「浮世絵Floating World-珠玉の斎藤コレクション-」展 三菱一号館美術館 その2
東京
chariot

6月25日(火)の夜に丸の内の三菱一号館美術館で開かれた、
「浮世絵Floating World-珠玉 の斎藤コレクション-」展の
ブロガー特別内覧会の記事、「その2」です。

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「浮世絵Floating World」展の記事、「その1」です。

美人絵の展開

初代歌川豊国 「なにわ屋きた」 寛政5年頃 1793
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浅草の水茶屋・難波屋の看板娘おきたは喜多川歌麿も描いていて、根津美術館で
開かれている、「やきものが好き、浮世絵も好き 山口県立萩美術館・
浦上記念館名品展」にも展示されています。

「やきものが好き、浮世絵も好き 山口県立萩美術館・浦上記念館名品展」の記事です。

鳥文斎栄之 「七賢人略美人新造揃 松葉屋内 宮川」 寛政7年頃 1795頃
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鳥文斎栄之は旗本出身の浮世絵師です。

鳥高斎栄昌 「角たまや内 花むらさき 若むらさき こむらさき」 
寛政10年頃 1798頃

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あでやかな大判3枚続きです。

武者と子供の表現

二代目鳥居清満 「足柄山の金太郎」 文化5年 1816頃
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役者絵

勝川春章 「東扇 初代中村富十郎の娘道成寺」 安永6年 1777
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扇の紙として使える形になっています。
この絵柄はこの1枚しか残っていないそうです。

勝川春章 「初代中村富十郎」 安永5年頃 1776頃
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勝川春亭 「役者見立敵討」 安永6年 1808
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江ノ島を舞台にした大判3枚続きです。

「役者地顔六玉川」 文化6年 1817
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地顔の役者と6つの玉川の景色を組合わせた6点シリーズです。
普段は見せない地顔で描かれ、身なりも普段着です。

「役者地顔六玉川 千鳥の玉川 初代沢村源之助」
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千鳥の玉川は別名野田の玉川、宮城県多賀城市にあり、千鳥の名所です。

  夕されば潮風こして陸奥の野田の玉川千鳥鳴くなり  能因法師

「役者地顔六玉川 井手の玉川 五代目岩井半四郎
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井手の玉川は京都府井手町にあり、山吹の名所です。

  駒とめてなを水かわん山吹の花の露そふ井手の玉川  藤原俊成

忠臣蔵

歌舞伎の忠臣蔵シリーズを2組、上下に並べています。
ともに西洋の透視図法を取り入れて遠近感を出す、浮絵の技法で描かれています。

上:可侯(葛飾北斎) 「新板浮絵忠臣蔵」 享和末~文化初期 1803-05
下:初代歌川豊国 「浮絵忠臣蔵」 文化5年頃 1808頃


可侯(葛飾北斎) 「新板浮絵忠臣蔵第四段目」
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塩治判官(浅野内匠頭)切腹の場です。
落語の「淀五郎」は、この判官役を上手く演じらずに苦しんだ淀五郎が、
名優と謳われた中村仲蔵の助言で一晩で立派に役を作り上げたという噺です。

初代歌川豊国 「浮絵忠臣蔵四段目」
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座敷での切腹となっていますが、史実では浅野内匠頭は預けられた
田村右京太夫の屋敷の庭で切腹させられています。
後に、庭での切腹という措置は厳しすぎるとして問題になっています。

可侯(葛飾北斎) 「新板浮絵忠臣蔵第五段目」
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不忠者の斧九太夫(大野九郎兵衛)の息子、斧定九郎は闇夜にお軽の父親、
与市兵衛を殺して五十両を奪いますが、お軽の夫、早野勘平に猪と間違えられ、
鉄砲で撃ち殺されます。

初代歌川豊国 「浮絵忠臣蔵五段目」
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落語の「中村仲蔵」では、端役だったこの役を宛がわれた仲蔵が、
店で見かけた若い貧乏御家人の落ちぶれた姿から、黒羽二重に朱塗りの
大小の落し差し、白塗りで月代の伸びた、色悪と呼ばれる姿を
考え付いています。

可侯(葛飾北斎) 「新板浮絵忠臣蔵第十一段目」
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雪の夜の討入場面で、門の屋根からも矢を射掛けています。
史実では早水藤左衛門が弓を使っています。

初代歌川豊国 「浮絵忠臣蔵十一段目」
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屋敷の内外で大太刀回りが演じられ、手前では高師直(吉良上野介)が
炭小屋から引き出されています。

歌川国芳 「忠臣蔵十一段目夜討之図」 天保3年頃 1832
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吉良邸討入の場面ですが、オランダの銅版画の図柄を借りているので、
建物は変わった形をしていて、影も描かれています。

名所絵の展開

渓斎英泉 「浮絵防州岩国錦帯橋之図」天保初期 1833頃
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渓斎英泉も下級武士の出身です。

初代歌川豊国 「両国花火之図」 文化14年頃 1817頃
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大判6枚を使った大画面で両国花火のざわめきを表しています。

柳々居辰斎 「六郷渡」 天保3年 1832年
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アルファベットのような縁取りを入れて、異国気分を出しています。


このようにとても充実した内容の展覧会で、第2期、第3期も
是非、観に行きたくなります。

展覧会のHPです。


ミュージアムショップ、「Store 1894」ではいろいろなグッズが販売されています。
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モネがジヴェルニーの家で浮世絵を楽しんでいた頃の部屋を模して、
黄色の壁紙に復刻版画をかけて販売しています。
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東海道江尻宿近くの「追分羊かん」で販売されている名物の蒸し羊かんです。
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日本橋の「にんべん」の鰹節削り器もあります。
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ミュージアムカフェ、「CAFE 1894」では第2期に展示される葛飾北斎の「凱風快晴」を
イメージしたドリンクなど、展覧会にちなんだメニューを用意しています。
富士山が世界遺産に登録された時でもあり、目出度いメニューです。


次回の展覧会は「三菱一号館美術館名品選2013-近代への眼差し
印象派と世紀末美術-」です。
会期は2013年10月5日(土)~2014年1月5日(日)です。

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【2013/07/01 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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