「勝川春章と肉筆美人画-〈みやび〉の女性像」展 日比谷 出光美術館
日比谷・有楽町
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日比谷の出光美術館では、生誕290年記念、「勝川春章と肉筆美人画
-〈みやび〉の女性像」展が開かれています。
会期は3月27日(日)までです。

春章001


江戸時代中期の浮世絵師、勝川春章(1726?-93)の描いた肉筆浮世絵を
中心にした展示です。
勝川春章は役者絵で評判を得ましたが、晩年は品の良い、みやびな肉筆浮世絵を
多く手掛けています。

「雪中傘持美人図」 勝川春章 
 天明7, 8年(1787, 88)頃 出光美術館

 勝川007

白い雪と黑の振袖の対照が効いていて、傘に積もった雪も写実的に
表されています。
振袖の模様は何でしょうか、帯の模様は松皮菱です。

「桜下三美人図」 勝川春章 
 天明7, 8年(1787, 88)頃 出光美術館

 勝川006

三美人が山桜を賞でていて、川辺にはツクシが伸び、タンポポが咲いています。

「美人鑑賞図」 勝川春章 寛政2- 4年(1790 -92)頃 出光美術館
勝川002

勝川004

勝川003

勝川春章の最晩年の作で、あるいは絶筆かもしれないとのことです。
西洋の遠近法を取り入れた画面です。
皆で鑑賞しているのは狩野探幽の三幅対とのことで、寿老人と鶴の絵が見えます。
飾られた牡丹は富貴を表し、じゃれる猫は中国語の発音(マオ)が、長寿を表す
漢字と同じと言うことで、目出度尽くしの絵柄です。
大和郡山藩主で柳沢吉保の孫、信鴻(のぶとき、1724‐92)の古希を祝って
描かれたとのことで、柱の釘隠しには花菱(柳沢家の家紋は四つ花菱)を用い、
庭は吉保が造り、信鴻が晩年を過ごした駒込の六義園になぞらえています。
画面の上に、すやり霞を描いて、大和絵の雰囲気も見せています。
このような古典的な世界との融合が勝川春章の特徴です。
最近、この作品は春章より30歳も若い鳥文斎栄之(1756-1829)の錦絵、
「福神の軸を見る美人」を元にしていることが分かったそうです。

「雪月花図」 勝川春章 天明3-78年(1783-87)頃 
 摘水軒記念文化振興財団

三福対で、雪は簾を掲げる清少納言、月は源氏物語の想を練る紫式部、
花は桜の花を詠む伊勢大輔を描いています。

「石橋図」 礒田湖龍斎 江戸時代・18世紀後期 出光美術館
 ヴィ8-4-2010_004

礒田湖龍斎(1735‐90?)は勝川春章と同時期の浮世絵師で、肉筆美人画も
よく描いています。
石橋(しゃっきょう)は、寂照法師が中国の清涼山の麓にかかる石橋のたもとで、
文殊菩薩の乗り物である獅子が牡丹と戯れるのを見たという故事を演劇化した
ものです。
目出度い演目で、能や歌舞伎でよく演じられています。
着物の両袖を脱ぎ、牡丹の花をかざして華やかに踊る様を、躍動的な構図で
描いています。
紅白の色の対比も効果的です。

「更衣美人図」 喜多川歌麿 江戸時代・19世紀前期 
 重要文化財 出光美術館

 更衣図5-16-2010_016

すらりと立つ美人は薄い夏衣に着替えているところです。
粋な黒が襦袢の赤と釣合っています。
足元に広がる解けた帯が目を惹き、水から立ち上がった花が
咲いているようです。
喜多川歌麿(1753?‐1806)は勝川春章より少し後の人で、春章に比べ
現実味のある美人画を描いています。


工芸品はおもに古九谷と鍋島が展示されています。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「美の祝典Ⅰ―やまと絵の四季」展です。
会期は4月9日(土)から5月8日(日)です。

祝典001

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【2016/02/27 19:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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