「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では、「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展が
開かれています。
会期は5月10日(日)まで、休館日は火曜日です。
会期中、かなりの展示替えがありますので、展覧会のHPの中の作品リストをご確認ください。

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同じ年に生まれた、伊藤若冲(1716-1800)と与謝蕪村(1716-1784)が数多く展示されていて、
見比べることが出来る展覧会です。
1716年は徳川吉宗が8代将軍に就いた年でもあります。

「寒山拾得図」 伊藤若冲筆 双幅 18世紀 個人蔵
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4月13日までの展示です。
寒山拾得は禅画によく描かれる題材です。
寒山は花の咲いたような愛らしい微笑みを浮かべています。

「猿猴摘桃図」 伊藤若冲筆・伯珣照浩賛 18世紀 個人蔵
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猿が手をつないで水に映った月を取ろうとする、猿猴捉月図と同じ趣向です。
親子の猿が、食べると不老不死になるという蟠桃を取ろうとしているところで、
猿の腕と木の枝に囲まれたところに賛が書かれています。
長谷川等伯の猿猴捉月図はテナガザルですが、こちらはニホンザルです。

「象と鯨図屏風」 伊藤若冲筆 六曲一双 寛政9年(1797) MIHO MUSEUM
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龍虎図になぞらえ、黒と白を対照にした図柄です。
多くの釈迦涅槃図には、釈迦の死を嘆き悲しむ動物たちの中に
鼻を上げて泣き叫ぶ象の姿があります。
若冲はその形を借りて、ちょっと夢幻的で可愛い姿の象にしています。
鯨は潮を吹く背中だけを見せて、水に隠れた巨体を想像させています。

「果蔬涅槃図」 伊藤若冲筆 18世紀 京都国立博物館
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4月13日までの展示です。
釈迦涅槃図に見立てた絵で、墨の濃淡を巧く使って、籠の上の大根と周りを囲む
野菜たちを描いています。
若冲は青物問屋の子だったので、野菜は馴染み深い素材だったのでしょう。


「鳶・鴉図」 与謝蕪村筆 双幅 18世紀 北村美術館 重要文化財
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若冲の象と鯨に対し、こちらは鳶と鴉です。
鴉図は雪の部分を白く描き残し、鴉の黒との対比を際立たせています。
鳶図は勢いのある筆遣いで吹きすさぶ風を表し、鴉図の静に対する動を見せています。

「蜀桟道図」 与謝蕪村筆 18世紀 LING SHENG PTE. LTD
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4月13日までの展示です。
山水画で、展覧会には初めて展示されています。
蜀の桟道は蜀の国に続く山中の険しい崖に作られた、棚状の道です。
山々が覆いかぶさり、桟道を行く人は小さく描かれていて、迫力のある作品です。

「山水図屏風」 与謝蕪村筆 六曲一双 天明2年(1782) MIHO MUSEUM
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蕪村の最晩年の作ですが、晩年とは思えない、気力の充実した作品です。

「奥の細道図巻(部分)」 与謝蕪村筆 二巻 
 安永7年(1778) 京都国立博物館 重要文化財

俳人でもある与謝蕪村は芭蕉を尊敬し、芭蕉の「奥の細道」の全文を筆写した
奥の細道図巻を4点制作しています。
展示されているのは2番目に古い作品です。
会場には、旅立ち、那須野行、鶴岡の俳席、市振の遊女の場面が展示され、
蕪村の目による奥の細道の世界が広がっています。
蕪村は山水画と共に俳画を得意としています。
芭蕉が奥の細道に旅立ったのは元禄2年(1689)の春の頃です。

若冲と蕪村は共に京都に住んでいましたが、二人が直接に交流した形跡は無いそうで、
ちょっと不思議な気もします。

展示替えが何回もありますが、若冲と蕪村の作品をまとめて観ることが出来て、
何度でも通いたくなる魅力のある展覧会です。


展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「着想のマエストロ 乾山見参!」展です。
会期は5月27日(水)から7月20日(月・祝)です。

乾山001

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【2015/03/31 21:28】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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