「気ままにアートめぐり-印象派、エコール・ド・パリと20世紀美術」展 ブリヂストン美術館
京橋・東京
chariot

京橋のブリヂストン美術館ではコレクション展、「気ままにアートめぐり
-印象派、エコール・ド・パリと20世紀美術」が開かれています。
会期は12月24日までです。

ブリ001


ブリヂストン美術館の所蔵する印象派から20世紀の抽象画まで、および日本の
近代美術の作品を中心に彫刻や古代美術を含め約170点の展示です。

第1章 印象派の誕生

ピエール=オーギュス・ルノワール 
「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」 1876年

東2-4-2010_003

ブリヂストン美術館といえば先ず思い出す作品です。
ルノワールはこの子の家族を描いた「シャルパンティエ夫人と子供たち」で、
肖像画家としての評判を得たそうです。

ここのミュージアム・カフェの「ティールーム ジョルジェット」の名前は、
この作品から採っています。
「ティールーム ジョルジェット」の記事です。

ギュスターヴ・カイユボット 「ピアノを弾く若い男」 1876年
ブリ003

ブリヂストン美術館が最近購入した作品です。
ピアノを弾いている弟を描いた絵で、パリの裕福な家庭の一こまをみせています。
グランドピアノの奥行き、窓の位置など、いろいろ考えてあります。
床の絨緞、壁紙、カーテンの模様も細かく描かれて華やかです。

アルフレッド・シスレー 「サン=マメス六月の朝」 1884年
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印象派らしい、明るい外光の中の作品です。
日影の部分を描くことにも興味を持っています。

クロード・モネ 「睡蓮」 1903年
東2-4-2010_001

上から木の枝が覗いている、浮世絵風の図柄です。

第2章 印象派を乗り越えて

ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」
 1904-06年頃

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セザンヌの風景画といえば、サント=ヴィクトワール山で、故郷のプロヴァンス
地方を代表する山です。
シャトー・ノワールとは黒い城という意味で、サント=ヴィクトワール山と
シャトー・ノワールを共に描いた作品は少ないそうです。

モーリス・ドニ 「バッカス祭」 1920年
ブリ008

ナビ派の一人だったドニの作品です。
ドニ特有の藤色がかった色彩による祝祭的な情景です。

第3章 20世紀美術の広がり I-フォーヴィズムの画家たち

モーリス・ド・ヴラマンク 「運河船」 1906年
セ010

ヴラマンクのフォーヴィスム時代の作品で、いかにもフォーヴィズムと
いった強烈な色彩が目を惹きます。

ジョルジュ・ルオー 「郊外のキリスト」 1920-24年
ルオー005

生まれ育った貧しい街でルオーの見た、母親が子供を連れ、食を乞うため
一軒一軒回っている状景を元にした作品です。

1929年に日本に紹介され、日本でのルオーの理解と普及に貢献した作品
とのことです。
月の光と人影の向きを違えてあるのに、今回気が付きました。

アルベール・マルケ 「道行く人、ラ・フレット」 1946年
セ011

マルケの亡くなる前の年の作品です。
マルケはフォーヴィスムの一員とされますが、色彩は淡く、穏やかです。


第4章 日本の近代洋画

藤島武二 「黒扇」 1908-09年
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亡くなる前年の藤島武二が親交の深かった石橋正二郎に託した作品の中の
1点とのことです。
作品が譲られたいきさつについては、ブリヂストン美術館のHPにある
石橋正二郎の挨拶文で触れられています。
古典的な描き方の作品ですが、筆遣いに勢いがあり、ショールは白く輝き、
青い眼も印象的です。

青木繁 「天平時代」 油彩、カンヴァス 1904年 
青木007

古代の幻想の世界ですが、人物はうねるように描かれ、赤と緑の対比が
目を惹きます。
同じ久留米出身の石橋正二郎は青木繁の作品を数多く収集しています。

岡鹿之助 「セーヌ河畔」 1927年
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こちらもブリヂストン美術館が最近購入した作品です。
岡鹿之助が点描による自分の様式を確立した頃の作品です。
ルソーのような雰囲気があり、クレーンの形もユーモラスです。

岡鹿之助 「雪の発電所」 1956年
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岡鹿之助の代表作で、雪景色の中の発電所をくっきりと描いています。
岡鹿之助としては珍しい、実景を元にした作品です。

第5章 エコール・ド・パリの時代

アンリ・ルソー 「イヴリー河岸」 1907年頃
セ009

おもちゃのような家と人形のような人たちは現実感から離れていて、
飛行船には浮遊感が漂います。
そこに何か不思議な懐かしさを感じます。

藤田嗣治 「猫のいる静物」 1939-40年
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私が初めて藤田嗣治を知った作品です。
スペインのファン・サンチェス・コタン(1560-1627)の静物画の構図に
倣っていますが、飛び立つ鳥と藤田得意の猫が画面に動きを添えています。
きわめて細く均一な線描を観ると、藤田の技量の高さがよく分かります。

第6章 20世紀美術の広がり II-キュビズム・シュルレアリスム

パブロ・ピカソ 「腕を組んですわるサルタンバンク」 1923年
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よく画風の変わるピカソの、第一次世界大戦中に訪れたイタリアで観た
古典文化にインスピレーションを受け、それ以前のキュビズムから
新古典主義に移った時代の作品です。
古代彫刻のような顔立ちで端然と腰かけていて、色彩も明快です。

古賀春江 「涯しなき逃避」 1930年
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シュルレアリスムの絵で、マックス・エルンストにも同じような
人体をコラージュしたような作品があります。

第7章 戦後の抽象芸術

パウル・クレー 「島」 1932年
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パウル・クレーは音楽も得意で、音楽を絵の中に取り入れる工夫をしていたとの
ことです。
細かい粒の連続、変化する色彩、流れる描線に音楽を感じることも出来そうです。


ジャクソン・ポロック 「ナンバー2, 1951」 1951年
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ジャクソン・ポロックは月を描くことが多く、この作品も月をモチーフにしています。
明るい月夜に月に向かって悪態をつくことが多かったそうです。


ブリヂストン美術館のコレクション展は近代洋画の歴史を一度にたどる
ことが出来て、観るたびに新しい発見もある展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2012/10/28 00:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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