「大江戸と洛中 ~アジアの中の都市空間~」 江戸東京博物館 ブロガー特別内覧会
両国
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江戸東京博物館では開館20周年記念特別展、「大江戸と洛中
~アジアの中の都市空間~」が開かれています。
会期は5月11日(日)までです。

浮014

開館20周年記念としては最後の特別展で、東アジアの都市の中での
江戸と京都の特徴について考える展覧会です。
3月26日の夜にブロガー特別内覧会があったので参加してきました。
斎藤学芸員による解説を伺った後、拝観しました。

写真は博物館より特別の許可を得て撮影したものです。

東アジアの諸都市の中での京都と江戸の都城としての比較表です。
宮殿、宗廟、城壁の有無などを示しています。

江30838

プロローグ

東海道五十三次図屏風が展示されています。

1 世界の都市

世界地図・日本地図の展示です。

「十二都市図世界図屏風」 17世紀初頭 南蛮文化館 重要文化財
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4月13日までの展示です。
世界地図の両側に世界の都市の鳥瞰図が配されています。
右隻はアデン・ストックホルム・アントワープ・ハンブルク・ジェノヴァ・
セビリアです。
左隻はリスボン・ヴェネツィア・ベルゲン・プラハ・ゴア・メキシコです。
まだ、ロンドンやパリは登場していません。

「新訂万国全図」 文化7年(1810) 江戸東京博物館 
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銅版の世界図で、亜欧堂田善の作です。
日本が図の中心になるように描かれた最初の世界図です。
下の部分に、幕府天文方を勤め、天体観測や測量に従事していた
高橋景保(1785-1829)の文章があります。
高橋景保は後にシーボルト事件に連座して獄死しています。

2 洛中への系譜~都市の中心と周縁~

中国・朝鮮の都市図の展示です。
現在残っている中国・朝鮮の都市図はとても少ないそうです。

「北京全図」 清・光緒29年(1903) 東洋文庫
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4月13日までの展示です。
皇城・内城・外城で構成された、伝統的な都城制に拠っています。

京都と御所についての展示が続きます。

「洛中洛外図屏風」 元和年間(1615-24) 南蛮文化館
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4月13日までの展示です。
右隻に豊臣家の象徴の方広寺、左隻に徳川家の二条城が描かれています。

右「賢聖障子(けんじょうのしょうじ) 賢聖像」  
 寛政年間(1789-1801) 宮内庁京都事務所
左「賢聖障子 獅子・狛犬・負文亀(ふぶんき)」 
 安政年間(1854-60) 宮内庁京都事務所

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「賢聖障子 獅子・狛犬・負文亀」
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紫宸殿内部の正面に立てられた大きな襖です。
獅子・狛犬・負文亀は玉座の背後に置かれており、住吉弘寛が描いています。

3 将軍の都市~霊廟と東照宮

大蔵経は一切経とも云い、経典を総集したもので、中国で編纂されています。
古代から国家権威の源泉と考えられており、徳川家も国内に渡来した
大蔵経を取り寄せています。
徳川家が大蔵経を集めていたとは知りませんでした。

「宋版大蔵経 付 収納箱」 2183帖のうち10帖 
 南宋 大本山増上寺 重要文化財

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「元版大蔵経 付 収納箱」 5418帖のうち10帖 
 元 大本山増上寺 重要文化財

江元0798

大内氏ゆかりの周防国の寺院にあったと推定されています。

「高麗版大蔵経 付 収納箱」 1371帖のうち10帖 
 高麗 大本山増上寺 重要文化財

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以前は奈良の円成寺にあり、慶長14年(1609)に増上寺の所蔵となっています。

「江戸城御本丸惣地絵図」 万延元年(1860) 江戸東京博物館
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天井に届くような大きな江戸城本丸御殿の平面図です。
表および中奥御殿の図で、御作事方大棟梁甲良棟全の署名があります。
この御殿は文久3年(1863)に消失し、以後再建されていません。
白書院や黒書院はないか探しましたが、大きすぎて分かりませんでした。

この展覧会では、大きなものを展示してあるのも一つの見所だそうです。

「武州州学十二景図巻」(部分) 慶安元年(1648) 江戸東京博物館
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狩野尚信の筆で、天守の最上階に初日が差す様を描いています。
五層の天守が聳え立っており、黒壁も使われていることが分かります。
消失した江戸城天守閣の姿を描いた貴重な資料です。

「旧江戸城写真ガラス原版」 明治4年(1871) 江戸東京博物館 重要文化財
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約30枚のガラス原版が10枚ずつ3回に分けて展示されます。

「西ノ丸書院門」
江320793

架けられている木橋は、堀が深いため橋桁が上下2段になっていたので
二重橋と呼ばれていました。
現在の二重橋の名前の由来です。

「台徳院御霊屋絵図」 江戸時代 大本山増上寺
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増上寺に設けられた2代将軍秀忠の廟所の絵図です。
右側に増上寺の本堂があります。

「台徳院銅製燈籠」 寛永9年(1632) 江戸東京博物館
江0732

秀忠の廟所、台徳院廟に伊予松山藩主蒲生忠知の寄進した大きな燈籠です。
同じような型式の燈籠が上野東照宮にも並んでいます。

「東照大権現扁額」 江戸時代 徳川記念財団
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4月13日までの展示です。
江戸城内、本丸と西の丸の間の紅葉山にあった、徳川家康の廟所の東照宮に
掛けられていた扁額です。
日光東照宮に掛けられた後水尾天皇による扁額と同じ書体とのことです。

「紅葉山鎮座稲荷額」 承応3年(1654) 徳川記念財団 
江20826

4月13日までの展示です。
紅葉山東照宮の脇にあった稲荷堂に掲げられていた額で、中央に狩野探幽の描く
普賢菩薩、左右に安信・常信の描く狐神です。

「紅葉山東照宮 御簾」 津山郷土博物館
江20824

紅葉山東照宮に掲げられていたと思われる、とても豪華な御簾です。
由緒書によれば享保21年に浅草寺伝法院から美作国一宮の美土路家に
伝来したとされています。

展覧会のマスコットとも言える、御簾の上部を飾る聖獣の拡大写真です。

江20837


江戸東京博物館の所蔵する甲冑のうち、5領が綺羅星の如く並んでいます。

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どれも大名クラスの着用した立派な鎧です。

「白紺糸威丸胴具足」 江戸時代後期 江戸東京博物館
江20751


下着などの付属品も揃っています。

江20821

参考
平常展に展示されていた時の写真です。

江1599

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兜の前立ては倶利伽羅龍王です。
胸に栴檀の板、鳩尾の板を付けた復古調の鎧ですが、
斜めに威糸の色を変えたデザインはとてもモダンです。
徳川後期の紀伊徳川家当主の鎧と考えられ、兜の吹返しには
葵の紋が付いています。

エピローグ~都市図屏風~

城下町を描いた城下図屏風の展示です。
4月13日までは小田原・高松・延岡・宇和島・鹿児島、4月15日からは
盛岡・仙台・小浜・津山が展示されます。
各地域の博物館にとって城下図屏風は大切な展示品なので、
これだけの数が集まるのは貴重な機会とのことです。

「高松城下図屏風」 17世紀 香川県立ミュージアム
江0738

北から見た高松城下で、家屋も1軒1軒ていねいに描き込まれています。

さまざまな地図や絵図、武具、資料などが揃った、とても興味深い展覧会です。
政治都市としての江戸を考える良い参考になりました。

展覧会のHPです。

江戸東京博物館の次回の特別展は、「軍師 官兵衛」で、
黒田官兵衛孝高を特集します。
会期は5月27日(火)から7月13日(日)までです。

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【2014/03/30 21:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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