「紅型 琉球王朝のいろとかたち」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では沖縄復帰40周年記念、「紅型 琉球王朝のいろとかたち」展が
開かれています。
会期は7月22日(日)までです。
休館日は毎週火曜日で、6月25日までの前期、6月27日から7月9日までの中期、
7月11日からの3回に分けて展示替えされます。

紅007


6月17日には6階ホールで学芸員の方によるスライドトークもあったので、行ってきました。
スライドトークは7月14日(土)にも行われます。

以下はその簡単な内容です。

「紅型(びんがた)は民藝の一種として捉えられがちだが、琉球王朝時代は王族や貴族の
着る高級な衣装で、染物をする紺屋は保護され、士族の資格を持っていた。
庶民は祭事や長寿の祝いなど特別の時だけ、絣の着物などの裏地に小紋を染めた物を
着ることを許されていた。

今回、約180領の衣装を3期に分けて展示するが、その多くは戦前に本土に渡った品。
国宝の10領は琉球国王だった尚家に伝わった品で、明治時代の琉球処分に伴い、
東京に移ったときに渡っている。

紅型についての文献資料は、江戸時代初期の島津氏の琉球侵攻、太平洋戦争の
沖縄戦でほとんど失われ、清からの冊封使の報告書くらいしか残っていない。

清年号の乾隆22(1757)年製の銘の入った紅型の幕が現存している。
清年号の嘉慶7(1802)年の記述には現在と同じ紅型の技法が書かれており、
この頃までには製法が確立していたらしい。

こうぞ紙に柿渋を塗って固めた型紙を使うが、こうぞは沖縄には無いので、
紙は日本からの輸入品。
防染剤に米糊をを使う染色技法は日本と沖縄だけ。

黄色地は王族が着用し、花色地は上級の士族の婦人用、一番多いのは水色、藍色系。
黄色の染料は鉱物の石黄や福木という木の樹脂など。
赤色は朱、ベンガラ、コチニールカイガラムシなど。
青色は琉球藍、ベロ藍など。

沖縄の衣装は帯を使わないので、上から下まで連続した模様を入れることが出来る。
襟も大きいので、折り返して裏地を見せて楽しめる。

模様は中国風の鳳凰や蝙蝠などの吉祥文もあるが、多くは大和風の模様。

沖縄には降らない雪をあしらった雪持笹模様もある。」

雪持笹模様
紅002


以下は前期の展示品です。

「黄色地鳳凰蝙蝠宝尽くし青海立波模様衣裳 (裏)赤平絹地」 
 絹 18-19世紀 那覇市歴史博物館 国宝

紅001

この衣装は鎖大模様といって、型紙の繰り返しがなく、上から下まで違う模様になっている
最も豪華な染め方です。
中国風の鳳凰や蝙蝠などの吉祥文を並べてあり、絵柄も左右対称になっています。
蝙蝠の「蝠」は音が「福」と同じことから中国では吉祥とされています。

「白地流水に菖蒲蝶燕模様衣裳」 苧麻 18-19世紀 那覇市歴史博物館 国宝
紅006

同じ模様が上下2段になっています。
流水、花菖蒲、蝶、燕をあしらった、季節感あふれる鮮やかなデザインです。
燕だけは左右対称にせず、端から端へ飛んでいるのを連続写真にしたかのように
見せるという、面白い工夫をしてます。

「緋色地波頭桜樹模様衣裳」 木綿 19世紀 女子美術大学美術館
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勢いの良い波頭と華やかな桜の組み合わせで、左右対称に染めています。

「白地稲妻に流水桜楓鳥模様衣裳」 木綿 19世紀 松坂屋コレクション
紅004

稲妻は子ども用の模様で、するどいギザギザの間を流水や桜、楓が埋めています。

「薄水色地籬に菊萩桜模様胴衣」 絹(三本絽) 19世紀 沖縄県立博物館・美術館
紅005

籬(まがき)に菊、花、桜をあしらった、大和風のデザインです。

さまざまな色合い、染め方の衣装がずらりと並んでいて、紅型の世界の広さと奥の深さを
教えてくれる展覧会です。


展覧会のHPです。




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【2012/06/19 01:08】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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blog_name=【弐代目・青い日記帳 】 ♥   「紅型」
 
サントリー美術館で開催中の 「紅型 BINGATA ― 琉球王朝のいろとかたち ―」展に行って来ました。 http://www.suntory.co.jp/sma/ 「KATAGAMI展」の良さに、華やかな「色」をふんだんに盛り
【2012/07/05 22:20】

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