「フランス絵画の贈り物-とっておいた名画」展 泉屋博古館分館
六本木1丁目
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六本木の泉屋博古館分館では特別展、住友グループの企業文化力Ⅲ
「フランス絵画の贈り物-とっておいた名画」展が開かれています。
会期は8月2日(日)までです。

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住友家と住友グループが長い間に収集してきた美術品を紹介する展覧会で、
今回はミレー、モネ、シニャック、ヴラマンク、シャガールなど、フランス絵画
約40点が展示されます。

泉屋博古館の近代洋画のコレクションは住友家15代、吉左衛門友純(号・春翠)の
明治30年(1897)の欧米旅行がきっかけになっているそうです。
その時にクロード・モネの「サン=シメオンの農場への道」「モンソー公園」を
購入していますが、これが日本に印象派の作品の伝わる最も早い例とのことです。

「赤いマントの女」 ジャン=ジャック・エンネル 
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ジャン=ジャック・エンネル(1829-1905)はアルザス生まれのフランスの画家で、
国立美術学校に学び、イタリアにも留学しています。
アカデミックな画風ですが、象徴主義的な雰囲気を持っています。
暗い背景に浮かび上がる赤色と、マントや顔の輪郭の作る直線が印象的です。

「マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち」 ジャン=ポール・ローランス 1877年
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マルソー将軍はフランス革命時のフランスの将軍で、オーストリア軍を打ち破っていますが、
銃撃を受けて27歳で亡くなっています。
オーストりアのカール大公は敵のマルソー将軍に親近感を抱いていて、将軍の葬儀に
自分が出席できることを条件に遺体を引き渡しています。
遺体の前に立っているのがカール大公です。
ジャン=ポール・ローランス(1838-1921)は歴史画を得意としたアカデミズムの画家で、
印象派と同時期の人ですが、古典的な作品を描いています。
住友春翠の支援を受けていた画家の鹿子木孟郎(かのこぎたけしろう:1874-1941)は
ローランスに学んでいて、春翠の依頼を受けてローランスの作品を何点か買い入れています。

「古い垣根」 ジャン=フランソワ・ミレー 木炭・パステル・白チョーク・紙 1862年頃
住友005

満月の光に照らされて林のはずれに立つ牡鹿が、抑えられた色調で描かれています。
煌々とした月光の下の幻想的な光景です。

「サン=シメオンの農場への道」 クロード・モネ 1864年
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サン=シメオンはノルマンディーのオンフルールにあった農場で、ここの宿に
ブーダン、クールベ、ヨンキントなどが集い、モネも加わっています。
彼らは戸外で、移り変わる自然を描き、サン=シメオン派と呼ばれています。
印象派発祥の地とも言える場所です。

「モンソー公園」 クロード・モネ 1876年
泉005

日傘を差して歩いているのは、モネの後援者だったエルネスト・オシュデの妻、
アリスとその娘です。
エルネストは破産して失踪し、アリスはモネの妻カミーユの死後に、
モネと結婚しています。

「裸婦」 エドモン=フランソワ・アマン=ジャン
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女神か妖精のような雰囲気の女性像で、何か物語性を感じます。
エドモン=フランソワ・アマン=ジャン(1858-1936)はフランスの画家で、
国立美術学校ではスーラと同級で、親しく交流しています。
その後、シャヴァンヌに師事し、叙情性のある象徴主義的な作品を描いています。
アマン=ジャンは楕円形の画面を好んだそうです。

「パッシイ」 ポール・シニャック 水彩・鉛筆・紙 1898年頃
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横20㎝ほどの小品で、エッフェル塔をセーヌ川を挟んだ対岸のパッシイ地区から眺めています。
水辺の景色を好んだシニャックらしい、さわやかな作品で、蒸気船の煙も色彩豊かです。

「一家の母」 ジョルジュ・ルオー デトランプ・紙 1912年
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貧しい母子を描いていて、裸足の姿がその生活を物語っています。
ルオーの作品には崇高さがあって、聖母子と天使像のようにも見えます。

「野花」 アンドレ・ボーシャン 1944年
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素朴派の画家、アンドレ・ボーシャン(1873-1958)は園芸業を営んでいて、
草花をよく描いています。
画面いっぱいに自分の好きな花を並べています。

「黄色い太陽と旅人たち」 マルク・シャガール ガッシュ・紙 1970年代頃
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晩年の作品で、故郷のヴィテブスクの思い出が描かれています。
シャガールがロシアを出てからほぼ50年経っていて、濃い青色が遠い時間を感じさせます。


他に、ルノワール、ミロ、ピカソ、ビュフェなどもあり、普段は展示されることの少ない作品を
まとめて観ることの出来る良い機会です。

泉屋博古館のHPです。

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【2015/07/11 19:34】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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