山種美術館 「琳派から日本画へ」 その1
半蔵門・九段下
chariot

近代日本画の名品を数多く集めている、三番町の山種美術館では「琳派から日本画へ」
という題の展覧会が開かれています。

地下鉄半蔵門駅の側には英国大使館があるので、前を通ってきました。

大使館

皇居の横の広い敷地に堂々とした建物が建っていて、さすが大英帝国です。
この日は曇りで、シャーロック・ホームズに出会いそうな雰囲気がします。

塀には英国国章が据えられています。

国章


山種美術館前の並木道は紅葉が始まったところです。

山種前


この展覧会は琳派を代表する本阿弥光悦・俵屋宗達・酒井抱一・鈴木其一らの
作品とともに、近代日本画を代表する画家の作品を展示して、いかに琳派が
受け継がれてきたかを示しています。

俵屋宗達の下絵に本阿弥光悦が新古今集の和歌を書いた短冊帖は、
よく見ると桜など春の絵の下絵に秋の歌を書いてあったりします。
あまり下絵の絵柄は気にしていないのが面白いところです。

伝俵屋宗達の「槙楓図」は大きく曲がった槙の幹が右端にあり、槙や楓の枝は
左側に向いていて、左端の空間が少し空いています。

絵巻物のように、右から左へ向かう画面というものは人の視線の動きに
合っていることを知っている画面構成です。

並んで展示されている屏風絵の、速水御舟の「名樹散椿」も右から左に向かう
画面構成で、下村観山の「老松白藤」も画面左端を空けています。

酒井抱一の「菊小禽」は小品で、黄や赤の菊に小鳥が一羽とまっているのを
描いています。
小鳥の重さで菊の枝が大きくしなり、小鳥が今にも飛び立ちそうで、飛び立った後の
赤い菊花の揺れまで予感させ、抱一の感覚の繊細さを見せています。

鈴木其一の「四季花鳥図」は、2枚の屏風の片方に春夏の、もう片方に秋冬の
草花を描いています。
金地の画面に、華やかな色彩で細密に描かれた、きわめて装飾的な作品で、
まっすぐに伸びた向日葵の花の強い黄色は印象的です。

この前、私が書いた、「大琳派展」でも観た酒井抱一や鈴木其一など江戸琳派の
作品の色彩が美しいのは、時代が新しいので保存が良いためだろうかと思っていました。
ところが、解説によると江戸琳派は良質の岩絵具を使っているので発色が良いそうです。
さすがは姫路酒井家の次男とそのお弟子なので、良い材料を買えたのでしょう。

琳派に倣って私の撮った秋草図です。

山種琳派


近代日本画については、『山種美術館「琳派から日本画へ」その2』で書きます。


【2008/11/16 11:22】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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