「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏展」 東京国立博物館
上野
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上野の東京国立博物館の表慶館では特別展、「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏展」が
開かれています。
会期は5月17日(日)までです。

インド001

コルカタ(旧カルカッタ)に1814年に設立されたアジア最古の総合博物館である、
コルカタ・インド博物館の所蔵する、インドの仏教美術を紹介する展覧会です。

表慶館で開かれています。

仏IMG_0749


会期中はドームもスツーパ(仏塔)に見えます。

仏IMG_0752


「菩提樹(カナカムニ仏)の礼拝」 マディヤプラデーシュ州サトナ、バールフット
シュンガ朝(紀元前2世紀頃)

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初期の仏教では仏像は作られず、車輪や樹木、あるいは足跡の形で表されています。
カナカムニ仏は釈迦の前世にあって悟りを開いたとされる過去七仏の一人です。

「仏足石」 ボードガヤー出土 パーラ朝(11世紀頃)
インド006

11世紀の物ですが、足跡に車輪(法輪)が彫ってあります。
法輪はインド国旗にも使われています。

初期のキリスト教でもキリストの姿は描かれず、羊や羊飼いの姿を借りています。


釈迦の伝記(仏伝)を表す彫刻が展示されています。

仏伝「出家踰城(しゅっけゆじょう)」 ロリアン・タンガイ出土 
クシャーン朝(2世紀頃)

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王子シッダルータが出家のため、ひそかに城を抜け出す場面です。
蹄の音を立てないため、神々が愛馬カンタカの脚を持ち上げています。


「仏坐像」 アヒチャトラー出土 クシャーン朝(1世紀頃)
インド004

最初に仏の姿が作られた場所は、アフガニスタン東部からパキスタン北西部にかけての
ガンダーラと、インド北部のマトゥラーです。
こちらはマトゥラーの仏像で、薄い衣をまとった姿で表されます。
台座に二頭の獅子が彫られているのは、仏が釈迦族の獅子と呼ばれたことに
よるものだそうです。
会場の表慶館の入口にも二頭の獅子が控えています。

ガンダーラの仏像はヘレニズムの影響を強く受けて、西洋風の顔立ちで、
厚い衣をまとっています。
パキスタンのジャマール・ガリのハーリティー(鬼子母神)と夫のバーンチカ像が
展示されていますが、バーンチカの肉体はとても写実的で、ギリシャ彫刻そのものです。
ガンダーラは日本にも伝わった大乗仏教発祥の地とされ、大乗仏教に基くと思われる
仏像も作られています。

白金台の松岡美術館はガンダーラを中心にしたアジアの仏像彫刻を多く所蔵しています。

松岡美術館の記事です。


インドでは5-6世紀に密教が生まれています。
その頃盛んになったヒンドゥー教の影響を受け、多様な尊格(仏様)が生まれ、
多面多臂(幾つもの顔や腕)の像が作られたりしています。

「摩利支天立像」 ビハール出土 パーラ朝(11世紀頃)
インド007

摩利支天は仏教を守護する天部の一人です。
三面八臂の姿をしています。


「八千頌般若波羅蜜多経」 バレンドラ・ブーミ派 パーラ朝(11世紀頃)
インド002

最初は口伝であった仏教もやがて経典にまとめられていきます。
ヤシの葉などに書かれていたため、貝葉経(ばいようきょう)と呼ばれ、
紙が使われるようになっても、その短冊の形が続けられています。
2つ空いている穴は経典を束ねる時の綴じ穴です。
玄奘三蔵がインドから持ち帰った経典もこのような形の貝葉経です。


仏教の源であるインドでの、仏像表現の発展の様子をたどることの出来る、
興味深い展覧会です。
同じ仏教でも源流のインドと下流の日本では仏の形もかなり違うものです。

展覧会のHPです。

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【2015/04/04 19:41】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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