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「北京故宮博物院 200選」展 東京国立博物館
上野
chariot

上野の東京国立博物館平成館では特別展、「北京故宮博物院 200選」が
開かれています。
会期は2月19日(日)までです。

故001


日中国交正常化40周年と東京国立博物館140周年を記念しての特別展で、
北京故宮博物院の名品200件が展示されています。

「祥龍石図巻」  趙佶(徽宗)筆  北宋時代・12世紀
瑞祥の現れたという太湖石を北宋の徽宗皇帝(1082-1135)が描いています。
太湖石は中国で庭石などに使う奇岩で、ごつごつした岩肌を写実的に描き出しています。
添えられた書は痩金体という徽宗の作り出した、細くて硬い書体によっています。
徽宗は北宋の第8代皇帝で、書画にすぐれた才能を発揮しています。
しかし政治的には問題が多く、北方の女真族(後の満洲族)の建てた金に攻撃されて
捕らえられ、異郷で亡くなっています。

「清明上河図巻」(部分) 張択端筆 北宋時代・12世紀
故008

24日(火)までの展示です。
清明上河図巻(せいめいじょうかずかん)は北宋の都の開封の賑わいを描いた
約5mの長い図巻です。
徽宗の命により、宮廷画家の張択端の描いたものとされています。
800人近い人物が活き活きと描きこまれ、写真を観ていてもいろいろな発見があって
飽きません。

馬に乗った官吏の前を三蔵法師のようなお坊さんが行きます。
故009

徽宗はこの開封を金に攻め落とされ、一族とともに捕らわれてしまいます。

「清明上河図巻」は大変な人気で、この作品のためだけの行列があって、私の行った
金曜日の午後4時頃は館内で210分待ちの状態でした。
幸い、他の展示物はゆっくり見ることが出来ました。
午後5時までに「清明上河図巻」の行列に並べば閉館後も観ることが出来ます。

「水村図巻」 趙孟頫筆 元時代・大徳6年(1302)
故002

趙孟頫(ちょうもうふ)(1254-1322)は南宋の皇族出身の官僚でしたが、
南宋の滅亡後は元に仕えています。
江南の風景をややかすれた水墨の繊細な筆遣いで描き出していて、
クレパス画のような趣きもあります。
遠くに小さな橋や小舟も見え、山並みもおだやかで誇張がありません。
故003

敵の王朝に仕えることになった趙孟頫はどのような心境でこの絵を描いて
いたのでしょうか。
巻頭には清の乾隆帝による、「清華」と大書した題も付いています。
乾隆帝の書風は堂々としています。

午後5時前ですと、ほとんど独占状態でこの絵を鑑賞できました。

「乾隆帝像」 清時代・乾隆元年(1736
故010

清の第6代皇帝、25歳の乾隆帝(1711-1799)で、満洲族の頭としての姿です。
知性的で自信に満ちた表情をしています。
乾隆帝の在位は60年と長く、10回の外征によって清の版図は最大となっています。

「乾隆帝是一是二図軸」 清時代・18世紀
故004

乾隆帝が中国の文人の姿をして古代からの名品を並べたテーブルの横にくつろぎ、
背後には自身の肖像画が掛けられています。
乾隆帝の詩も添えられています。
故005

 是一是二 不即不離 儒可墨可 何慮何思

皇帝と私人の二つの自分を言っているとも、自分を古代の思想家の孔子や墨子に
なぞらえているとも読める詩です。
乾隆帝にはこのような中国文化の保護者としての面と、満州族の代表者としての
二面があります。

この絵に描かれていた青銅器、玉、テーブルなども一緒に展示されています。
故006

清王朝は乾隆帝のときに最盛期を迎えますが、その長い在世中にすでに衰退の兆しも
見せています。
この展覧会はその乾隆帝を大きく取り上げて構成されていました。

清王朝は中国文化を取り入れますが、その結果、今では満州族の文化である満州語や
満州文字はほとんど使われなくなっています。


他にも、書画、青銅器、陶磁器、染織など名品揃いで、「清明上河図巻」以外にも
とても見所が多く、贅沢な展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2012/01/15 04:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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  • あかーるさん、こんばんは。
  • コメントありがとうございます。
    今回は2回目の訪問で、1回目はすごい行列なので諦め、今回も210分待ちは時間的に無理なので、他の展示品だけを観て帰りました。その後も混雑状況をチェックしていますが、やはりゆっくり観るのは難しいかもしれません。

    【2012/01/18 23:17】 url[chariot(猫アリーナ) #/8nqih4Y] [ 編集]
  • その通り贅沢な展覧会ですね。清明上河図巻は210分待ちの金曜夕方に御覧になったのですか。当方はもうあきらめ気味で、NHKの美術館番組で済ませる事になりそうです。かつて北京でも見れませんでしたが、気長に北京と台北の故宮博物院詣でをtryしようかと思っています。

    【2012/01/18 10:09】 url[あかーる(元モスソウル) #-] [ 編集]
    please comment















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