「八重の桜展」 江戸東京博物館
両国
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両国の江戸東京博物館では、開館20周年記念展、「八重の桜展」が開かれています。
会期は5月6日(月・祝)までで、会期中、一部展示替えがあります。

八重001


今年のNHK大河ドラマ、「八重の桜」にちなんだ展覧会です。
幕末の会津藩士の娘に生まれ、後に同志社の創立者、新島襄の妻となった
新島八重(1845-1932)の生涯を辿ります。

「追鳥狩之図屏風」 江戸時代 福島県立博物館
八重003

4月7日までの展示です。
画面下では騎馬武者が兎や鳥を追っていて、落馬した武者もいます。
軍事演習を兼ねていて、旗指物が立ち並び、右と左の下には砲兵隊が
砲撃を行なっています。
八重は砲術師範の山本家の娘として生まれています。

「家訓」 明治時代 福島県立博物館
八重004
 
4月7日までの展示です。
題字の「家訓」は松平容保、本文は山川浩の書です。
藩祖の保科正之が寛文8(1668)年に制定された家訓です。
節目ごとに主だった家臣の前で読み上げられたということで、徳川家への
忠誠を一番目に掲げています。
幕末に会津藩が火中の栗を拾うような京都守護職を引き受けることの
一因にもなっています。

「孝明天皇御宸翰」「孝明天皇御製」 文久3(1863)年 個人蔵
松平容保の京都守護職での働きに対して、孝明天皇が贈った自筆の感謝状と
自製の和歌です。
京都から過激な尊皇攘夷派を追放したこと(八月十八日の政変)を
感謝するもので、孝明天皇の松平容保への深い信頼を表しています。
松平容保は生涯、この宸翰と歌を錦の袋に入れ、肌身離さず持っていました。
この宸翰の存在を不都合に思った山県有朋は高額で買い取ろうとしますが、
松平容保は拒否しています。
逆賊の汚名を着せられた松平容保にとって、自分たちこそが中心であったことを
示す品であり、心の拠り所であったことでしょう。
「個人蔵」とありますから、現在も松平家が保有しているのでしょう。

「奥羽越列藩同盟旗」 慶応4(1868)年 宮坂考古館
大きな旗で、白地に黒く五芒星が描かれています。
解説では黒ではなく、紺となっています。

「ゲベール銃」 幕末~明治時代 霊山記念館
「スペンサー銃」 幕末~明治時代 栃木県立博物館
幕末、明治維新の動乱期にはさまざまな西洋銃が流入しています。
ゲベール銃は先込め式という旧式銃ですが、スペンサー銃は元込め施条
(ライフル)式、7連発という最新式です。
スペンサー銃は騎兵銃で、ゲベール銃に比べると銃身が短く、操作し易そうです。
八重は長崎に出張していた兄の山本覚馬から送られたというスペンサー銃と
100発の銃弾を持って会津若松城に入城しており、ゲベール銃を持って
夜襲にも参加したそうです。

敗戦後の八重は京都府顧問をしていた覚馬を頼って京都に出て、そこで同志社の
設立者となる新島襄と出会い、結婚しています。
山本覚馬も鳥羽伏見の戦いで負傷し、京都の薩摩藩邸に抑留されていたこともあり、
その折に見識の高さを評価された縁で、京都府に迎えられています。

「新島旧邸」 同志社社史資料センター
八重002

新島襄はアメリカ帰りなので、自邸も3面バルコニーのコロニアル様式の洋館です。
会場にもこの部屋が復元されていました。
茶に親しんだ八重は新島襄の死後に、洋館の一角に茶室を造っています。

「新島襄所用 猟銃バラードNo.5」 同志社社史資料センター
新島襄は狩猟が好きで、よく鳥の猟に行っていますが、腕前は下手で、八重に
「あなたは鳥を撃っているのではなく追っているのだ」とからかわれています。
夫妻はアメリカ流のレディファーストを通していたため、悪評も受けますが、
仲は良かったようです。

新島襄の亡くなった明治23(1890)年、日本赤十字社の正会員となり、日清戦争、
日露戦争時には篤志看護婦として従軍し、勲章も授けられています。
会場には日本赤十字社章、従軍記章、勳六等宝冠賞なども展示されています。

会津戦争の苦難を乗り越え、明治を雄々しく生きた新島八重についての理解が
深まりました。
特に幕末の会津藩関係の資料が多く展示され、とても興味深い展覧会でした。

展覧会のHPです。

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【2013/04/06 00:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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