「燕子花図と藤花図 光琳、応挙美を競う」 根津美術館
表参道
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表参道の根津美術館では特別展、「燕子花図と藤花図 光琳、応挙美を競う」が
開かれています。
会期は5月18日(日)までです。

燕子001


尾形光琳の「燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)」と円山応挙「藤花図屏風」を
並べて鑑賞できるという、春の盛りにふさわしい華やかな展覧会です。

『草花図屏風 「伊年」印』 6曲1隻 江戸時代 17世紀
藤003

藤004

「伊年」印の捺された屏風は俵屋宗達の工房の作と云われ、これはその中でも
初期の作とされています。
右に桜草、蒲公英、菫、菜の花、中央に竹、風車、蕗、山吹、芥子、紫蘭、
ドクダミ、左には芥子、杜若、蓮、オモダカなどが描かれています。
多種類の草花を写実的に描くのは中国の本草学への関心も背景にあるとのことです。


「四季草花図屏風」 「伊年」印 6曲1双 江戸時代 17世紀
左隻
根4-29-2010_004

穏やかな色調で、植物を四季の移り変わりにつれて、右から左に描いています。
薊、蒲公英、土筆、大根、鉄線花、撫子、牡丹、立葵、百合、紫陽花、鶏頭、粟、
茄子、薄、桔梗、萩、菊、南天、水仙などです。
「伊年」の印が押してあるので、これも俵屋宗達の工房の作品と思われます。


「燕子花図屏風」 尾形光琳 6曲1双 江戸時代 18世紀 国宝
光003

左隻
根4-29-2010_002

右隻
根4-29-2010_003


「藤花図屏風」 円山応挙 6曲1双 安永5年(1776) 重要文化財
藤011

左隻
藤010

右隻
藤009

一筆で描く「付立て」という技法で幹や枝を一気に描いていますが、
枝の重なり具合など予め計算された筆の運びです。
葉も墨で付立てで描いた上に緑色の絵具を塗っているらしいとのことです。
花弁は白、青、紫を重ねて華やかな色彩の響きを見せています。

藤013


「花鳥図屏風」 椿椿山 6曲1双 嘉永5年(1852)
椿椿山(つばきちんざん、1801-54)は槍奉行同心の子で、谷文晁や渡辺崋山に
学んでいます。
肖像画や花鳥画を得意として、渡辺崋山や高野長英の肖像画で有名です。

左隻
藤006

梅、芦に雁を取り合わせています。

右隻
藤005

桃に柳の間を飛び交う燕です。

ともに風を感じさせる、動きのある画面です。

「夏秋渓流図屏風」 鈴木其一 6曲1双 江戸時代 19世紀
根002

左隻
根4-29-2010_006

右隻
根4-29-2010_007

江戸琳派の鈴木其一の作品です。
右隻は夏で山百合、左隻は秋で桜葉の紅葉を写実的に描きこんでいます。
一方で、笹の葉は単純で様式的な形にまとめてあるので、観る人の注意は
山百合と桜葉に向きます。
檜は葉の緑が盛り上がるように厚く塗られ、右隻の檜には蝉が一匹止まっています。
全体に濃密な画面で、こちらに向って流れ込んでくる鮮やかな青色の水流の
表現は劇画のようです。
土手や奥の樹木は、芝居の書割のように重ねられていて、平面的な構成です。
圧迫するような力と、近代的なデザイン感覚にあふれています。


「花鳥図襖」 山口素絢・松村景文 13面のうち 
 文化10年(1813) 重要美術品

根津001

襖9面に松村景文が、うち4面の裏面に山口素絢が四季の花鳥を描いた合作です。
山口素絢は葉鶏頭、桔梗、女郎花、露草などを描いています。
山口素絢(やまぐちそけん、1759-1818)は円山応挙の弟子で応門十哲に数えられ、
美人画、花鳥画を能く描いています。

その他、源琦、長沢芦雪、呉春など円山四条派の掛軸が展示されています。
長沢芦雪の犬図は、師の応挙に忠実に丸々とした子犬を描いています。

展示室5は秋山順一氏の寄贈による壺や徳利、盃の展示です。

染付秋草文壺 朝鮮時代 18世紀 
根津002

ほっそりとした秋草を3面に描いた、清楚な佇まいの白磁壺です。


展示室6のテーマは「初夏の茶の湯」です。

炉を閉じて、風炉を用いる季節の始まりです。

「青磁浮牡丹文水指」 龍泉窯 元時代 13-14世紀
根津003

涼しげな色合いの壺で、水指に使われています。

「一重切花生 銘 藤浪」 小堀遠州 江戸時代 17世紀
茶室の床の間に掛けられています。
太い竹を切って作った、高さ30cmほどの花生で、小堀遠州から松平不昧に
伝えられています。
内箱に藤を詠った和歌の書付があります。

 ちはやふるかもの社の藤浪は
 かけてわするるときのなきかな


次回の展覧会はコレクション展、「カラフル 中国・明清工芸の精華」です。
会期は5月31日(土)~7月13日(日)です。

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【2014/05/10 21:24】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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