「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」 新宿 中村屋サロン美術館
新宿三丁目
chariot

中村屋サロン美術館では、「中村屋サロン―ここで生まれた、ここから生まれた―」が
開かれています。
会期は2015年2月15日(日)までです。
入館料は一般300円です。

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中村屋サロン美術館は2014年10月にオープンした「新宿中村屋ビル」の3階にあり、
この展覧会が開館記念特別展になります。

新宿中村屋は明治34年(1901年)に相馬愛蔵・黒光夫妻が本郷に開店した
パン屋に始まり、明治42年(1909年)に現在の場所を本店として、現在に至っています。
相馬夫妻は文化・芸術活動への支援活動も盛んに行なっていて、それは「中村屋サロン」と
呼ばれるようになります。

今回の新宿中村屋の本店ビルの建て替えにあたって、その歴史を記念するため、
中村屋サロン美術館が開館しています。

展覧会には中村屋サロンに関係した作家の作品、約50点が展示されています。
会期中、一部展示替えがあります。

中村彝 「麦藁帽子の自画像」 1911年
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相馬家の援助を受け出した頃の作品で、カンカン帽を被っていて、中村彝の自画像としては
明るい感じです。
中村彝(なかむらつね、1887~1924)は茨城県出身で、「エロシェンコ像」などで
知られていますが、結核のため37歳で亡くなっています。

中村彝 「少女」 1914年
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相馬夫妻の長女、俊子がモデルで、血色の良い溌剌とした姿を描いています。
中村彝は俊子をモデルにした裸婦像も描いていて、俊子との結婚を望んでいましたが
相馬夫妻に反対され、実現しませんでした。
結核を患っていた中村彝にとって、若く健康な俊子に惹かれるものがあったのでしょうか。
俊子は後にインド独立運動家で、中村屋に本格的インドカレーを伝えた人物でもある、
ラース・ビハーリー・ボースと結婚しますが、28歳で亡くなっています。

鶴田吾郎 「盲目のエロシェンコ」 1920年
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鶴田吾郎(1890~1969)は中村彝の親友で、相馬家の援助を受けていたロシア生まれの
ウクライナ人作家、エロシェンコを描いています。

荻原守衛(碌山) 「女」 ブロンズ 1910年 碌山美術館
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荻原碌山(本名:守衛、1879-1910)は相馬愛蔵の同郷の長野県安曇野出身です。
相馬夫妻と親しく付き合いますが、相馬黒光への恋愛感情に悩むことになります。
「女」は相馬黒光への想いを造形した作品といわれています。
背中の部分が未完成で、割れたようになっていて、痛々しさを感じる作品です。
荻原守衛は中村屋の居間で喀血し、急逝しています。

荻原守衛(碌山) 「坑夫」 ブロンズ 1907年 碌山美術館
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荻原守衛は当初は画家を目指していましたが、ロダンの彫刻に感動して、
フランスで彫刻を学んでいます。
ロダンに傾倒した作品で、人間の内面を表現しようとしています。

高村光太郎 「自画像」 1913年
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高村光太郎(1883~1956)は彫刻家の高村光雲の子として生まれ、ロダンに傾倒し、
荻原守衛と親交を結んでいます。

斎藤与里 「法々華経」 1909年 碌山美術館
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斎藤与里(1885~1959)は埼玉県出身で、パリ留学時代に荻原守衛と親交を結んでいます。
女性が首を傾けて夢心地の顔でウグイスの声を聴いていて、障子にはウグイスの
止まっている木の影が映っています。
のどかでちょっととぼけた雰囲気のある絵です。

中原悌二郎 「若きカフカス人」 1919年 碌山美術館
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中原悌二郎(1888~1921)は釧路市出身で、鶴田吾郎、荻原守衛、中村彝らと親しく
、相馬家の世話にもなっています。
「若きカフカス人」は中村屋に滞在していたロシア人ニンツァをモデルにした作品で、
途中でニンツァが作品に不満を持ち始めたので、後頭部は未完成になっています。
院展に多く出品し、将来を期待されましたが、結核のため32歳で亡くなっています。

會津八一 「林下十年夢 湖邊一笑新」 1949年
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禅語で、修行の十年は夢のように過ぎ、悟りを得て笑った、というような意味です。
林下と湖邊、十年と一笑が照応しています。
會津八一((1881~1956)は新潟県出身で、中村屋サロンの一員です。
元々左利きだったこともあって、独特の書体をしています。


本社ビルの建て替えを機会に中村屋にゆかりのある芸術家たちの作品を
こうしてまとめて観られる場所の出来たのは嬉しいことです。

展覧会のHPです。

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【2014/11/18 19:43】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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