「傘寿記念 上村淳之展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋8階ホールでは「傘寿記念 上村淳之展」が開かれています。
会期は10月1日(月)まで、入場料は800円です。

上001


上村淳之さん(1933~)は上村松園、松篁と3代続く日本画家で、
父の松篁と同じく、花鳥画の大家です。
展覧会では初期から最近の作品まで、約50点が展示されています。

9月22日(土)午後2時からは上村さんによるギャラリートークも行われます。

上村さんは西洋画には無いジャンルとして、花鳥画を追求しています。
上村さんの花鳥画は、飼育している多くの鳥の写生を元に制作され、
品の良い穏やかな色彩で、伝統に依りながらも簡潔で近代的です。

「鳩舎」 1964年 松伯美術館
上004

初期の作品で、ジャコバンという種類のハトです。
この頃は余白だけの空間が恐ろしく、背景に樹木を描き入れて
しまったそうです。

やがて現在と同じような、背景の無い、空間を生かした画風が
確立します。

「雁金(かりがね)」 1988年
上006

月明かりの中を北に向かって飛び立つガンの姿です。

「初めての冬」 1993年 松伯美術館
上008

雪の中で遠吠えする若いキツネです。
進学のため家を離れる子息を気遣って描いた作品です。

やがて、余白の地塗りも行わず、金地や銀地のみの画面も描かれる
ようになります。

「尾長」 2001年
上007

銀地の空間を飛ぶオナガです。

「大極殿上壁 四神之図試作」 2009年
上009

奈良の平城遷都1300年を記念して平城宮跡に復元された大極殿の上壁に
描かれた、四方を司る四神図の試作図です。
左上は南の朱雀、右上は北の玄武、左下は西の白虎、右下は春の青龍です。

「水辺の四季」 2009年
上003

右からカワセミ、ハクセキレイ2羽、ケリの親子、コチドリ5羽、
アカエリヒレアシシギ2羽
上010

右から、セイタカシギ2羽、アカアシシギ3羽、ソリハシシギ3羽(上)、
アオアシシギ2羽、オシドリのつがい
上002

銀地の中の植物によって右から左に季節の移り変わりを示し、
その中に水辺の鳥たちを描き入れています。

「梅薫る」 2010年
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梅の花と、ハトにハクセキレイです。

「鵲」 2011年
創005

雪の積もった柿の木に止まっているカササギです。
青、赤、白の対比です。
カササギは佐賀県などに生息しています。

「旅立ちを待つ」 2011年
団006

蓮池のアオアシシギです。
葉の枯れた池に秋の月が映っています。

上村淳之さんの言葉です。
「花鳥画は具体性を伴わない空間、すなわち余白を必要としている。
自分の先生方は、様式として伝えたのでは余白というものは伝わらないと考え、
教えてはくれなかった。
花鳥画は現実の世界の再現ではなく、胸中でつくり上げる夢中の世界である。
写生をしてもすぐに絵にしてはいけないと、先生に教えられた。
元祖の中国にはもう花鳥画の伝統は残っておらず、日本だけのものに
なってしまった。
人間と鳥が別世界にいるという認識では花鳥画は出来ない。
空間を共にしていないと絵にはならない。
自分は200種類以上の野生の鳥を飼っているが、鳥たちは慣れているので
自分には優しい表情を見せてくれる。」

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【2012/09/16 00:10】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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