「絵巻を愉しむ―《をくり》絵巻を中心に」展 宮内庁三の丸尚蔵館
大手町
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宮内庁三の丸尚蔵館では、「絵巻を愉しむ―《をくり》絵巻を中心に」展が開かれています。
会期は8月30日(日)(日)までです。
休館日は月曜・金曜で、入館は無料です。

絵巻001


三の丸尚蔵館の所蔵する絵巻物の展示です。
会期中、展示替えと場面の入れ替えがあります。

「絵師草紙」1巻 鎌倉時代 14世紀
絵巻006

絵巻007

7月30日までの展示です。
貧乏絵師が朝廷から土地を賜ったものの、その土地はすでに他人に横領されており、
帝に訴えて土地を取り返したが、さらに良い土地との交換を要求したため、何の音沙汰も
無くなり、元の貧乏生活に戻った、という顛末を描いています。

土地を賜る知らせを聞いて喜び、宴会を開いて、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎをしている
絵師たちです。
絵師としては何とも自虐的なお話しですが、破れた壁や走り回るネズミなども描き込まれ、
実感のこもった画面になっています。

「をくり(小栗判官絵巻)」 伝岩佐又兵衛 15巻のうち 江戸時代 17世紀
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絵巻009

小栗判官(おぐりはんがん)と照手姫の伝説を描いた絵巻物です。
横山大膳に毒を盛られ地獄に堕ちた小栗判官を裁いた閻魔大王は判官を
此の世の戻すことに決めます。
気のいい閻魔様で、藤沢の遊行上人に言付ける手紙を書いています。

醜い餓鬼阿弥の姿になって地上に戻った判官は車に乗せられ、人びとの善意により
熊野まで運ばれ、温泉に浸かって元の体に戻り、照手姫と結婚することが出来ます。
判官の許婚、照手姫が巫女の姿をして、餓鬼阿弥を判官と知らずに車を押しています。

絵巻010

絵巻011

岩佐又兵衛とその工房の作と思われ、人物は岩佐又兵衛風の頬の豊かな
長い顔をしています。
小栗判官の伝説は藤沢の時宗遊行寺の僧たちが布教のため説き広めたそうです。

「酒伝童子絵巻」 5巻のうち 江戸時代 17世紀
絵巻002

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酒呑童子(酒伝童子)の伝説を描いた絵巻物です。
源頼光と家来たちが寝入った酒呑童子に斬りかかり、刎ねられた酒呑童子の首が
源頼光の兜に喰らい付いています。
構図はサントリー美術館所蔵の「酒伝童子絵巻」(狩野元信 大永2年(1522))と
よく似ています。
つくりも豪華で、大名などの注文で描かれたものらしいとのことです。

「酒伝童子絵巻」が展示されていた、2012年にサントリー美術館で開かれた、
「お伽草子 この国は物語にあふれている」展の記事です。

「彦火々出見尊絵巻」6巻のうち 江戸時代 17世紀
絵巻012

絵巻013

海幸彦山幸彦の伝説を描いています。
彦火々出見尊が竜王宮で歓待されている場面です。

若狭国松永庄の新八幡宮に伝わった摸本で、元は11世紀に後白河法皇の命で
制作された絵巻と考えられています。
原本は若狭の領主だった酒井忠勝より徳川家光に献上され、その後行方不明に
なっています。

「若蘭絵巻」 1巻 伝仇英 明時代 16世紀
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中国4世紀の蘇蕙(若蘭)が、任地へ赴いた夫への思慕の情を詠った840字の回文
(順に読んでも逆に読んでも意味の通る文)の詩を錦に織って贈ったという故事を
描いています。
庭で糸を作り、屋内では機を織っています。
仇英は明時代の宮廷画家で、大倉集古館所蔵の「清明上河図」も仇英の作とされています。

「清明上河図」が展示されていた、2013年に大倉集古館で開かれた、「描かれた都 
開封 杭州 京都 江戸」展の記事
です。

「住吉物語」(室町時代 16世紀)は8月1日からの展示です。

点数は少ないですが、貴重な作品揃いで、とても面白い展覧会です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「光と影のあいだ―モダンエイジの美術」(仮称)です。
会期は9月12日(土)~12月6日(日)の予定です。

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【2015/07/21 19:29】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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