「平家物語画帖 諸行無常のミニアチュール」展 根津美術館
表参道
chariot

表参道の根津美術館ではコレクション展、「平家物語画帖
諸行無常のミニアチュール」が開かれています。
会期は10月21日(日)までです。

平001


平家物語を124の場面の小さな扇形に描いた、「平家物語画帖」
(上中下・三帖)を前後期に分けて全面展示します。
前期は9月30日まで、後期は10月2日からです。

「平家物語画帖」は江戸時代、17~18世紀の作品で、実際の扇面より小さな
金地の画面にきらびやかな大和絵で描かれています。
詞書と扇面が組み合わされた各場面を折りたたんで3冊の画帖に仕立ててあります。

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この場面は中帖の「宇治川先陣の事」で、宇治橋の橋板は外され、梶原景季を
佐々木高綱が呼び止めています。

上帖は「殿上の闇討ち」から始まります。

上帖より、「鱸の事」
平005

熊野詣の帰りに平清盛の乗った船に鱸(すずき)が飛び込み、周の武王の船に
白魚が飛び込んだ例に倣って皆で食べたところ、その後一門は出世、繁栄した
というもので、熊野権現の御利益とされています。
船の屋形の中に大きな魚が描かれています。

中帖は「小督の事」から始まります。

中帖より、「小督の事」
平007

高倉天皇の寵を受けた小督(こごう)は、娘の建礼門院徳子にとって
邪魔な存在であるとして清盛に追放されますが、帝の命で行方を捜していた
源仲国は琴の音をたよりに小督の居所を捜しあてます。
嵯峨野の侘び住いということで、柴垣を巡らしてあります。
黒田節の「峯の嵐か松風か 尋ぬる人の琴の音か」の一節にも唄われた、
情趣の深い場面です。

下帖は「坂落し」から始まります。

下帖より、「敦盛最期の事」
平006

一ノ谷の戦いで、沖に逃れようとする平敦盛を扇をかざして呼び戻す
熊谷直実です。
陸と海を対比する、絵画的な場面で、能や幸若舞の「敦盛」はこれを
題材にしています。

下帖より、「那須与一」
平004

屋島の戦いで、扇を射落とす那須与一です。
二の矢で船から射落とされる平家の武者も描かれています。

画帖の場面場面を観ていくうちに平家物語の世界に惹き込まれていきます。
平家物語の各場面は各時代を通じてさまざまに描き継がれています。
松岡映丘や前田青邨もよく描いていました。


展示室2のテーマは「禅僧の名筆」です。

鎌倉時代に元から来日した無学祖元や一山一寧の書も展示されています。


展示室5のテーマは「平家物語の能面」です。

平家物語を題材にした演目でよく使われる能面の展示です。
勇猛な武将の顔を表す面の「平太」の日に焼けた精悍な表情が印象的です。
「屋島」や「箙」などの演目に使われる面です。

展示室6のテーマは「晩秋の茶事」です。

10月になると炭火の入った風炉を壁から少し離して客の方に近づけるそうです。
水指は客側より壁際に置かれるので、形の細い水指が使われます。

「瀬戸正木手茶入」 銘正木 江戸時代 17世紀
平009

くっきりと色変わりしています。

「和歌懐紙」 飛鳥井雅経 鎌倉時代 12~13世紀 重要文化財
茶室の掛軸は和歌の書です。

 かねのおともまくらにちかしあらしやま
   あけなばよそのあきのいろかは

展覧会のHPです。





根津美術館の次回の展覧会は特別展、「柴田是真の漆工・漆絵・絵画」です。
会期は11月1日(木)~12月16日(日)です。

平010

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【2012/09/21 00:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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