「フジタ、夢を見る手」展 銀座 ポーラ ミュージアム アネックス
銀座一丁目
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銀座のポーラ ミュージアム アネックスではポーラ銀座ビル5周年記念企画、
「フジタ、夢を見る手」展が 開かれています。
会期は12月28日(日)まで、入場無料で、休館日は12月17日(水)です。
場所は中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビルの3階です。

フジタ002


エコール・ド・パリの画家として1920年代にパリで活躍したレオナール・フジタ
(藤田嗣治、1886-1968)が第2次世界大戦後の1940年代後半から1960年代に
制作した作品、約40点が展示されています。

戦後のフジタは想像性や創作性の強い作品を多く描くようになります。
それらはフジタの手の夢想により生み出されたと言えるとのことです。

「ラ・フォンテーヌ頌」 油彩、カンヴァス 1949年 
藤010

日本を離れ、アメリカでフランス入りの許可をを待っている頃の作品です。
手先の器用な藤田はフランスの田舎家風の理想の家を小さな模型でつくり、
それをフランスにも持参していて、この絵の室内はその模型から採ったものです。
壁や床の質感まで表された緻密な作品で、肉や魚、卵などの静物は以前のフジタにも
見られたものですが、騒がしい狐たちは戦争画で群像表現に挑んだフジタの経験が
生きているようにも思えます。

「姉妹」 油彩、カンヴァス 1950年 
フジタ005
 
ベッドの上で、カフェオレとクロワッサンという、フランスの朝食を手にした姉妹です。
手作りの額縁も見所です。

「二人」 油彩、カンヴァス 1959年 
フジタ006

町の景色を背景にして中世かルネッサンス風の衣装を着た少女たちを葡萄の木が
囲んでいる、装飾的な作品です。

「ケープをまとった子どもたち」 油彩、厚紙 1956年
藤008

スペイン旅行で持ち帰った木製の扉に嵌める小さなパネルの内の1枚です。
胸に十字架を提げているのでカトリックの学校の生徒でしょうか。
後ろにサボテンが描かれています。

「誕生日」 油彩、カンヴァス 1958年
藤002

お祝いしてもらう子の前にはプレゼントが置かれ、女の子たちはおめかし
していますが、一人やんちゃそうな男の子が交じっています。
コーヒーカップをひっくり返してしまった子もいます。
窓の外には中の様子を見つめる子供たちもいて、社会の一面も垣間見せています。

フジタは1958年から、小さなパネルにフランスの職業人を子供の姿にして描く
「小さな職人たち」のシリーズを200点近く制作します。
職業も家具職人、監視員、配管工、モデル、弁護士など様々です。
守銭奴、大金持ち、天才、神童というのもあります。

「家具師」 油彩、ファイバーボード 1959年
フジタ003

「辻音楽師」 油彩、ファイバーボード 1959年
フジタ004


「シレーヌ」 油彩、カンヴァス 1958年
フジタ007

2013年に新たに発見され、ポーラ美術館が収蔵した作品です。
シレーヌはギリシャ神話の海の怪物、セイレーンのことで、美しい歌声で船人を
惑わし難破させます。
英語のサイレンの語源にもなっています。
フジタ特有の面相筆を活かした筆遣いで、乱れて海藻のように漂う髪も不気味な
妖怪を表しています。
魚の描写がとても巧みで、鱗は光って見えます。

「グロテスク」 油彩、カンヴァス 1955年
フジタ001

こちらも2013年に新たに発見され、ポーラ美術館が収蔵しています。
黒や白のフードの人物は聖職者でしょうか。
暗い空と廃墟を前に、裸婦の周りに誇張された造作の顔や手がひしめく、
異様な雰囲気の作品で、ジェームズ・アンソールの絵のようです。
それぞれの視線はバラバラですが、画面構成は右下から左上に向かって
整然としています。
フジタは戦後、戦争画を描いた中心人物として非難され、フランスに戻っても
長いブランクのため、思うようにいかないことも多かった筈です。
その鬱屈した思いが反映しているのでしょうか。

展覧会のHPです。

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【2014/12/07 19:28】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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