「日本の民家 一九五五年」展 パナソニック汐留ミュージアム
新橋
chariot

新橋のパナソニック汐留ミュージアムでは、「日本の民家 一九五五年」展が
開かれています。
会期は3月24日(日)まで、水曜日は休館日です。

民001


建築写真家の二川幸夫(1932~)が20歳前後のときに、野宿を重ねたりして
全国を廻り、民家の写真を撮影しています。

そして、1957年から59年にかけて発行された「日本の民家」全10巻に
280点が収録されています。
文章は建築史家の伊藤ていじ(1922~2010)が担当しています。

展覧会ではそのうち約70点の作品を文章とともに展示しています。
展示されているプリントはすべてオリジナルネガから新しく制作しています。

「石川県輪島市町野町、時国宏家の大黒柱」
ポスターなどに使われている写真です。
時国家は平清盛の妻時子の弟、平時忠が平氏滅亡後に能登に流され、
その子の時国が土着して豪農となった家柄です。
平時忠は「一門にあらざらん者はみな人非人なるべし」と豪語して
平家の繁栄を讃えた人物として知られています。

「蔵王村民家の妻破風とニグラハフ」
民003
 
家の妻に、茅を厚く庇のように突き出して葺き、「はっぽう」と呼ぶ
通風と採光のための窓を開けた、「ニグラハフ」を備えています。
養蚕がさかんになってから流行した形とのことで、明治以降の生糸の輸出に
伴う養蚕が活発になってから各地の民家もそれに合わせて変化しています。

「愛媛県南宇和の外泊(そとどまり)の瓦屋根」
民002

慶応年間に造られた村で、台風や季節風を防ぐため、石垣を積み上げて
家を囲っています。
練り漆喰の上に瓦を乗せ、さらに目地を塗り込めていて、棟に網を
かぶせている家もあります。
営々と築き上げた石垣の眺めです。

「岐阜県高山市、日下部礼一家」
「岐阜県高山市、吉島休兵衛家、ロジの中仕切」
二川幸夫が民家の撮影を始めたきっかけは、高山市の日下部礼一家の
建物を見て感動したことにあるそうです。
高山市の民家は町屋で、飛騨の匠の伝統によって立てられており、
とても洗練された姿をしています。

「岐阜県白川村芦倉、合掌造りの民家と墓」
会場の最後に展示されています。
背景に合掌造りの家二軒、手前に墓が三基並んでいます。
合掌造りの家を建て、暮らした人たちの墓です。
墓石には南無阿弥陀仏と刻まれています。

1950年代は高度経済成長期の始まる直前で、生活の近代化が進むにつれ、
やがて民家はつぎつぎ姿を消していってしまいます。
「日本の民家」は、その直前の貴重な姿を記録した写真集となっています。

展覧会のHPです。





次回の展覧会は汐留ミュージアム開館10周年記念、「幸之助と伝統工芸」です。
会期は4月13日(土)から8月25日(日)です。

松001

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