「ゆくとし くるとし-茶道具と円山派の絵画-」展 三井記念美術館
三越前
chariot

日本橋の三井記念美術館では、「ゆくとし くるとし-茶道具と円山派の絵画-」展が
開かれています。
会期は2013年1月26日(土)までです。

三井001


年の瀬を迎えて、館蔵の茶道具の名品と円山応挙など、円山派の作品の展示です。

茶道具では高麗茶碗を特集し、また冬の夜の茶会である「夜咄しの茶事」に
ちなんだ品々を展示しています。

「雲龍図」 円山応挙 天明4年(1784)
三井004

12月24日までの展示です。
うねるように姿を現した龍、黒々と湧き上がる雲、白く塗り残しで表した波頭が
一体となった、迫力のある一幅です。

「雪松図屏風」 円山応挙 江戸時代・18世紀 国宝
応挙009

左隻
応挙007

右隻
応挙008

1月4日から26日までの展示です。
年の初めにふさわしい、平明で清々とした景色です。


「酒呑童子絵巻」 亀岡規礼 江戸時代・19世紀
デ007

デ008

源頼光と四天王に藤原保昌の6人が八幡、住吉、熊野三神の導きにより、
大江山の酒呑童子を討ち取る物語です。

神の化身の案内で山に分け入る場面、目的を隠して酒呑童子の屋敷に入る場面、
神より授かった神便鬼毒酒を酒盛りで鬼たちに勧める場面、寝入った酒呑童子の
手足を柱に縛りつけ斬りかかる場面、討たれた酒呑童子の首が源頼光の頭に
喰らい付くが神より授かった兜で守られる場面、鬼たちを討って凱旋する場面へと
続きます。
画像は源頼光の一行が、そうとは知らない酒呑童子たちに歓待される場面です。


黒楽茶碗 銘 「雨雲」 本阿弥光悦 江戸時代・17世紀 重要文化財 
三井002

ざっと黒釉を掛けてあり、残った土色の地肌に深みがあります。
口縁は薄く、するどく切り立っていて、姿を引き締めています。

茶室の如庵は、高野切と志野茶碗の 「卯花墻(うのはながき)」の展示です。 

高野切は古今集巻第一、春歌上の部分です。

志野茶碗 銘 「卯花墻」 桃山時代・16~17世紀 国宝
室町三井002

白い釉を垣根に咲く卯の花に見立てています。
切り立った形で、歪みを持たせ、へらの跡も付け、桃山風の豪快な姿を
しています。
ぷつぷつと気泡の浮いた肌も鮮やかで力強さがあります。

名は箱書きの片桐石州の書いた古歌に拠っています。

 山里の卯の花墻のなかつ道 雪踏み分けし心地こそすれ

日本で焼かれた茶碗で国宝に指定されているのは、これと本阿弥光悦作の
「白楽茶碗 銘 不二山」の2点だけです。

高麗茶碗は15点展示されています。

高麗茶碗は朝鮮半島の日常の器ですが、16世紀中頃から日本で侘茶の茶碗として
珍重され、特に桃山時代に人気が高まっています。
そのため17世紀になると日本向けの茶碗も焼かれるようになります。

8点は朝鮮の器を茶碗に見立てたもの、7点は朝鮮の役所に注文したり直接日本側が
現地で焼成に関わったものです。

青井戸茶碗 「升屋井戸」 朝鮮時代・16世紀
三井003

小振りで浅く、とても素朴な姿をしていて、元は日常雑器だったことを示しています。

粉引茶碗 「銘 三好粉引」 朝鮮時代・16世紀
三004

粉引茶碗は高麗茶碗の一種で、生地に白化粧をした上に釉をかけていて、
粉を吹いたような肌をしています。
くさびのような形をした、釉の掛け残しの火間(ひま)が強い印象を与えています。
戦国時代の武将、三好長慶(1522-1564)が所持していたので、この名があります。

「ととや茶碗 銘 かすみ」 朝鮮王朝時代 16世紀
室町三井003

素朴ですが、すっきりした色と形をした茶碗です。
ととや茶碗は高麗茶碗の一種で、薄手でろくろ目が付き、薄く釉が
掛かっているのが特徴です。
「ととや」の意味は、境の豪商斗々屋が所持していたからとも、
千利休が魚屋で見付けたからとも言われています。

御所丸茶碗 朝鮮時代・17世紀
三002

御所丸とは桃山時代の朝鮮との御用貿易船のことです。
日本の茶人の注文により朝鮮で焼かれ、朝鮮貿易船で運ばれた品と思われます。
楕円形で白釉と黒釉のかかった片身替りと呼ばれる色合いになっています。
えぐるようなへらの削り跡の付いた、個性の強い姿をしていて、朝鮮の雑器とは
かなり違います。


展覧会のHPです。

関連記事

【2012/12/18 00:05】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
comment
 
コメントを書く
コメントは承認後に公開されます。ご了承ください。
please comment















管理者にだけ表示を許可する

trackback
trackback url ↓
http://nekoarena.blog31.fc2.com/tb.php/1696-0e2a3bf7

プロフィール

chariot

Author:chariot
東京のビルの多い街で暮らしています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード


| ホーム |