「きものモダニズム」展 六本木泉屋博古館分館
六本木1丁目
chariot

六本木の泉屋博古館分館では特別展、「きものモダニズム」展が開かれています。
会期は12月26日(日)までです。
11月1日(日)までの前期と11月3日(火)からの後期で、展示替えがされます。

きもの001


長野県の須坂クラシック美術館の開館20周年を記念して、同館の所蔵する
大正から昭和初期にかけての銘仙(めいせん)、100点を展示するものです。
須坂クラシック美術館は製糸業の盛んだった須坂市にあり、日本画家岡信孝氏の
寄贈した銘仙を中心とした着物を多数所蔵しています。
会期中、ゲストトークやコンサートなどのイベントも開かれます。

銘仙は平織の絹織物で、大正から昭和にかけて普段着の着物などに使われてきました。
足利、伊勢崎、桐生、秩父、八王子など関東各地が主な産地です。

銘仙の柄は江戸時代の絣(かすり)以来の伝統の縞模様や幾何学模様に始まり、
大正期になると動植物模様も増えて、新しい意匠が次々生まれています。
アール・ヌーヴォーからアール・デコの時代の雰囲気を反映して、モダンなデザインが
多くなっています。

会場には銘仙の製作工程の映像も映されています。
仮の緯糸(よこいと)を入れて仮織した経糸(たていと)布を型を使って染め、
今度は仮の緯糸を抜いて織り直すという、「ほぐし」の技法を見せています。

「水色地薔薇に蝶模様銘仙単衣」 昭和初期 
きもの004

前期の展示です。
大きな蝶の形の模様の上に薔薇を置いた、モダンな意匠です。
銘仙の模様には洋風なチューリップや向日葵などもあります。

「白地孔雀羽根模様銘仙単衣」 昭和初期~昭和10年代前半
きもの003

前期の展示です。
アール・ヌーヴォー調の柄で、活き活きとして、力強さがあります。

「緑地抽象模様銘仙着物」 昭和初期
きもの002

前期の展示です。
カンディンスキーやミロを思わせる抽象模様も取り入れています。

「染分落下傘模様銘仙単衣」 昭和10年代半ば
椰子の木と落下傘をあしらった、時局を反映した模様です。
日本軍の落下傘部隊がインドネシアのパレンバン油田に降下したのは、
太平洋戦争初頭の昭和17年(1942)2月のことです。

絵画作品も何点か展示されています。

岡田三郎助 「五葉蔦」 1909年 泉屋博古館分館
泉005

前期の展示です。
麻葉模様の浴衣を着て、団扇を持った女性です。
岡田三郎助(1869-1939)は綿密でしっとりとした画風で、着物姿の女性を
好んで描いています。

中村大三郎 「美人図」 1935年 足利市立美術館
きもの001

前期の展示です。
足利本銘仙のポスターの原画で、洋風の髪型に幾何学模様に菊をあしらった
銘仙を着た女性です。
中村大三郎(1898-1947)は京都出身の日本画家で、モダンな雰囲気の
美人画を得意としています。


現在では着る機会の少なくなった銘仙ですが、こうやってまとまって観ると、
その時代の雰囲気が伝わって、新鮮さを感じます。

展覧会のHPです。

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【2015/10/11 19:59】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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