「仁清・乾山と京の工芸―風雅のうつわ」展 出光美術館
日比谷・有楽町
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日比谷の出光美術館では、「仁清・乾山と京の工芸―風雅のうつわ」展が開かれています。
会期は12月21日(日)までです。

仁清003


野々村仁清と尾形乾山によって確立した京焼を展示する展覧会です。

まず、唐津焼や高取焼などに倣った、初期の京焼が展示されています。

初期の仁清は白釉を使った、清雅な趣きのものです。
初期の乾山は長崎貿易を通じて流入したヨーロッパの食器のデザインを模した、
「阿蘭陀写」の食器などを制作しています。


「銹絵富士山文茶碗」 野々村仁清 江戸時代前期 
出光3-13-2010_001

ふっくらした姿でやや三角に歪められ、白釉の上に銹絵で三峰型の様式的な形の
富士山と雲を描いています。
仁清は色絵で有名ですが、それ以前は白釉や錆絵のものを制作しています。
公家の宴では白木の三宝やかわらけの食器を用い、一度使うと捨てていたことから、
食器の嗜好も白い物、清らかな物を好んだことによるものだそうです。

「色絵鳳凰文共蓋壷」 野々村仁清 江戸時代前期 重要文化財
花鳥004

高さ45・4㎝の大きな壷で、蓋の付いた中国風の形をしています。
菊唐草の地模様の中に窓を4つ作り、それぞれ鳳凰が描かれています。
肩や蓋には牡丹をあしらい、全体に金襴をふんだんに施しています。
丸亀京極家の伝来品とのことです。
京焼では華麗な色絵は大名に好まれたので、その需要に合わせて、
ブランドとしての京焼を作り上げたそうです。

「色絵牡丹図水指」 野々村仁清 江戸時代前期 東京国立博物館
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金彩もふんだんに用いて、何とも色鮮やかな、いかにも京焼らしい作品です。
絵柄が永平寺伝来の狩野探幽筆、四季花鳥図に似ているそうで、狩野探幽や
弟の安信は仁清の陶器に絵付けをしたという記録もあるそうです。

「色絵鶉図香合」 野々村仁清 江戸時代前期
仁清001

金彩の華やかな、振り向いた姿の可愛い香合です。

「色絵芥子文茶壷」 野々村仁清 江戸時代前期 重要文化財

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高さ43.4㎝の大きな壷で、ころりとした親しみやすい形をしています。
肩に金彩で切箔を散らしたように描き、赤い芥子の花を金の輪郭線で取り巻き、
裾に「仁清黒」と呼ばれる漆のような黒を配しています。
屏風絵と蒔絵の意匠を焼き物に融合した作品とのことです。

「麦・芥子図屏風」 六曲一双 狩野重信 江戸時代前期
11月16日までの展示です。
左隻には画面いっぱいに赤と白の芥子が、右隻には青い麦が描かれています。

芥子図屏風は芥子文茶壷の後ろに立てられていて、屏風の絵が壺に映っているような
見事な景色です。

「色絵椿松竹梅文透入重蓋物」古清水 江戸時代中期 東京国立博物館
仁清005

京焼には透かしを入れた作品も多くあります。
蓋には椿の花と葉を彫り出し、外側には松と竹を、各段には松竹梅を描いています。

「銹絵染付金銀白彩松波文蓋物」 尾形乾山 江戸時代中期 重要文化財
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蒔絵硯箱などの木器を元にしたと思われ、素地の上に金銀や白、染付を使って
松を描いています。
内側は白化粧に金彩と染付で波を描き、砂浜の松林を表す意匠になっています。

『銹絵楼閣山水図八角皿「寶永年製」銘』 尾形乾山 1704-1711年
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唐の詩人、章八元の「題慈恩寺塔」に依った絵柄で、銹絵で水墨のような
味わいを出しています。

十層突兀在虛空 四十門開面面風と書かれていて、描かれている絵はここには
書かれていない、滿城春樹雨濛濛の詩句を想像させています。
描かれた絵から書かれていない言葉を引き出す、「当てもの」の趣向になっています。
乾山は当てものを多く手掛けていますが、これを楽しむには古典の知識が必要で、
かなりハードルの高い趣味ではあります。


仁清や乾山に代表される京焼について、その位置付けの分かる、興味深い展覧会で、
華やかな色絵とは違った京焼の世界も知ることが出来ました。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「物語絵 ―〈ことば〉と〈かたち〉―」です。
会期は2015年1月10日(土)から2月15日(日)までです。

物語001

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【2014/10/31 20:20】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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