「中世人の花会と茶会」 根津美術館
表参道
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表参道の根津美術館ではコレクション展「中世人の花会と茶会」が開かれています。
会期は7月16日(月・祝)までです。

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日本の中世において、中国、朝鮮、東南アジアからもたらされた青磁や銅器、
天目茶碗、書画などの道具類は寺院で用いられています。
やがて公家や武家にも広まり、花会(はなのえ)や茶会を開いて見せ合って
楽しんだということです。
鎌倉時代に始まり、千利休の頃に至るまでのそれらの品々の展示です。


「漁村夕照図」 牧谿筆 中国・南宋時代 13世紀  国宝
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6月24日までの展示です。
牧谿の描いた「瀟湘八景」の中の一つで、元は一続きの巻物を足利義満が
座敷飾りのために切断したと考えられています。
水気の多い江南の風景を薄墨で淡く表していて、山々の連なりにはリズムがあります。
画面右の木立には長く夕陽が差していて、夕暮れの一ときの印象を描き出しています。

「肩衝茶入 銘 松屋」 福州窯系 南宋時代 12~13世紀 重要文化財
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胴の真中に2本の線が入り、下の方は釉の掛け残しがあります。
元は足利義政の所持とされ、奈良の塗師、松屋源三郎家に伝わったことから
この名があります。

「曜変天目茶碗」 建窯系 南宋時代 13世紀 重要美術品
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器の内外に細かい曜変の粒がびっしりと現れています。

「砂張釣舟花生 銘 艜(ひらた)」 東南アジア 15~16世紀
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細長い銅製の器で、縁を廻って細かい模様が入っています。
元は食器か盛り器として使われていた品です。
器を底の平らな川舟のひらた舟に見立てていて、武野紹鴎が所持していた
ところから紹鴎艜と呼ばれています。
砂張(さはり)は響銅とも書き、銅に錫、鉛を加えた合金です。

特別出品
「赤楽茶碗 銘 無一物」 長次郎作 桃山時代 16世紀
中002
 
 兵庫・頴川美術館蔵 重要文化財

千利休が長次郎に作らせたとされる茶碗で、茶人大名の松平不昧が所持していました。
ふっくらとした素直な姿で、使い込まれた跡が肌の景色になっています。


展示室5は「牧谿<瀟湘八景図巻>を写す」と題して、牧谿の「瀟湘八景図」の
いろいろな模本を展示しています。

「牧谿瀟湘八景図巻模本」 江戸時代 18世紀
徳川8代将軍吉宗が享保14(1729)年に狩野吉信に命じて、足利3代将軍義満が
切断して以来、諸家に散らばって保有されていた図巻を集めて模写させたものです。
各図の裏に書かれた覚書も透けて見えます。
それには、「平沙落雁」は松平又三郎殿、「煙寺晩鐘」は紀州様、「江天暮雪」は
紀州様、「漁村夕照」は松平左京太夫殿のご所持と書かれています。

現在は、「平沙落雁」は出光美術館、「煙寺晩鐘」は畠山記念館、「漁村夕照」は
根津美術館、「遠浦帰帆」は京都国立博物館の所蔵です。


展示室6は「雨中の茶の湯」と題した展示です。

梅雨時の茶会ということで、水をテーマにした茶道具の展示です。

「蓮葉形釜」 江戸時代 18世紀
蓮の葉を伏せたような面白い形の茶釜です。

「雨漏茶碗 銘 千鳥」 朝鮮時代 17世紀
高麗茶碗で、大きくゆがんだ形をしています。
使い込まれた染みが出ていて、雨漏りに見立てています。

「祥瑞水玉文茶碗」 明時代 17世紀
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祥瑞(しょんずい)とは日本の茶人の注文により景徳鎮で焼かれたと
思われる染付磁器のことです。
小振りの茶碗で、鮮やかな青色の中に浮かんだ白い水玉が際立っています。

これからの雨の季節も、このような道具で茶を喫し、水気を表した牧谿の絵を
楽しめば、しばしの気晴らしになることでしょう。

美術館の庭はサツキの盛りでした。

根津0034


展覧会のHPです。





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【2012/06/15 00:30】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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