「アメリカン・ポップ・ア-ト展」 国立新美術館
乃木坂
chariot

六本木の国立新美術館では「アメリカン・ポップ・ア-ト展」が開かれています。
会期は10月21日(月)まで、火曜日が休館日です。

ポ001


アメリカのジョン・アンド・キミコ・パワーズ夫妻は1960年代から
ポップ・アートのパトロンとして多くの作家を支援し、個人としては
最大級のポップ・アートのコレクションをつくり上げています。
ジョン・パワーズ氏が亡くなった後もキミコ夫人は積極的に支援活動を
続けています。

展覧会ではコレクションから約200点が展示されていますが、驚いたのは
それらの数多くの展示品が現在もコロラド州のパワーズ邸内に飾られている
作品であることです。

以下の作家の作品が展示されています。

ロバート・ラウシェンバーグ(1925-2008)
ジャスパー・ジョーンズ(1930-)
ラリー・リヴァーズ (1923 –2002)
ジム・ダイン(1935- )
クレス・オルデンバーグ(1929‐ )
アンディ・ウォーホル(1928-1987)
ロイ・リキテンスタイン(1923-1997)
メル・ラモス(1935-)
ジェイムズ・ローゼンクイスト(1933‐)
トム・ウェッセルマン(1931-2004)

アメリカン・ポップ・ア-トは第二次世界大戦後のアメリカの大量生産・
大量消費の時代を反映して、ありふれた日常品や広告に注目したアートの
運動と言えます。

ロバート・ラウシェンバーグ 「リボルバー」 
シルクスクリーン、アクリル製円盤(5枚組)、アルミニウム、モーター

模様の描かれた透明なアクリル盤が重なっていて、それぞれがモーターの力で
違う速度で回転すると、次々と変化する絵柄が表れます。
アートの世界に動力を持ち込んでいます。

ロバート・ラウシェンバーグは、ジャスパー・ジョーンズとともにポップ・
アートの先駆者とされ、絵画・彫刻・写真などの境界を取り払い、芸術と日常を
同等に扱おうとしています。

ジャスパー・ジョーンズ 「旗 I」 シルクスクリーン、紙 1973年
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ポップ・アートの先駆者と呼ばれ、星条旗や地図、標的を題材にした作品を
制作しています。

ロイ・リキテンスタイン 「鏡の中の少女」 エナメル、鋼板 1964年
ポ004

ロイ・リキテンスタインは、印刷されたマンガの一場面を拡大したような
作品で有名です。
大きな画面を使った単純明快な色彩と描線には強烈なインパクトがあります。
東京都現代美術館もリキテンスタインの作品を所蔵していて、600万ドルで
購入したことで、当時話題になりました。
キミコ夫人によれば、リキテンスタイン自身も金髪で目鼻立ちのはっきりした
女性が好みで、そのような人と結婚したそうです。

アンディ・ウォーホル 「200個のキャンベル・スープ缶」 
カゼイン、スプレー・ペイント、鉛筆、綿布 1962年

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アンディ・ウォーホルが最初に描いた絵画で、真赤なキャンベル・スープの
缶が並ぶ、スーパーの店頭のような画面です。
作品に近づいてよく観ると、オニオン、コンソメ、トマト、クラムチャウダーなど
15種類ほどあります。
よくこれだけせっせと描き込んだものですが、ほとんど同じ物の繰り返し
ということに意味があったのでしょう。
キミコ夫人によれば、この作品を持っていた友人が持て余していたので、
譲り受けたそうです。
まだポップ・アートが流行する以前から注目していたパワーズ夫妻の眼力は
大したものです。

アンディ・ウォーホル 「キミコ・パワーズ」 
 アクリリック、シルクスクリーン、インク、麻布 1972年

ポ007

ウォーホルはポラロイドカメラを持ってやって来て、100枚くらいキミコ夫人を
撮影し、それを基にシルクスクリーンで色の違う25枚を刷り、9枚を選んで
配列しています。
同じ図柄でありながら、色彩を変え続けることで印象が広がっていきます。

アンディ・ウォーホル 「マリリン」 シルクスクリーン、紙 1967年
ポ003

マリリン・モンローをモデルにした10枚組の1枚です。
マリリン・モンロー自身は1962年に亡くなっています。

毛沢東の10枚組シリーズもあります。
1972年の制作で、ニクソン大統領が中国を訪問し、毛沢東と歴史的な会談を
行なった年にあたります。

ジェイムズ・ローゼンクイスト 「ラナイ」 油彩、カンヴァス 1964年
ポ005

大きな画面にいろいろな画像を貼り重ねて作品にしています。
自動車はアメリカを代表するキャデラックのようです。
広告写真のような感じがします。


大量消費やコマーシャリズムに裏打ちされたアメリカの大衆文化を真正面から
取り上げたアメリカン・ポップ・ア-トは、明快で影もなく、あっけらかんとして
見えます。
今も基本的には大量消費とコマーシャリズムの時代ですが、アメリカン・ポップ・
ア-トの全盛期といわれる1960年代から既に50年経っています。
その現在から振り返ってみると、アメリカン・ポップ・ア-トに対してある種の
懐かしさを感じるまでになりました。


アメリカン・ポップ・ア-トの作品をこれだけまとまって観ることのできる
機会はなく、とても貴重な展覧会です。

この種の展覧会らしく、会場にはアートな感じのお客さんが多く来ていました。

展覧会のHPです。

ショップでは本物の200個のキャンベル・スープ缶との記念撮影が出来ます。

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【2013/08/24 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
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  • キミコさんがビデオで語っていたウォーホルやリキテンスタインの話はとても興味深いものでした。
    会場一杯に元気なアメリカを感じる展覧会です。

    【2013/08/24 21:41】 url[chariot #/8nqih4Y] [ 編集]
  • こんばんは

    行きたいとおもっている展覧会です。
    キミコさん、とってもいいですね!

    アメリカの風を感じますね。

    【2013/08/24 19:20】 url[涼虫(すずむし) #-] [ 編集]
    please comment















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    blog_name=【京の昼寝〜♪】 ♥   「アメリカン・ポップ・アート展」/国立新美術館
     
    「アメリカン・ポップ・アート展」/国立新美術館 これも以前から観たかった展覧会、「アメリカン・ポップ・アート展」に行って来ました土曜日の夕方ということもあって会場はと
    【2013/09/17 12:46】

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