「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展 東京国立博物館
上野
chariot

上野の東京国立博物館では特別展、「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展が
開かれています。
会期は9月15日(日)までです。
平成館での展示で、会期中、一部展示替えがあります。

台001


台湾の台北 國立故宮博物院の所蔵する名宝、186件が展示されています。

「散氏盤」 西周時代・前9~前8世紀
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展示の最初に置かれている大きな盤で、清の嘉慶帝50歳の祝賀大典で
臣下より献上された品とのことです。
350字の銘文には散という国が他国との領土争いを交渉と誓いの儀式で
解決したとあります。
領土問題を武力を用いずに解決したというのは素晴らしいことです。

「玄宗皇帝玉冊」 唐時代・開元13年(725)
15本の大理石の板を並べ、玄宗皇帝(685 – 762)が封禅の儀で用いた
祭文が彫り込まれています。
竹簡ならぬ玉簡です。
封禅の儀は皇帝が自分の即位を天と地に報告する儀式で、唐では高宗と
玄宗が行なっています。
隷書で書かれていて、文中に玄宗の名である「隆基」の字が小さく楷書で
書かれています。

「叢書書譜巻」(部分) 孫過庭 唐時代・垂拱3年(687)
台005

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8月3日までの展示です。
孫過庭(648 – 703)は初唐の能書家で、「叢書書譜巻」は書論で、
王羲之の書体を忠実に継承し、内容も高く評価されています。

北宋の徽宗(きそう)皇帝(1082-1135)の付した題箋と双龍印や
清の乾隆帝の所蔵印が捺されています。
徽宗皇帝は優れた文化人として知られ、書の痩金体を生み出し、
日本で国宝になっている「桃鳩図」などを描いていますが、北方の金との
戦いに敗れて捕えられ、異郷で亡くなっています。

「青磁輪花碗」 汝窯 北宋時代・11~12世紀
台008

徽宗皇帝のコレクションの一つです。
汝窯は淡い上品な水色の青磁で、宮廷で使われました。
汝窯の窯場は河南省宝豊県清涼寺にあったとされ、作品は現在70点ほどしか
確認されておらず、故宮博物院には21点が収蔵されています。

「雲横秀嶺図軸」 高克恭 元時代・14世紀
台002

8月3日までの展示です。
高克恭(1248-1310)は色目人(西域の民族)の高級官僚で、出身地の華北の
雄大な構図と、赴任地で学んだ江南の湿潤な墨法を融合させているそうです。
日本では高然暉の名で知られています。
大らかで静かな雰囲気の作品で、色目人が北画と南画の融合した絵を描く
というのも面白い取り合わせです。

「朱批奏摺」(閩浙総督覚羅満保)清時代・康熙58年(1719)4月29日
「朱批奏摺」(河南巡撫田文鏡) 清時代・雍正2年(1724)12月15日

朱批奏摺は清の時代に、中央や地方の官吏が皇帝に提出した報告書に
皇帝が直接朱筆でコメントを入れたものです。
閩浙(びんせつ)総督は現在の浙江省、福建省の総督で、覚羅満保は
名前からして満州族です。
雍正帝(1678-1735)は政務に熱心で、夜遅くまで起きて働き、朱筆が報告書より
長くなる場合もあったそうです。

「七経孟子考文補遺」「貞観政要」「朱子語類」「白氏長慶集」(四庫全書の内) 
 清時代・乾隆年間(1736~1795)

四庫全書は乾隆帝(1711~1799)の命で編纂された3万数千冊の漢籍の全集です。
中には日本の伊予西条藩の儒者だった山井鼎(1690-1728)の著した
「七経孟子考文補遺」も収録されています。

「紫檀多宝格」 清時代・乾隆年間(1736~1795)
台009

高さ21㎝の紫檀製の箱で、扇型になった収納棚が四方に開きます。
中には玉で作った壺や動物などのミニチュアが30個収納されていて、
底の台の部分にも収納されています。
乾隆帝自身の愛玩品といわれ、乾隆帝のコレクションのコーナーも
この多宝格の形に作ってあります。


とにかく玉製品、青銅器、陶磁器、書画など、故宮博物院に行っても
1回では観られないという逸品揃いで、見どころいっぱいの展覧会です。


翠玉白菜だけは7月7日までの展示で、本館第5室に展示されています。
夜8時まで開館していますが、私の行った時は夜7時30分の時点で1時間待ちという
ことでしたので、残念ながら諦めました。


2012年に同じ東京国立博物館では「北京故宮博物院 200選」展が開かれていて、
これで2つの故宮博物院の貴重なコレクションを東京で観ることが出来ました。

展覧会のHPです。

「北京故宮博物院 200選」展の記事です。

台北 國立故宮博物院の日本語版HPです。


次回の特別展は、「日本国宝展」です。
会期は10月15日(水)から12月7日(日)までです。

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【2014/07/05 20:40】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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