「絵の音を聴く-雨と風、鳥のさえずり、人の声」展 根津美術館
表参道
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表参道の根津美術館ではコレクション展、「絵の音を聴く-雨と風、鳥のさえずり、人の声」展が
開かれています。
会期は9月6日(日)までです。

絵の音001


今回は音をテーマにした展示です。

「夏秋渓流図屏風」 鈴木其一 江戸時代 19世紀
根002
(左隻)
根4-29-2010_006
(右隻)
根4-29-2010_007

江戸琳派の鈴木其一の作品です。
右隻は夏で山百合、左隻は秋で桜葉の紅葉を写実的に描きこんでいます。
檜は葉の緑が盛り上がるように厚く塗られ、右隻の檜には蝉が一匹止まっていて、
流れの音に蝉の声が混じります。
濃密な画面で、こちらに向って流れ込んでくる鮮やかな青色の水流の
表現は劇画のようです。
土手や奥の樹木は、芝居の書割のように重ねられていて、遠近感を無視した
平面的な構成です。
圧迫するような力と、近代的なデザイン感覚にあふれています。

「龍虎図屏風」 雪村周継 室町時代 16世紀
(左隻)
絵の音002

虎が吼えて起こす強風で竹がなぎ倒されています。
どこかのどかな顔の虎ではあります。
(右隻:部分)
絵の音007

龍が唸り、雲が湧き、波が逆立っています。

雪村は戦国時代の絵師で、関東地方を中心に活動しており、後の尾形光琳に
影響を与えています。

「舞楽図屏風」(左隻) 久隅守景 江戸時代 17世紀
絵の音003

舞楽の演目の納曽利と蘭陵王が描かれています。
左側には雅楽を奏する楽人や大太鼓が見えます。
右隻では太平楽を舞う4人が剣を持って同じ所作で舞っています。

「傘張り・虚無僧図」 岩佐又兵衛 江戸時代 17世紀 重要美術品
根004

尺八を聞いて、子供が喜んで走ってきました。
霞は金泥を混ぜた墨で描いているとのことです。
虚無僧の姿には岩佐又兵衛らしい力強さがあります。

「洞庭赤壁図巻」(部分) 池大雅 明和8年(1771) 個人蔵 重要文化財
絵の音004

高さ約50cm、長さ約3mの巻物で、洞庭湖の景色と、蘇軾が「赤壁賦」に詠んだ
赤壁の景色をつなげて、一巻に
まとめてあります。

漢詩によく詠われた岳陽楼や黄鶴楼も描かれています。
実際の中国の景色を見たことのない池大雅ですが、ありありと目の前に広がるように
描き出しています。

「洞庭赤壁図巻」は2011年にニューオータニ美術館で開かれた、「池大雅―
中国へのあこがれ」展に出品されていました。

「池大雅―中国へのあこがれ」展の記事です。


展示室5は、「しつらえを楽しむ」と題して、実業家、福島静子氏(1990-1996)による
調度品のコレクションが展示されています。

細密な蒔絵を施した、硯箱や香箱、箪笥などです。

「雪月花蒔絵硯箱」 植松包美 大正時代 20世紀 
絵の音005

蓋には満月を背景にした満開の桜が描かれています。
箱の中に雪華紋を散らして雪を表しています。


展示室6のテーマは「清秋を楽しむ茶」です。

ひと足早い秋を感じる茶道具の展示です。

「染付葡萄絵水指」 景徳鎮窯 明時代 17世紀
絵の音006


直径20㎝ほどで、江戸初期に茶人の注文で明の景徳鎮で焼かれた品です。
白地に藍色の葡萄の絵が涼しさを誘います。
水を入れるとさらに涼しく見えることでしょう。

「堅手茶碗 銘 長崎」 高麗茶碗 朝鮮時代 16−17世紀 重要文化財
遠004

堅手茶碗とは磁器のように堅く焼き締まった高麗茶碗のことです。
口縁の形にゆがみがあり、釉の掛け残しがあって姿に変化を付けています。
小堀遠州が愛蔵し、後に松平不昧の保有となっています。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は創立75周年記念特別展、「青山の至宝―根津嘉一郎と茶―(仮)」です。
会期は9月19日(土)から11月3日(火・祝)です。

根津001

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【2015/08/20 19:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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