「三井家のおひなさま」展 三井記念美術館 2014/2
三越前
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日本橋の三井記念美術館では恒例の「三井家のおひなさま」展が開かれています。
特集展示として、「宴のうつわ」もあります。
会期は4月6日(日)までです。

三001


「立雛」 文化12年(1815)
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災厄を託して海や川に流す人形(ひとがた)から発展した形です。
松は男、藤は女、撫子は子どもを表しています。
簡素な姿ですが、金地に緑と赤の華やかで上品な色彩です。

「次郎左衛門雛」 二代永徳斎製 明治~大正時代
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次郎左衛門雛は丸顔の引目鉤鼻が特徴で、幕府御用も勤めた京の人形師の
雛屋次郎左衛門が創めたとされています。
江戸後期に江戸で流行し、公家や諸大名家では雛人形の本流とされたそうです。
現代のお雛様に比べると素朴な愛らしさがあります。

「内裏雛」 三世大木平藏製 明治28 年(1895)
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内裏雛は江戸の人形師、原舟月の考案した写実的なお雛様で、
瞳にガラスや水晶が入っています。
私たちが見慣れている現代のお雛様はこの内裏雛の系統です。

「梅鉢紋・違鷹羽紋唐草蒔絵雛道具」 江戸時代・19世紀
雛道具は大名の息女が輿入れの時に持参する婚礼調度のミニチュアです。
精巧な細工で豪華な蒔絵を施してあり、梅鉢紋は三井家に嫁いで来た
苞子の実家の富山藩前田家、違鷹羽紋は広島藩浅野家の紋です。
浅野家から前田家に嫁いで来た祖母、久美の雛道具と考えられています。
大事にされ、母から子に伝えられてきた道具なのでしょう。

「御所人形 神輿」 五世大木平藏製 昭和8年(1933)
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21体の可愛い御所人形たちが足並みを揃えてお神輿を担いでいます。
威勢の良い掛け声も聞えてきそうで、酒樽を抱えてひっくり返っている
人形もいます。
御所人形は江戸時代、幕府の役人や参勤交代の大名が朝廷に挨拶に伺った時に
朝廷からおみやげとして贈られていて、御所人形と呼ばれるのは明治に
なってからです。

「御所人形 大名行列」 五世大木平藏製 昭和8年(1933)
三002

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挟み箱、毛槍、弓、鉄砲を担いだ58体の人形が行列を組んでいます。
騎馬武者もいて、蒔絵を施したお駕篭は6人で担いでいます。
着けている紋は、三井家の四つ目結です。
四つ目結は近江源氏佐々木氏の紋で、三井家は遠祖を佐々木氏と名乗っています。
自分の家を大名に見立てるというのですから、なかなか豪気です。

「市松人形 銘つぼみ」 五世大木平藏製・二代平田郷陽作 昭和7年(1932) 
三008

市松人形は着せ替え人形で、東人形、京人形とも呼ばれていました。
振袖の模様は御所車に牡丹、桜、菊など、帯は鳳凰や桜です。
二代平田郷陽は人形を芸術として認めてもらうため努力を重ね、
人間国宝にも指定されています。
振り返っているしぐさが自然で可愛く、平田郷陽の工夫が表れています。

「五月飾り 旅道具各種」 元治元年(1864)
ミニチュアの陣幕、甲冑、大筒、洋式の大砲、ゲベール銃などです。
ゲベール銃は幕末に輸入された洋式銃で、時勢の動きが五月飾りにも
反映しています。
幕末維新時には幕府や新政府は三井家などの豪商から多額の御用金を集め、
軍備を固めていますから、三井家の五月飾りには現実味があります。

特集展示、「宴のうつわ」から

「赤地金襴手花唐草文鉢」 永樂和全作 明治4年(1871)
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直径15cmほどの鉢で、金彩が春の季節にふさわしく、暖かで華やかです。
見込みの底の部分は染付になっています。
永樂和全は日本で初めて金箔による金襴手を手掛けたそうでしたが、
これは手描きです。


このお雛様の展覧会を観ると、いよいよ春も近いと感じます。

展覧会のHPです。


三井記念美術館の次回の展覧会は特別展、「超絶技巧! 明治工芸の粋」です。
会期は4月19日(土)から7月13日(日)までです。

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【2014/02/28 23:00】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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