ホノルル美術館所蔵「北斎展」 三井記念美術館
三越前
chariot

日本橋の三井記念美術館では、葛飾北斎生誕250周年記念 ホノルル美術館所蔵
「北斎展」が開かれています。
会期は6月17日(日)までで、5月13日(日)までの前期と、5月15日(火)からの後期で
全作品が展示替えされます。

北斎001


ホノルル美術館は約10,000点の浮世絵を所蔵しており、葛飾北斎(1760~1849)の
コレクションも充実しています。
この浮世絵コレクションのうち約5,400点は、ミュージカル「南太平洋」の原作などで
知られるジェームス・A・ミッチェナー氏の寄贈によるものです。

この展覧会では2010年に生誕250年を迎えた葛飾北斎の記念事業として、約160点を
前期と後期に分けて展示しています。
昨年開かれるはずでしたが、震災の影響により、今年の開催となりました。

展示は2部で構成されています。

I.揃物の名品

「冨嶽三十六景」や「諸国名橋奇覧」「諸国瀧廻り」など、葛飾北斎の代表的な揃物
(シリーズ物)の展示です。

「冨嶽三十六景 凱風快晴」 1830-32年頃 前期展示
北斎002

葛飾北斎の代表作です。
「冨嶽三十六景」の他の場面と違って、人びとの生活は描かず、富士山という自然
そのものに向き合っています。

「諸国名橋奇覧 山城あらし山吐月橋」 横大判錦絵 1833-34年頃 前期展示
北斎007

京都嵐山の渡月橋の春景色です。
並んだ松と桜、向こう岸の形、嵐山など、リズムを感じる描き振りです。

「諸国名橋奇覧 三河の八ツ橋の古図」 横大判錦絵 1833-34年頃 前期展示
北斎003

「諸国名橋奇覧」は全国の名高い橋を集めたシリーズですが、現存していない橋や
どこにあるのか分からない橋も描かれています。
三河の八橋も伊勢物語の東下りの段に出てくる橋で、当時はありませんでした。
八橋の折れ具合は騙し絵のようなところもあります。


II.北斎の生涯と画業

若年から晩年までの作品により70年の画業を振り返ります。

「鷹」 団扇絵・錦絵 1835-36年頃 前期展示
北斎004

晩年の作品です。
飛翔する鷹を団扇の画面の中にうまく納めて、躍動感に満ちています。
プルシャンブルーの空と湧き上がる雲が夏の風情を感じさせます。

「地方測量之図」 横大々判錦絵 1848年 前期展示
北斎005

北斎の最晩年の作品で、当時の測量の様子が分かる珍しい絵です。
晩年までさまざまなことに興味を持ち続けていたことを示しています。
実物を観ると、左後方の人物の覗いている測量器具から雲母(キラ)で描いた
直線が伸びていることが分かります。

北斎006


歌川広重とともに風景浮世絵の代表者として知られる葛飾北斎ですが、
広重が叙情的な情景を描いているのに対して、北斎は構図や画面構成を
強く意識していることが分かります。
また、動植物を描いた作品では写実を追及する姿勢がはっきりしています。
そんな葛飾北斎の独創性を十分楽しめる展覧会でした。

展覧会のHPです。

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【2012/04/23 05:07】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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【2012/06/08 22:11】

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