「ちひろと世界の絵本画家たち」展 損保ジャパン東郷青児美術館
新宿
chariot

新宿の損保ジャパン東郷青児美術館では「ちひろと世界の絵本画家たち」展が
開かれています。
会期は8月26日(日)までです。

ちひろ005


ちひろ美術館のコレクションから、いわさきちひろ(1918-1974)の絵本原画約25点と、
25カ国52名の絵本画家の原画が展示されています。

やはりアメリカ・ヨーロッパの作品が多いですが、アジア・アフリカ・中南米の作品もあり、
各地域の文化を反映したさまざまな作風を観ることが出来ます。

また、いわさきちひろのアトリエの様子も復元されています。

いわさきちひろ 「ぶどうを持つ少女」 水彩、鉛筆 1973年
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いわさきちひろの特徴のみずみずしく優しい色彩の作品です。

いわさきちひろ 「ぽちのきたうみ」より 水彩、鉛筆、墨 1973年
夏休みの砂浜を駆ける女の子と犬の場面では、犬の足跡がその嬉しさを表しています。

茂田井武 「ねむいまち」より 水彩、ガッシュ、クレヨン 1954年
小川未明が1914年に発表した「眠い町」を、絵本の「キンダーブック」に載せたものです。
自然破壊への抵抗を描いた作品で、現在にも通じる内容です。
画面を覆う、眠くなるような色と雰囲気が心に残ります。

赤羽末吉 「そら、にげろ」より 和紙、日本画絵具 1978年
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千鳥模様の着物を着ていた飛脚が犬に吼えられて、千鳥が逃げ出し、それを飛脚が
野越え山越え追いかけて行くというお話です。
装飾的でちょっと派手な日本の風景がつぎつぎ入れ替わる、元気の良い絵本です。

長新太 「キャベツくん」より ガッシュ、鉛筆 1980年
ちひろ004

キャベツくんを食べるとどんなことが起こるかというお話です。
色彩もまとまっていて、とぼけた味わいがあります。

キム・ドンソン(韓国) 「かあさんまだかな」より CG出力 2004年
イ・テジュンという作家の1938年の作品を描いたもので、舞台は日本統治時代の町です。
東洋画風のしみじみとしたセピア色で描かれ、どこか懐かしい情景です。

ユゼフ・ヴィルコン(ポーランド) 「金のひかりがくれたもの」より
色紙にアクリル、インク、パステル 1997年

ちひろ009

王様と、何でも金に変えることの出来る魔法使いのお話です。
作者はイスラムのミニアチュールの影響を影響を受けたとのことで、
作品は細密に描かれ、中世の時祷書のような雰囲気を持っています。

クヴィエタ・パツォウスカー(チェコ) 「ふしぎなかず」より 
テンペラ、鉛筆、コラージュ、ワックス 1990年

ちひろ003

数字を題材にした、いろいろな造形で、これは「8」です。
どのページにも立体的な仕掛けがしてあって、ここでは貼ってある人物を
ドアのように開けると、下に数字が書いてあります。

ヘレン・オクセンバリー(イギリス) 「きょうはみんなでクマがりだ」(習作) 
水彩、鉛筆 1989年

ちひろ006

クマ狩りに出かけた一家が逆にクマに追いかけられて、逃げ帰ってきます。
おっとりとした雰囲気の絵柄ですが、活き活きとした動きがあります。
モネの「ひなげし」を思い出す場面もあります。

パット・ハッチンス(イギリス) 「ロージーのおさんぽ」のイメージ
カラーインク、インク 1992年

散歩しているニワトリのロージーを追いかけているキツネが、自分だけ次々と
ひどい目に遭うというお話です。
赤や黄色の鮮やかな色彩を使った、楽しい画面です。

ピエト・フロブラー(南アフリカ) 「動物の謝肉祭」より 
 エッチング・水彩 1998年

ちひろ002

サン・サーンスの「動物の謝肉祭」を絵本にしてあります。
ピアニストの場面でしょうか、線も色彩もお洒落で軽快です。


会場には原画が展示されていた絵本も何冊か置いてあって、閲覧出来ます。
私も、面白くて全部読んでしまいました。

読んでいて思ったのは、絵本のストーリーというのは同じパターンを少しずつ
変えて繰り返す、変奏曲に似ているということです。
「そら、にげろ」でも、野を越え山を越えて千鳥が逃げ、飛脚が追いかけます。
子供はストーリーの展開をよく理解でき、また快いリズムを感じることになります。


展覧会のHPです。

ちひろ美術館・東京と安曇野ちひろ美術館のHPです。




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【2012/07/15 00:18】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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