「躍動と回帰―桃山の美術」展 出光美術館
日比谷・有楽町
chariot

日比谷の出光美術館では、日本の美・発見X 「躍動と回帰―桃山の美術」展が
開かれています。
会期は10月12日(月・祝)までです。
9月6日までの前期と8日からの後期で、一部展示替えがあります。

桃山001


桃山時代の茶陶の志野・織部・古唐津に、長谷川等伯や狩野派の絵画など、
躍動的な桃山美術の作品を展示する展覧会です。
平安鎌倉時代の古窯と桃山の茶陶、室町時代のやまと絵と長谷川等伯など、
過去の美術とのつながりにも目を向けています。


「柳橋水車図屏風」(右隻) 長谷川派 江戸時代 
桃山002

9月6日までの展示でした。
画面をまたぐ大きな木の橋と、若葉を付けた柳の枝です。
若葉は一枚一枚ていねいに描き込まれています。
川には蛇籠(じゃかご)とともに水車が見えるので、宇治川と分かり、源氏物語の
宇治十帖を想像させます。
デザイン性に優れた作品で、蒔絵のように装飾的ですが、川の流れはリズムのある
力強い線で描かれていて、桃山風の力強さを感じます。 

「松に鴉・柳に白鷺図屏風」(右隻) 長谷川等伯 桃山時代 六曲一双
長006

長007

9月6日までの展示でした。
右隻に松に巣を作る鴉、左隻に柳と白鷺で、黒と白の対比です。
花鳥画で黒い鴉を描くときは叭々鳥を使うのが普通で、鴉は珍しいとのことです。
鴉は親鳥と雛の家族のように描かれていて、顔はとても優しく、蕪村の「鳶烏図」のような
厳しさはありません。

巣の下にタンポポがあり、生命の生まれる春の情景です。
花鳥画では季節の草花を何種類も描くことが多いのに対して、等伯はタンポポ一つだけで
かえって春を強く意識させているそうです。

「阿国歌舞伎図屏風」(左隻:部分) 江戸時代
屏風6-18-2010_007

9月6日までの展示でした。
歌舞伎の始まりといわれる阿国歌舞伎は京都の北野天満宮でまず興行されています。
この屏風も北野天満宮での舞台を描いています。
男装の阿国が道化役の猿若を連れて、「茶屋のおかか」を訪ねる場面です。
阿国は両刀を差し、覆面をして腕を組んで立ち、猿若は右側でおどけています。
お囃子は、小鼓、大鼓、太鼓の3人です。
桜も満開で、おおらかな雰囲気です。

「珠光青磁茶碗」 同安窯系 南宋時代
茶4-6-2010_005

室町時代の茶人、村田珠光がこの系統の器を抹茶茶碗に採用した
ことによる命名です。
青磁といっても、格式の高い青磁ではなく、薄緑色をしています。
浅い作りで、外側には櫛目模様、見込み(内側)にも丸く猫掻き文と呼ばれる
引っ掻き模様が入り、底には緑色の釉薬が溜まっています。
村田珠光はこのようなくだけた物を好んだとのことです。

「伊賀耳付水指」 伊賀窯 桃山時代
桃山003
 
緑色の自然釉が窪んだ部分に溜まっています。
垂れた耳や、ひしゃげた形に瓢げた味わいを感じます。
ことさらに歪んだ形を好むのは桃山の美意識の特徴で、自由な大らかさがあります。

「朝鮮唐津上手付水注」 桃山時代
桃山005

黑釉をかけた後に、上から白釉をかけています。
境目のところが青く発色していて、面白い景色になっています。
把手は折れたのをつないだようになっていて、破調の面白さを出しています。
唐津焼の一種で、朝鮮の技法を伝えていることから、この名があります。

「織部千鳥形向付」 七客 美濃窯 桃山時代 
桃山004

桃山の茶陶を代表する織部です。
千鳥は古来から絵にも文芸にも愛好されている題材です。
型で作ってあって、七客揃うと、千鳥の群れが波間を飛んでいるように見えます。

展覧会のHPです。

次回の展覧会は、「ジョルジョ・ルオー展」です。
会期は10月24日(土)~12月20日(日)です。

ルオー001

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【2015/09/06 19:27】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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