「小川千甕展」泉屋博古館分館と上村松園の誕生日
六本木1丁目
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六本木の泉屋博古館分館では特別展、没後50年回顧展、「小川千甕 縦横無尽に生きる」が
開かれています。
会期は5月10日(日)までです。

小川001


小川千甕(おがわ・せんよう 1882~1971)は京都の生まれで、仏画・洋画・漫画・日本画など、
多彩な作品を描いた画家です。
千甕の号は、近眼(ちかめ)だったことに掛けています。
初期から晩年まで、約150点の作品を展示する、初めての回顧展です。

小川千甕は仏教書を扱う版元に生まれ、少年時代は仏画を描いていました。

明治35年(1902)に、京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)の教授だった
浅井忠の塾に入り、梅原龍三郎や安井曾太郎と知り合っています。

「河畔」 水彩画 佐倉市立美術館蔵
小川002

浅井塾時代の作品です。

明治43年(1910)に上京し、挿絵画家として活動します。

「浅草寺の図」 日本画 1911年
小川003

着物にエプロンという、早稲田大学のキャラクターになっている、
フクちゃんのような子もいます。

大正2年(1913)にはヨーロッパに留学していて、ジョット、フラ・アンジェリコ、
クリムトなどに感銘を受けています。ます。
パリで、安井曾太郎や小杉未醒、柚木久太ら共に写った写真がありました。

「清水寺の春」  日本画 1916年
小川007

後ろの山が点描になっています。

「押絵貼風俗図屏風」  日本画 六曲一隻 1920年
酉の市、歳の市、救世軍、満員電車、乗合自動車女車掌(バスガールのこと)など、
大正時代の東京の情景、16枚が屏風に貼られています。
三越食堂女ボーイというのもあって、和服にエプロン姿の女給さんが描かれています。
挿絵画家でもあった千甕らしい、愉快な作品です。

「釣人」  日本画 1921年 鉄斎堂
チラシに使われている作品です。
小川千甕の自画像と言えます。

「花寺春色」  日本画
小川004

小川千甕の作品には人が多く描かれていて、ほのぼのとした雰囲気があります。

やがて、「洋画の悪い分子」を振り払うために、白隠・仙厓・鉄斎らに浸り、
南画的表現を模索するようになります。

小杉未醒(放菴)もフランスで逆に東洋画に目覚め、日本画を描くようになっていて、
二人の軌跡は似ています。

「炬火乱舞」 日本画 1930年 鞍馬寺蔵
小川005

17回院展への出品作で、南画的表現に光明を見出した作品とのことです。
鞍馬の火祭りを題材にしていて、深い水墨の中に朱色の際立つ、風格のある作品です。

「蜜柑山」 日本画 1933年
20回院展への出品作で、蜜柑畑が高々と勢いよく積み上がり、生命力に満ちています。

「蘭亭曲水(部分)」  日本画 1948年
小川006

353年に王羲之の催した曲水の宴の模様を描いています。
詩作を競う文人たちの如何にも楽しそうな様子が伝わってきます。

小川千甕の作品は、「縦横無尽に生きる」の副題通り、のびのびとして自由です。
まさしく文人画の境地と言えます。

今までよく知らなかった小川千甕という画家の作品を十分に味わうことが出来ました。

展覧会のHPです。

次回の展覧会は特別展、「住友グループの企業文化力 Ⅲ フランス絵画の贈物
―とっておいた名画」です。
会期は5月30日(土)から8月2日(日)までです。


今日、4月23日は上村松園の誕生日で、生誕140周年になります。
明治8年(1875)に京都で生まれています。

「序の舞」 昭和11年(1936)
上008

2010年に東京国立近代美術館で開かれた、「上村松園展」の記事です。

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【2015/04/23 19:54】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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