「博物館に初もうで」 東京国立博物館 2016/1
上野
chariot

上野の東京国立博物館で開かれている新年恒例の「博物館に初もうで」に
今年も行ってきました。
会期は1月31日(日)までです。

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本館正面階段の活花は、今年は真生流家元、山根由美さんです。

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特別1室・特別2室では干支の猿にちなんだ作品が展示されています。

「観音猿鶴図」(模本) 横山大観模写、
原本=牧渓筆  原本=国宝・大徳寺蔵、原本=南宋時代末~元時代初・13世紀

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明治28年(1895)に横山大観が牧谿の三幅対を模写したうちの猿を描いたものです。

「猿猴図」 狩野山雪 江戸時代・17世紀
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ふっくらと愛らしい手長猿です。
手長猿は牧谿以来、日本でも多くの絵師に描かれています。

「猿曳図」 狩野尚信 江戸時代・17世紀
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墨の濃淡に味わいがあります。

「意馬心猿図」 柴田是真 明治時代・19世紀
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意馬心猿とは、煩悩が馬や猿のように抑えがたいことを云います。
猿は馬を守るとされ、厩で飼われるなど、馬とつながりの深い動物です。
神の使いの猿が烏帽子を被り、御幣を担いで、馬の背に乗っています。
軽妙な筆遣いで、馬の尻は一筆描きになっています。

「三猿蒔絵印籠」 塩見政誠 江戸時代
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三猿の元となった、平安時代の僧、良源の詠んだ七猿歌と、それに対応する猿が
描かれています。
塩見政誠(しおみまさなり、1646-1719)は京都の蒔絵師です。

七猿歌の七つ目の歌

 見ず聞かず言わずの三つのさるよりも思わざるこそまさるなりけれ

「枝垂柳猿猴透鍔」 東龍斎清寿 江戸時代

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表に柳の下を釣竿を担いで釣りに行く猿、裏に月の下を魚籠を持って帰る猿を
彫ってあります。
東龍斎清寿は幕末の江戸の刀装具作者です。

「朱漆木目塗三日月文合口」 明治時代・19~20世紀
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鞘を木の幹に見立て、月を嵌め込み、鞘の端の鐺(こじり)は腕を伸ばして
月を取ろうとしている猿の形にしています。
猿たちが、井戸に映る月を取ろうと腕をつないで木の枝からぶら下がったら、
枝が折れて水に落ちて死んでしまったという、猿猴捉月の故事を表しています。
残念なお話しなのですが、風流な情景ということなのか、絵画工芸ではよく題材に
なっています。
明治になり、実用を離れた刀装は純工芸的な面白さを目指すようになります。


その他の展示です。

「松林図屏風」 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀 国宝
左隻
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右隻
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お正月恒例の展示で、1月17日まで国宝室に展示されています。

「女房三十六歌仙図屏風」 土佐光起 江戸時代・17世紀 個人蔵
左隻
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右隻
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三十六人の女性の詠んだ歌と、その姿を屏風に貼ってあります。

伊勢大輔
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 いにしへの奈良の都のやえざくら今日九重ににほひぬるかな

式子内親王
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皇族なので、几帳を立てています。

 ながむれはころもで涼しひさかたのあまのかはらの秋のはつ風


「楼閣山水図屏風」 池大雅 江戸時代・18世紀 国宝
1月24日までの展示です。
南画の大家、池大雅の作品で、金地屏風の右隻に岳陽楼を、
左隻に酔翁亭を描いています。
池大雅らしい伸びやかな風景画で、人物の衣服を青や赤に塗って
アクセントを付けています。
一橋徳川家の旧蔵です。

右隻の岳陽楼と洞庭湖の風景です。
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左隻の酔翁亭では主人と客が歓談しています。
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浮世絵の展示は葛飾北斎を特集しています。

冨嶽三十六景 左:凱風快晴 中:山下白雨 右:神奈川沖浪裏
 葛飾北斎 江戸時代・19世紀

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1月17日までの展示です。


本館前では和太鼓グループ批魅鼓(ひみこ)による演奏が行われていました。

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何とも勇壮な響きで、文字通り、心を「鼓舞」するものがあります。
兵馬俑になった秦の軍団もこのような太鼓の響きに鼓舞されて、匈奴と戦っていたのでしょう。

隣の平成館で2月21日(日)まで開かれている「始皇帝と大兵馬俑展」の記事です


東京国立博物館のHPの「博物館に初もうで」のページです。

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【2016/01/05 19:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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