グレートジャーニー展(「グレートジャーニー 人類の旅」展) 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館では、特別展、「グレートジャーニー 人類の旅」展が
開かれています。
会期は6月9日(日)までです。

グ001


グレートジャーニーとは、アフリカで生まれた人類が世界中に拡散していった
旅路のことをイギリス人考古学者のブライアン・M・フェイガンが付けた名です。

20万年前に生まれた現世人類(ホモ・サピエンス)が約6万年前にアフリカから
出発して世界中に拡散していった旅について考える展覧会です。

監修者の一人である探検家の関野吉晴さんは8年3ヶ月をかけて動力を使わずに
南米チリの最南端ナバリノ島から人類誕生の地の東アフリカまで、グレート
ジャーニーのコースを逆にたどっています。
その記録はフジテレビのドキュメンタリー番組、「グレートジャーニー」として
放送されています。

会場は一部を除き撮影可能です。

人類拡散の旅地図
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日本列島に到達したのは4万年前、陸続きだったベーリング海峡を渡ったのは
1万5000年前、南米の最南端に到達したのは1万年前となっています。


遥かなる地に生まれて

ラエトリ足跡(レプリカ)
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タンザニアのラエトリ遺跡に残っている、360万年前のアファール猿人が
家族で歩いたと思われる足跡です。
現生人類と同じく直立歩行していて、3人が一緒に歩いています。
火山灰が降り積もった後に雨が降り、泥の状態になったところを歩いたので、
跡が残っています。
関野吉晴さんの旅の終着点でもあります。

以下は、過酷な自然条件の中に生活の場を見出した人類の知恵の紹介です。

熱帯雨林―アマゾン

マチゲンガ族の衣装と家(模型)
綿花から糸を紡いで織り上げた腰巻です。
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マチゲンガの家庭料理 ウーリーモンキーの水炊き・芋虫とユカイモを添えて
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ヤノマミ族の弓と矢
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ヤノマミ族の人たちは獲物などを平等に分け合う生活をしています。
関野さんは着替えのパンツをあげたり、矢をもらったりしたこともあるそうです。

首狩りを行なっていたアマゾンの先住民の作った干し首3体も展示されています。
現在は国立科学博物館に収蔵されています。
日本の武士も一種の首狩り族だったとも言えます。


高地―アンデス

ペルー、ケチュア族の女性の衣装と家(模型)
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インカの祭事定職 クイの丸焼きとチューニョのスープ
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クイはモルモット、チューニョはジャガイモの保存食です。

アンデスに住む人たちはジャガイモやトウモロコシなどの多様な品種を
一度に育てていました。
病虫害、自然災害などによる全滅を防ぐためです。

さまざまなトウモロコシの品種(レプリカ)
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アルパカの毛や綿を紡いで織物を織ります。
天然素材を組合わせて染色しています。
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ミイラ作りではエジプトより古い、約5000年前のチリ、チンチョロ文化の
ミイラも展示されています。


極北―アラスカ・シベリア

衣服の材料も住む地域によって違います。
内陸部はトナカイの皮、河川流域は魚の皮、海岸部はアザラシの皮の衣服です。
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魚皮製衣服 ロシア、サハリン、ルブロア
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人類が3万年前にシベリアに到達出来たのは、後期旧石器時代の石刃石器製造技術と
それによって作られた、糸を通す穴の開いた縫い針によっているとのことです。
動物の腱や腸で作った糸を使って縫い合わせることで、密閉性の高い衣服を
作ることが出来るようになりました。

ヤランガ(天幕)の模型
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海辺の行動食 セイウチ肉の発酵熟成コバルヒン
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コバルヒンとはセイウチの肉を冬の戸外に吊るして発酵させた食品です。

乾燥地帯―アタカマ・ゴビ・ヌビア・ダナキル

モンゴルの女性の衣装と家(模型)
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ゲルと呼ばれる、たたんで持ち運びの出来る家です。

アフリカ・西アジアのヒトコブラクダは鞍が必要ですが、中央アジアの
フタコブラクダは鞍が無くても乗れます。

ヒトコブラクダの鞍
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フタコブラクダの鞍
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絶品 秋ラクダのこぶ煮込みうどん・ラクダ乳酒のほろ酔いセット
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縄文号の旅

関野さんは日本人のルーツを探ろうと、南方からの海上ルートの可能性を
試すため、手作りの丸木舟で3年掛けてインドネシアから石垣島までの
4600kmの航海を行なっています。

これは民俗学者の柳田國男がその著、「海上の道」で唱えたルートです。

その時に使った縄文号が展示されています。
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船体の白い塗料は有機珊瑚を砕いてヤシ油を混ぜた物です。

道具も手作りの物で一貫させるため、は九十九里浜で集めた砂鉄を原料にして、
松炭を使う日本古来のたたら製鉄で鉄を造り、鍛冶職によって鉈、斧やノミに
してもらっています。
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第2会場―猿人復元プロジェクト

ラエトリに足跡を残したアファール猿人がどんな姿をしていたかを復元しています。

アファール猿人の頭骨(レプリカ) 左:男 右:女
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父親と子供が並んで歩き、母親がその後をついていったと想定しています。
子供は父親と手をつなぎ、妊娠している母親は歩きやすいように父親の付けた
足跡の上を歩いていたようです。
表情はナインティナインの岡村隆史さんの協力で作っています。

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便利さと効率を追い、大量消費を行なう近代文明というものを一度相対化し、
今の自分たちの生き方についていろいろと考えるきっかけになる展覧会です。

グッズの販売コーナーには旅するTシャツもあります。
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国立科学博物館の展覧会のHPです。


  

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【2013/03/18 00:11】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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国立科学博物館で開催中の 特別展「グレートジャーニー 人類の旅〜この星に、生き残るための物語」に行って来ました。 展覧会公式サイト:http://gj2013.jp 1995年からフジテレビで放...
【2013/03/28 21:17】

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