「浮世絵に見る江戸美人の化粧 白、紅、黒―三色の美」展 ニューオータニ美術館

赤坂見附・永田町
chariot

赤坂のニューオータニ美術館では、「浮世絵に見る江戸美人の化粧 
白、紅、黒―三色の美」展が開かれています。
会期は7月8日(日)までです。

化001


江戸時代のお化粧のさまざまを肉筆浮世絵や錦絵で紹介するという展覧会です。
白、紅、黒は白粉、口紅、お歯黒を表しています。

「柳下美人図」(部分) 菱川派 絹本着色 元禄~宝永 大谷コレクション
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水に映る自分の顔を見ている姿で、額に白粉を塗っています。
水銀を使った白粉を額に塗るという化粧法で、水銀白粉はきらきら光っていたそうです。

「美艶仙女香」(部分) 溪斎英泉 大判錦絵 
 文化12~天保13(1815~42)年 ポーラ文化研究所蔵

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手鏡を見ながら刷毛で白粉をのばしています。
美艶仙女香は白粉の商品名で、歌舞伎の三代目瀬川菊之丞の俳号の「仙女」から
取った名です。
下唇の口紅を厚く塗る、笹色紅という化粧も描かれています。

この頃の白粉は鉛を含んでいたため、鉛中毒を起こすことも多かったようです。
水銀といい、鉛といい、この頃の化粧は危険と隣り合わせだったようです。

「模擬(なぞらえ)六佳撰」(部分) 三代歌川豊国 大判錦絵 
 弘化4~嘉永5(1847~52)年 ポーラ文化研究所蔵

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小野小町に見立てた女性がかんざしの耳で紅を付けています。
紅は紅花を原料としますが、とても高価でした。

「美人立姿図」(部分) 歌川国長 絹本着色 
 文政(1813-30) 大谷コレクション

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縦172cmの堂々とした肉筆浮世絵で、立姿で振り向いています。
笹紅という、紅を下唇に厚く塗る化粧法は玉虫色に光るので、文化、文政期に
遊女の間で流行します。

高価な紅をたっぷり使うぜい沢な化粧法なので、町方の女性は代わりに
墨を塗った上に紅を塗って楽しんでいたそうです。

「名筆浮世絵鑑」(部分) 歌川国貞 大判錦絵 
 文政(1818~30)年 ポーラ文化研究所蔵

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鏡台に肘を突いて眉墨で眉を描いています。
何とも真剣そうな表情が微笑ましいところです。

江戸時代には結婚すると引眉といって眉を抜いたり剃ったりしますが、浮世絵では
眉を描かないと相当な年増に見えてしまうため、既婚者でも眉を描くことが多かったそうです。

上村松園の描く引眉の女性は母を面影にしていて、随筆の題も眉の青い剃り跡を示す
「青眉抄」となっています。

「君たち集り粧ひの図」(部分) 三代歌川豊国 大判錦絵3枚 
 安政4(1857)年 ポーラ文化研究所蔵

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江戸時代は既婚者や一定の年齢以上の女性はお歯黒をします。
左下の女性はお歯黒道具を前にして、舌をしごいています。
お歯黒を染めるお歯黒水はとても苦いため、こんなことをしているようです。


実際のお化粧道具も展示されていて、江戸時代昔のお化粧方法が具体的に分かり、
美人画など観るときの参考になる、とても興味深い展覧会です。




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【2012/07/05 00:38】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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blog_name=【弐代目・青い日記帳 】 ♥   「浮世絵に見る江戸美人の化粧」
 
ニューオータニ美術館で開催中の 「浮世絵に見る江戸美人の化粧 白、紅、黒−三色の美」展に行って来ました。 http://www.newotani.co.jp/group/museum/ 展覧会の構成は以下の通りです。
【2012/07/05 22:19】

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