「バルビゾンへの道 山寺 後藤美術館コレクション展」 Bunkamuraザ・ミュージアム
渋谷
chariot

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは、「バルビゾンへの道 
山寺 後藤美術館コレクション展」が開かれています。
会期は11月18日(月)までで、会期中は無休です。

バル009


山形市の山寺 後藤美術館の所蔵する、17世紀から19世紀のバルビゾン派に
かけてのヨーロッパ絵画、約70点が展示されています。

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 「悲しみの聖母」
永003

スペインのバロック時代の画家、画家バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
(1617-1682)の作品で、まだ特徴的なヴェールのかかったような柔らかい
画面ではなく、くっきりとした描き方をしています。

サッソフェラート 「祈りの聖母」
永002

サッソフェラート(1609-1685)は本名をジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィといい、
イタリアのサッソフェラート出身です。
ルーベンスやベラスケスと同じバロック時代の画家ですが、静けさに満ちた、
彫刻のような作品を描いています。

ジャン=バティスト・ユエ 「羊飼い姿のヴィーナス」
永004

ロココ風の華やかな作品で、ヴィーナスは愛と平和を意味する鳩が逃げないように
リボンでつかまえています。
ヴィーナスは庶民的で親しみやすい顔をしています。
ジャン=バティスト・ユエ(1745-1811)は1768年にフランス王立アカデミーに
入会するなど、早くから人気のあった画家で、特に動物画を得意としていますが、
さまざまな題材の作品を描いています。


アレクサンドル・カバネル 「エコーの声を聴く」
永008

森の中でエコー(木霊)に耳を傾けている女性です。
衣装も豪華で、甘美な雰囲気に包まれた作品です。
アレクサンドル・カバネル(1823-1889)は新古典主義を継承するアカデミズムの
代表的な画家です。
この時代に現れた印象派の画家からは守旧派として目の敵にされています。

アドルフ・ウィリアム・ブグロー 「愛しの小鳥」 1867年
永009

くっきりとした明暗によって少女の一瞬の表情を浮かび上がらせています。
アドルフ・ウィリアム・ブグロー(1825-1905)はカバネルと同じく、
アカデミズムの代表的な画家です。
おもに神話の世界や若い女性、少女を題材にしています。
ブグローの作品は今年、2013年に三菱一号館美術館で開かれていた、
「奇跡のクラークコレクション」にも展示されていました。

ジョン・ワトソン・ゴードン 「レディ・メアリー、エグリントン伯爵の娘」
永006

ジョン・ワトソン・ゴードン(1788-1864)はスコットランドのエディンバラ出身で、
王立スコットランド・アカデミー創設にも参加しています。
肖像画を得意としていて、背景や室内調度をあまり描かず、モデルに自然な
ポーズをさせる手法を採っています。
描かれているのはエグリントン伯アーチボルト・モントゴメリーの長女とのことで、
自然な表情をしています。

エドワード・ジョン・ポインター 「ミルマン夫人の肖像」 1877年
永011

エドワード・ジョン・ポインター(1836-1919)はイギリスの画家で、
ジョン・エヴァレット・ミレーの後任として、ロイヤル・アカデミーの
会長も勤めています。
モデルは高級官僚の夫人とのことで、金の装飾品を身に着け、
タピストリーを背景にして豪華な椅子に腰掛けた姿は、品のある重厚な
肖像画になっています。

ジョン・エヴァレット・ミレー 「クラリッサ」 1887年
永010

ジョン・エヴァレット・ミレー(1829-1896)はイギリスのラファエル前派の
結成者の一人で、後には一般受けのする作品を描いて名声を得ています。
「クラリッサ」は小説のヒロインの名前で、モデルは娘のソフィーとのことです。

ミレーのラファエル前派時代の代表作、「オフィーリア」は2014年1月から六本木の
森アーツセンターで開かれる、「ラファエル前派展」に出展される予定です。

モデスト・カルリエ 「花といちごのある静物」
永013

緑と赤の対照の際立った作品です。
牡丹や陶器の壷など、シノワズリ(中国趣味)を思わせます。
モデスト・カルリエ(1820-1878)はベルギー出身で、少年時代から
炭鉱夫として働き、炭鉱会社の社長に絵の才能を認められ、美術学校に
入っています。
1836年にパリの美術学校に入り、1850年にはローマ賞も得てローマに
滞在しています。

「水車小屋のある水辺」 
 ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 1855-65年頃

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ジャン=バティスト・カミーユ・コロー(1796-1875)はパリの裕福な商人の家に生まれ、
バルビゾン派の画家として詩情豊かな風景画や人物画を描いたことで有名です。
釣り人を点景に加えた、穏やかな水辺の風景です。

「サン=ニコラ=レ=ザラスの川辺」 
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 1872年

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1871年にフランス北部のパ=ド=カレー県を訪れた時のスケッチを元にした作品で、
題名は「アラス近くのサン=ニコラ」という意味です。
コロー独特の銀灰色の煙る、叙情的な風景です。

「庭にて」 ジャン=フランソワ・ミレー 1860-62年
バルビゾン派の代表者、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)も1点、
展示されています。
水彩、パステル、クレヨンを使った、家族を描いた小品で、庭の木陰に座って
繕い物をしている少女と、木の枝を持って遊んでいる幼児は娘たちです。
ほのぼのとした情感のある作品です。

エメ・ペレ 「羊飼いの少女」
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エメ・ペレ(1847-1927)はリヨン生まれで、リヨンの美術学校で
アントワーヌ・ヴォロン、シャヴァンヌなどに師事しています。
バルビゾン派の画家で、ミレー風の作品を多く描いています。
夕日の輝く景色の中で、少女は放心したような表情を浮かべている、
感傷的な雰囲気の作品です。
犬や羊の表情もしっかりと描き込まれていて、物語的です。

コンスタン・トロワイヨン 「小川で働く人々」
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男たち小川の水を汲んで、馬車に積んだ樽に注いでいて、岸では犬が
それを見ています。
服の赤と白が目を惹きます。
コンスタン・トロワイヨン(1810-1865)ははじめ、セーヴルの絵付職人でした。
ルノワールがリモージュの絵付職人だったのと似ています。
テオドール・ルソーらと出会って、バルビゾンで制作するようになります。
その後、オランダ、ベルギーを訪問してフランドル絵画の影響を受け、
動物を入れた作品を多く描いています。

ノルマンディーではブーダンと知り合い、一緒に海岸風景を描いていて、
一貫して戸外での観察に基いた忠実な風景描写を心がけていたそうです。
ブーダンはモネに戸外での制作を奨めた人物であり、バルビゾン派と
印象派の一つの接点が見られます。


親しめる作品が多く、それぞれの画家の解説も付いていて、分かりやすい展覧会です。

展覧会のHPです。


Bunkamuraザ・ミュージアムの次の展覧会は、Bunkamura25周年記念、
「シャヴァンヌ展」です。
会期は2014年1月2日(木)-3月9日(日)で、会期中は無休です。

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【2013/10/31 22:30】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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