「東山魁夷 わが愛しのコレクション展」 日本橋三越
三越前
chariot

日本橋三越本店では、「東山魁夷 わが愛しのコレクション展」が開かれています。
会期は1月19日(月)まで、入場料は一般800円です。

東山001


東山魁夷(1908-1999)の作品と、蒐集した美術品のコレクションを展示する展覧会です。

東山魁夷は東京美術学校を卒業後、1933年にドイツのベルリン大学(現フンボルト大学)に
留学しています。

「スエズ紀行(水汲み)」 1933(昭和8)年
東山009

小品で、乗っていた船がスエズを経由した折に描き留めた内の1枚です。
速水御舟にもエジプトの風俗を描いた小品があります。

「窓辺に寄せて」 1934年頃
東山010

ドイツ留学中の作品です。

ホドラーの「ミューレンから見たユングフラウ」を模写した作品もありました。
東山魁夷はホドラーに関心を持っていたようです。

ちょうど、上野の国立西洋美術館では1月12日まで「フェルディナント・ホドラー展」が
開かれていて、「ミューレンから見たユングフラウ」も展示されています。

参考
「ミューレンから見たユングフラウ」 1911年 ベルン美術館
ホド001

「ホドラー展」の記事です。

「夕照」 1947(昭和22)年頃
東山魁夷は太平洋戦争中は召集され、熊本で訓練を受けていましたが、ある時、
熊本城から見た阿蘇連山の景色に感銘を受けます。
その感動が基となって、風景画家としての方向を決める作品となる、千葉県鹿野山の
景色を描いた「残照」が描かれます。
「夕照」はその試作となる作品です。

「秋映」 1955(昭和30)年
東山012

東山魁夷の作品の中では珍しく、赤を基調にしています。
制作に当たっては、赤楽茶碗、松花堂昭乗の色紙、根来塗などの赤を研究したそうです。

「秋映(下図)」 1955(昭和30)年
東山011

完成作と共に下図も展示されています。

「二つの月」 1963(昭和38)年 個人蔵
東山002

1962年に3か月かけて北欧を旅行した折の風景を題材にしています。
水と森と月が青の中で描かれています。
東山魁夷は青の持つ精神性を好んだ画家ですが、北欧から帰国後さらに青を基調と
するようになったそうです。

「スオミ」 1963(昭和38)年 泉屋博古館分館
泉002

スオミとはフィンランド語で「湖沼」という意味で、フィンランドの
自国での呼び名です。
大きな作品で、水と緑は澄み切って地平まで広がっています。


以下は東山魁夷のコレクションで、古代エジプト、ギリシャや中国、琳派から茶器まで、
さまざまな美術品が揃っています。
東山魁夷の作品世界を知る手がかりとなる品々です。

「彩色板絵」 エジプト 紀元前3世紀頃
東山005

「梨型細瓶」 シリア 1-2世紀
東山006

「仏頭」 パキスタン タッシーラ 2-3世紀
東山003

「加彩馬頭」 漢時代 紀元前3-後3世紀
東山007

「伊勢物語図」 伝俵屋宗達 江戸時代前期・17世紀
東山004

「梅花黒茶碗」 伝尾形乾山 江戸時代 江戸時代・17世紀後半-18世紀初頭東山008

東山魁夷は茶道を好み、現代の作品を含め、いろいろな茶器を集めています。


東山魁夷の求めた世界の一端を知ることの出来る、興味深い展覧会です。

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【2015/01/06 19:39】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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