「ニキ・ド・サンファル展」 国立新美術館
乃木坂
chariot

六本木の国立新美術館では、「ニキ・ド・サンファル展」が開かれています。
会期は12月14日(月)までで、火曜日は休館日です。
会場は一部撮影可能です。

ニキ001


カトリーヌ・マリー=アニエス・ファル・ド・サンファル(ニキ・ド・サンファル、1930-2002)は
フランスに生まれ、少女時代をアメリカで過ごし、「ヴォーグ」「ライフ」の表紙の
モデルにもなっています。

芸術家となるきっかけは自らの精神疾患の治療に有効と知ったためです。

「自画像」 1958-59年頃 
 塗料、さまざまなオブジェ(小石、コーヒー豆、陶片等)、板 ニキ芸術財団

ニキ003

夫と2人の子供と別れて、芸術の道を進むことを決めた頃の作品です。
決然としてこちらを見据えていますが、顔には血が滲んでいるように見えます。
人物の造形はバルセロナのグエル公園のモザイク装飾を思わせ、
背景はジャクソン・ポロックのアクション・ペインティング風です。

ティラノサウルス・レックス/モンスター/射撃のドラゴン
(「キングコング」のための習作) 1963年
 塗料、石膏、動物の剥製、プラスチック、さまざまなオブジェ、板 ニキ芸術財団

ニキ004

歯をむき出した恐竜に人形や剥製が貼り付けられていて、文明の持つ破壊的な面を
表しているように見えます。
1954年に公開された怪獣映画、「ゴジラ」にも触発されたのではないでしょうか。
絵具を入れた袋や缶を作品に取り付け、それを銃で撃って絵具を流出させるという、
「射撃絵画」による制作で、これもアクション・ペインティングの一種です。

その後、友人の妊娠をきっかけに、女性をテーマとした「ナナ」シリーズを
制作するようになります。

「愛万歳」 1990年 オフセット印刷 Yoko増田静江コレクション
ニキ002

愛をテーマにした作品で、画面いっぱいに愛と生命の象徴の樹が広がっています。

増田静江(1931-2009)はニキの熱烈なファンで、ニキと親交を結び、多くの作品を所蔵し、
那須にニキ美術館を設立しています。
ニキ美術館は増田静江の死去に伴い、現在は閉館されています。

「ブッダ」 1999年 天然石、色ガラス、セラミック、FRP、鋼 Yoko増田静江コレクション
ニキIMG_0514

高さ317.5cmある、光り輝く巨像で、合掌する姿には強烈な存在感があります。
1998年に来日し、京都を訪れて仏像に接したことから生まれた作品です。
晩年のミキは精神世界に関心を持つようになっています。

「翼を広げたフクロウの椅子」 1999年 
ニキIMG_0515

 色ガラス、型ガラス、ムラーノガラス、鏡、チーク Yoko増田静江コレクション
会場の最後に置かれています。
知恵の象徴のフクロウをあしらい、玉座のようです。

会場では、ニキが約20年かけてイタリアのトスカーナ地方に建設した巨大なオブジェ群、
「タロット・ガーデン」の情景のビデオが映されていました。
タロットのカードをモチーフにしていて、ニキの芸術の集大成といった趣きです。

ニキ・ド・サンファルの作品からは社会性と時代性を感じますが、そのエネルギーと、
突き抜けたような造形・色彩感覚には圧倒されます。

展覧会のHPです。

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【2015/10/07 19:58】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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