「だまし絵II 進化するだまし絵」展 Bunkamuraザ・ミュージアム
渋谷
chariot

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは「だまし絵II 進化するだまし絵」展が開かれています。
会期は10月5日(日)まで、会期中は無休で、9月8日(月)のみ休館です。

デ010

2009年にBunkamuraザ・ミュージアムで開かれ、好評だった「だまし絵」展に続き、
古典的な「だまし絵」から現代の前衛的な作品までを展示する展覧会です。


ジュゼッペ・アルチンボルド 「司書」 1566年頃 スコークロステル城(スウェーデン)
チラシに使われている作品です。
だまし絵と聞いてすぐ思い出すのはこのイタリアの画家、ジュゼッペ・アルチンボルドです。
本や栞を集めて肖像画に仕立て上げています。
本を扱う者の必需品であるはたきで顎ひげを表しているのは秀逸です。
グーテンベルクが活版印刷を発明して100年ほど経った時代で、本の形も現在と
同じになっています。

作者不詳(北方派の画家) 「風景/顔」 17世紀初頭頃 
 ライマン・オーリン美術館、ニューロンドン(コネチカット州)

だ002

小さな作品で、ちょっと見ると風景画に見えますが、よく観ると人の顔になっています。

だ002 - コピー


物を使って人の顔を表す趣向は歌川国芳の浮世絵にも見られます。

ヴィック・ムニーズ 「自画像 悲しすぎて話せない バス・ヤン・アデルによる」 
 2003年 タグチ・アートコレクション

現代002

ヴィック・ムニーズは絵画とは関係の無い素材を使って作品を作っています。
この作品は自分を写真に撮り、今度はその形を沢山のおもちゃを集めて再生し、
写真に撮ったものです。
悲しみの姿を楽しいおもちゃで再現するという仕掛けです。

サルバドール・ダリ 「海辺に出現した顔と果物鉢の幻影」 1938年 
 ワズワース・アテネウム美術館、ハートフォード(コネチカット州)

だ006

シュルレアリスムの画家、ダリの作品で、風景と静物が一緒くたになった中に
人の顔や犬が入れ込んであります。
浮かんでいる顔は1936年に殺害された親友のロルカの顔ということです。

ルネ・マグリット 「赤いモデル」 1953年 BNPパリバ・フォルティス銀行
だ005

靴に足が乗り移ったようです。
マグリットもシュルレアリスムの画家ですが、ダリが幻想的なのに対して、
こちらは理知的です。

ルネ・マグリット 「白紙委任状」 1965年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
森の木の間を縫って行く騎馬の女性を描いた、緑色の鮮やかな作品ですが、
縫い方を間違えたように木と人馬の前後関係がおかしくなっています。

福田繁雄 「アンダーグランド・ピアノ」 1984年 広島市現代美術館
だ003

鏡にはグランドピアノが写っているのですが、実物はピアノを分解して折りたたんだような
不思議な形をしています。
何度も鏡と実物を見比べてしまいました。
鏡像というものの平面性をよく表しています。

エヴァン・ペニー 「引き伸ばされた女 #2」 2012年
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写真や絵画ではなく、高さ3mほどもある立体作品です。
真下から見上げないと人の顔らしく見えないでしょう。

パトリック・ヒューズ 「生き写し」 2013年 作家蔵
だ001

画像を見ただけでは普通の肖像画に見えますが、実際に観ると面白い仕掛けに
なっていることが分かります。

パトリック・ヒューズ 「広重とヒューズ」 2013年 作家蔵
だ008

広重の浮世絵を飾ったパネルが描かれているように見えますが、これも面白い作品で、
実際に観てもすぐにはその仕掛けが分からず、しばらく不思議な感覚に捉われました。


影絵、鏡像、錯覚などを利用した作品が多く、いろいろ観ているうちに、そもそも芸術自体が
人をだますものであることを認識させられます。
理屈抜きに面白い展覧会で、私の行った休日の午後はかなりの来館者で賑わっていました。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」展です。
会期は10月18日(土)から12月14日(日)までです。

印001


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【2014/08/27 19:39】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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