「東洋の白いやきもの―純なる世界」展 出光美術館
日比谷・有楽町
chariot

日比谷の出光美術館では、「東洋の白いやきもの―純なる世界」展が
開かれています。
出光美術館のコレクションを中心にした展示で、会期は10月21日(日)までです。

白001


白磁は白い素地に透明の釉をかける磁器で、青磁の釉から鉄分を除くことで
白い輝きを得ています。

6世紀の中頃の北中国で始まった技法で、東西交流による西方のガラス器、
銀器へのあこがれが動機ともされているということです。

唐時代の定窯などで本格的に製作されています。

「片把手付瓶」 ガラス 東地中海地域 1~5世紀 中近東文化センター
青色がかった透明ガラスの水差しです。

「白磁獣文弁口水注」 唐時代
白003

隣に展示されている「片把手付瓶」とそっくりなデザインをしていて、
なるほど白磁が西方のガラス器の模倣をしているということが分かります。
形も色合いもおおらかな雰囲気です。

宋時代になると、白磁の技術は全国に広がります。

「青白磁獅子鈕蓋水注」 北宋時代 景徳鎮窯
白002

これも西方の銀器のデザインに似ていて、取っ手も注ぎ口も細く、
繊細な印象です。
白磁ですが、やや青みがかっています。

景徳鎮でもさかんに作られますが、透明釉にどうしても鉄分が残り、
青みがかった白の磁器になっています。
そこで、彫文様や型押文様の素地にかけた釉の厚い部分の青みが
濃くなることを逆に利用して、青白磁(青影:いんちん)という
技法を生み出します。

「青白磁刻花蓮花文深鉢」 北宋時代 景徳鎮窯
白004

薄い青色に濃淡が付いて、立体感が強調されています。

元時代になるとモンゴル民族の「白」を尊ぶ伝統に従い、国家の祭器も
青磁に替わって景徳鎮白磁が使われるようになります。

朝鮮でも白を尊ぶ気風と、儒教思想の影響で、白磁が国家の祭器として
用いられます。
朝鮮王朝時代の白磁は柔らか味のあるのが特徴です。

日本では白い色の焼物として美濃焼や京焼の陶器があり、江戸時代になって
磁器が生産されるようになり、有田焼などが生まれます。

「白天目」 美濃窯 大名物 室町時代 徳川美術館蔵 重要文化財
白005

特別出品で、9月30日までの展示です。
白磁ではなく、素地に白い釉をかけたもので、天目茶碗としては
丸みのある形をしています。
茶碗の底と外側に出来た釉の溜りが緑色に発色し、釉の暖かい白、
金の覆輪とともに優しく華やかな姿を見せています。
武野紹鴎の所持とされ、尾張徳川家初代の義直に伝えられています。


白磁も時代と窯によって、洗練されたもの、素朴なものなどさまざまの
種類があることが分かります。
夏らしい、涼やかな企画の展覧会です。


併せて、出光美術館所蔵の、江戸時代の博多の禅僧、仙厓の書画も
展示されています。
展示作品は全部で40点ですが、9月9日までと11日からで20点ずつ
すべて入れ替わります。

「箱崎浜画賛」 仙厓 江戸時代
白006

仙厓が住職を勤めていた聖福寺近くの箱崎浜の景色です。

 秋の夜ハ
 唐まて
 月の外に又


展覧会のHPです。


出光美術館の次の展覧会は、「琳派芸術 II」です。
会期は10月27日(土)から12月16日(日)までです。

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【2012/08/18 00:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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