「肉筆浮世絵 美の競艶」展 上野の森美術館
上野
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上野の森美術館では、「肉筆浮世絵 美の競艶」展が開かれています。
会期は2016年1月17日(日)までです。
12月20日までの前期と12月22日からの後期で一部展示替えがあります。

浮世絵001


シカゴの実業家で日本美術の収集家であるロジャー・ウェストン氏の所蔵する
肉筆浮世絵、約130点を展示する展覧会です。

肉筆浮世絵は彩色が豊かで、細密な描写を楽しめます。

奥村政信 「やつし琴高仙人図」 宝暦年間(1751~64)
浮世絵003

美人が鯉に乗って手紙を読んでいて、琴高仙人の故事になぞらえています。
琴高仙人は中国の仙人で、琴が巧みで、竜の子を捕えてくると言って川に入り、
約束の日に大きな鯉に乗って現れています。
鯉は黄河の竜門を登り切れば竜になるといわれています。
奥村政信(1686~1764)は独学の浮世絵師で、画業は長く、美人画、役者絵、
花鳥画など、分野も多彩です。

勝川春章 「美人按文図」 寛政元~4年(1789~92)
浮世絵002

竹菱垣の裾模様の着物の女性が立膝をして、筆を手に、恋人宛でしょうか、
手紙の文を考えています。
上品な顔立ちで、悩む風情が表れています。
勝川春章(1726?~1793)は勝川派の祖で、肉筆美人画は当時から評判が
高かったようです。

二代歌川豊国 「御殿女中花見図」 文政8~天保元年(1825~30)
木の葉の裾模様の紫の着物に法輪の模様の帯を立て矢結びにした御殿女中が
扇を手にして、満開の桜の枝の下を通ります。
きっちりとした描き方で、紫色がとても鮮やかです。
同じく御殿女中の花見を描いた、鏑木清方の「花ざかり」につながるものがあります。

河鍋暁斎 「一休禅師地獄太夫図」 明治18~22年(1885~89)
浮世絵004

地獄太夫は室町時代の遊女で、山賊にかどわかされて堺に遊女として
売られますが、現世の不幸は前世の行ないの故であるとして、
着物には地獄変相図を刺繍していたそうです。
一休宗純とも親交があったということです。
帯には遊ぶ唐子と布袋様が描かれています。
河鍋暁斎の弟子だったジョサイア・コンドルの所蔵でした。


初期浮世絵から、小林清親まで、良質な作品が数多く揃っていて、初めて知る
浮世絵師も多く、大変濃密な展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2015/11/24 19:46】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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