-2-28です。

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今年の6月にオープンしたお店で、半地下の店内は約20席、全席禁煙、
席の間も広く、大きなソファー席もあります。
BGMはポップスでした。

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店名の通り、カフェオレ専門店で、ドリンクのメニューはカフェオレのみですが、
キッズドリンクとしてオレンジジュース、アップルジュースもあります。

コーヒーはハンドドリップで、ミルクの種類、量、甘味の種類、量、
トッピング(有料)を選びます。
人気のタピオカは100円増しです。

カフェオレ518円です。

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ミルクの量はふつう、甘味は無しにしました。
朝8時の開店で、11時まではモーニングサービスのバタートーストが付きます。
カフェオレボウルに入っていて、軽い苦味で美味しいです。

カフェオレのみという思い切りの良さがあり、ゆっくり落着けるお店です。

お店のHPです。


【2019/08/25 19:36】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
青木美歌 「前触れの石」展 日本橋髙島屋
日本橋
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日本橋髙島屋美術画廊Xでは青木美歌 「前触れの石」展が開かれています。
会期は9月2日(月)までです。

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青木美歌さん(1981~)は東京都出身のガラス工芸家で、バーナーでガラスを熔かす、
バーナーワークという技法により制作しています。
透明なガラスを使い、バクテリア、ウイルス、細胞など、「生命」をテーマにしていました。

青木さんは2017年からはアイスランドで研修し、今年帰国されています。
今回は、アイスランドで感じた、大地のエネルギー、宇宙とのつながり、妖精の世界などを
基に石をイメージした作品です。
タイトルは現地で聞いた、「石はHidden worldへの入口」という言葉に拠っているそうです。

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球形というものは植物などの生命とともに、地球や宇宙の星を思わせます。

2017年にポーラ ミュージアム アネックスで開かれた、青木美歌 「あなたに続く森」展の
記事
です。


【2019/08/24 19:38】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ザ ロイヤルカフェ ヨコハマ」 横浜駅 2019/8
横浜
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東横線横浜駅の「ザ ロイヤルカフェ ヨコハマ」の再訪です。
東横線横浜駅南北連絡通路の地下2階にあり、東横線の改札のある階の
一つ上の階になっています。

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伊豆急の観光列車、ロイヤルエキスプレスで出しているコーヒーを監修している
ミカフェートのコーヒーが飲めるお店で、ロイヤルエキスプレスが運行される日は
貸切になるになる場合があります。
クラシックなつくりの明るい店内は約70席、全席禁煙、特に奥のシート席が落着きます。
BGMが小さく流れ、列車が上を通る音がかすかに聞こえてきます。

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横浜の果物店、「横浜水信(みずのぶ)」のフルーツサンド850円とカフェ・ラテ650円です。

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こちらはクロックムッシュ420円とコーヒー650円です。
コーヒーはハンド・アントニエタです。

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フードもコーヒーも美味しく、横浜駅の中にあって、静かにくつろげるお店です。


【2019/08/23 19:39】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「円山応挙から近代京都画壇へ」 上野 東京藝術大学大学美術館
上野
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上野の東京藝術大学大学美術館では「円山応挙から近代京都画壇へ」展が
開かれています。
会期は9月29日までで、9月1日までの前期と3日からの後期に分かれ、
細かい展示替えもありますので、展覧会のHPでご確認下さい。

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京都を中心に活躍した円山応挙(1733~1795)に始まる円山派と、応挙に師事した呉春
(1752~1811)に始まる四条派は円山・四条派と呼ばれ、京都画壇の中心となっています。

展覧会では応挙、呉春から上村松園、河合玉堂に至る円山・四条派の作品が題材別に
展示されています。

展示のハイライトは大乗寺の襖絵です。
兵庫県香美町の大乗寺は応挙寺とも呼ばれ、住職が若い頃の応挙を支援したお礼に、
応挙は呉春や長沢芦雪らの弟子たちを率いて趣き、襖絵や屏風絵を描いており、
その内、165面は重要文化財に指定されています。

「松に孔雀図襖」(部分) 円山応挙 寛政7年(1795) 重要文化財
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全16面のうち、8面が展示されています。
金箔地に墨で松と孔雀が描かれ、対角線の構図で、松は広々とした空間に
伸び広がっています。

大乗寺の襖絵は他に「少年行図」(山本守礼)、「採蓮図」(亀岡規礼)、
「群山露頂図」「四季耕作図」(呉春)が展示されています。

孔雀はとても好まれた画題で、王瑞(応挙の子)、芦雪、呉春らによる鮮やかな
作品が展示されています。

「写生図巻」 乙巻 円山応挙 明和7年−安永元年(1770−72) 株式会社千總蔵 重要文化財
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前期と後期で巻替えがあります。
博物画のように写実的に描かれており、応挙の技量を見せています。

「薔薇蝶狗子図」 長沢芦雪
 寛政後期頃(1794-99頃) 愛知県美術館

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前期の展示です。
師の応挙譲りの可愛い子犬たちです。

「春暖」 竹内栖鳳 昭和5年(1930) 愛知県美術館
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前期の展示です。
春に生まれた子で、スズナと一緒に居ます。
竹内栖鳳は応挙、王瑞、中島来章、幸野楳嶺と続く円山派の画家で、
特に動物の絵を得意にしています。
また、上村松園、土田麦僊、小野竹喬など、多くの画家を育てています。

「猛虎図」 岸竹堂 明治23年(1890) 株式会社千總蔵
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前期の展示です。
岸竹堂は四条派の影響を受けたとされる岸連山の弟子で、長沢芦雪にも
私淑しています。
虎の絵を得意としていましたが、サーカスで初めて本物の虎を見て驚き、
写実的な虎の絵を志します。
この絵もまさしく、従来の猛虎ではなく、どう猛なトラです。
竹内栖鳳も1900年に渡欧した時にアントワープの動物園でライオンを見て、
帰国を遅らせてまで写生を重ね、帰国して「大獅子図」を描いています。

「保津川図」 円山応挙 寛政7年(1795) 株式会社千總蔵 重要文化財
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右隻
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左隻
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後期の展示です。
八隻一双の屏風で、川の流れが左右から中心に向かって勢いよく流れ込む
大きな絵柄で、音も聞こえるようです。

「山水図」 木島櫻谷 明治時代後期 株式会社千總蔵
前期の展示です。
木島櫻谷は四条派の画家ですが、近代西洋画を研究し、取り入れることに努めています。
大きな屏風絵で、水墨の山水画の形ですが、山々の量感、遠近感を巧みに
描き出していて、見応えがあります。
夏目漱石は展覧会でこの絵を見て、日本画に西洋画を取り入れることを不自然である
として酷評したそうですが、文学であれ、美術であれ、西洋とどう立ち向かうかは
避けられない課題だったはずで、櫻谷も櫻谷なりの工夫、努力をしています。

「山中採薬図」 呉春
 江戸時代後期 公益財団法人阪急文化財団逸翁美術館

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前期の展示です。
文人画で、古代中国で医薬の祖とされる神農が薬草を採っている
ところでしょうか。
呉春は始め蕪村の弟子となって文人画を描きますが、蕪村の没後、
円山応挙に近づき、四条派の祖となっています。

「江口君図」 円山応挙
 寛政6年(1794) 静嘉堂文庫美術館 重要美術品

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前期の展示です。
江口の君は平安時代から鎌倉時代にかけて摂津国江口にいた遊女たちのことです。
書写山圓教寺を創建した性空上人が舟遊びをしている江口の君の長を見たところ、
それは白象に乗った普賢菩薩であっという伝説に依っています。
立兵庫の髪、前結びの帯、菱模様の着物を羽織った江口の君は普賢菩薩の化身らしく
清楚で気品があります。

「大原女図」 長沢芦雪
 江戸時代後期 静岡県立美術館

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前期の展示です。
紺の着物を片袖抜きにして、手拭いを被り、手っ甲脚絆を着け、
頭に大きな柴の束を載せています。
美人画として大原女を描くのは長沢芦雪に始まるとのことで、
土田麦僊の作品も有名です。

「楚蓮香之図」 上村松園
 大正13年(1924)頃 京都国立近代美術館

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後期の展示です。
外出すると芳香を慕って蜂や蝶が飛んできたという、唐の美人、楚蓮香です。
円山応挙の好んだ題材とのことで、上村松園も多く描いています。
豊麗な姿を流れるような線で表わし、蝶も飛んでいます。
上村松園らしい柔らかな色合いで、扇から着物が透けるように描かれています。

円山応挙を始めとする数多くの絵師・画家の作品が題材別に展示され、
京都画壇の層の厚みを見せてくれる、見応えのある展覧会です。

展覧会のHPです。


【2019/08/22 19:24】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(4) |
「優しいほとけ・怖いほとけ」展 南青山 根津美術館
表参道
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南青山の根津美術館では企画展、「優しいほとけ・怖いほとけ」が開かれています。
会期は8月25日(日)までです。

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(優しいほとけ)

「観音菩薩立像」 飛鳥時代 7世紀 重要美術品
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高さ30㎝ほどの金銅仏で、白鳳期の作です。
菩薩は通常、装身具を着けた姿で表されます。
観音菩薩は観音経などで説かれた菩薩です。

「阿弥陀三尊来迎図」(部分) 絹本着色 鎌倉時代 14世紀
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阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩が死者を西方浄土から迎えに来ています。
急いで迎えに来たことを表すため、死者の魂を載せる蓮華座を持つ観音菩薩は
前かがみになっています。

「阿弥陀二十五菩薩来迎図」(部分) 絹本着色 鎌倉時代 14世紀
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阿弥陀如来に従う諸菩薩が雲に乗り、楽器を奏でながら死者を迎えています。
こちらも雲の尾を長く曳かせ、スピード感を出しています。

「普賢十羅刹女像」 平安時代 12世紀 重要文化財
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普賢菩薩は華厳経や法華経に書かれた菩薩で、法華経が女人成仏を説くことから、
特に女性に多く信仰されています。
白象に乗った姿で表されます。
十羅刹女は法華経に登場する10人の鬼神で、法華経信者を守護します。


(怖いほとけ)

「毘沙門天図像」 紙本墨画淡彩 平安時代 12世紀 重要美術品
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墨の線だけによる白描で描かれています。
仏教の守護神である四天王の一尊である多聞天で、単独では毘沙門天と呼ばれます。
厳しい顔で、甲冑を着け、宝塔を持っています。

「愛染明王坐像」 木造彩色 江戸時代 17世紀
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初公開の像です。
獅子の冠を頂き、三つの目と六本の手を持ち、身体は赤く、憤怒の相を見せています。


展示室5のテーマは「鍋島の小品」です。

鍋島焼は佐賀鍋島藩の直営窯で製作された磁器で、洗練されたデザインが特徴です。

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展示室6のテーマは「納涼の茶」です。
真夏の茶会で、涼しさを感じる茶道具の展示です。

「青磁透彫二階香炉」 龍泉窯 施釉陶器 元時代 14世紀
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展覧会のHPです。


次回の展覧会は企画展、「美しきいのち―日本・東洋の花鳥表現―」です。
会期は9月7日(土)から11月4日(月・祝)までです。


【2019/08/20 21:40】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「KAITEKI CAFÉ(カイテキ カフェ)」 大手町 2019/8
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大手町ビルの1階にある「KAITEKI CAFÉ(カイテキ カフェ)」に行ってきました。
場所は千代田区大手町1-6-1で、日祝はお休みです。

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店内は全席禁煙、天井が高く、広々として、席の間も広く取ってあります。
BGMのジャズが心地良く響いていました。

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こちらは三菱ケミカルホールディングスの運営するお店で、店内では
グループ各社の製品が紹介されており、野菜工場もあります。

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お水のグラスは金属製で、底にビニールが貼ってあります。

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午後2時30分からはティータイムです。
本日のケーキのチョコシフォンケーキ600円とブレンドコーヒー500円です。

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ケーキは大きく、食べ応えがあります。
コーヒーはやや薄めです。

ゆったりとして、店名の通り快適な居心地のカフェです。

以前、「KAITEKI CAFÉ」に行った時の記事です。

大手町ビルは細長い建物で、通路も長く延びています。

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【2019/08/18 12:46】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「台所見聞録 人と暮らしの万華鏡」展 京橋 LIXIL:GINZA
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京橋のLIXIL:GINZA2階のLIXILギャラリーでは8月24日(土)まで、
「台所見聞録 人と暮らしの万華鏡」展が開かれています。
場所は中央区京橋3-6-18で、水曜日と8月10~15日は休館日です。

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建築家の宮崎玲子さんと研究者の須崎文代さんによる世界の「台所」の研究を
紹介しています。

家屋の1/10模型が展示されています。

「ネパール カトマンズ地方の農家」
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台所は4階にあり、水や食料は階段で運び上げます。

「インド タミル地方の商人の家」
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火を使う台所は神聖な場所とされ、土間には履物を脱いで上がります。

「ドイツ フランケン地方の小作人の家」
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寒くて暗い地方なので火の設備が家の中心になります。
20世紀初頭まであったもので、炉のあった場所にクッキングストーブを置いています。
煙は煙突を通り、他の部屋も暖めます。

「日本 武蔵野の農家」
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南の地方のかまどと北の地方のいろりが併設されています。

世界的に、北緯40度を境に、北は鍋を吊り、南は鍋を置く文化圏になっており、
さらに北はあまり水を使わないため流しが主役にならず、南は洗う頻度が
高いため、大量の水を使うことを前提にした拵えになっているそうです。
日本では東北と西日本の違いとなっています。

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「北極圏 イヌイットの雪の家」
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暖房はアザラシの脂を燃やし、アザラシや魚の処理は天然の冷凍庫である
戸外で行ないます。


日本では立って調理する立働式は明治以降に導入されたそうです。

「人研ぎ流し」
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セメントに砂や花崗岩・石灰岩などの砕石を加えて固め、研ぎ出したもので、
大正から昭和初めにかけて普及しました。
流し台の高さは現在より50~100㎜低いそうです。

「ステンレス深絞り流し」 1952年頃
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戦後にサンウェーブ工業によりステンレスの深絞り一体型シンクが開発され、
公団住宅に採用されています。


「小林古径邸」 1934年
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吉田五十八設計で、和風建築ですが、もう土間はありません。
日本画家の小林古径は家を新築し、出来上がりを気に入りますが、
なかなか引っ越しせず、何度も見に来ては喜んでいたそうです。

「ナンジェセール・エ・コリ通り」 1931-34年
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ル・コルビュジエの設計で、パリの自宅であるアパルトマンの台所は
妻がほとんど移動せずに仕事を出来るように作られています。

「ファンズワース邸」 1951年
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ミ―ス・ファン・デル・ローエ設計によるシカゴ郊外の週末住宅で、
外部環境と一体化しています。

台所も注目すると、いろいろ面白いことがあるものだと思いました。

展覧会のHPです。


【2019/08/17 18:26】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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