「芸大コレクション展 春の名品選」 上野 東京藝術大学大学美術館
上野
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上野の東京藝術大学大学美術館では「芸大コレクション展 春の名品選」が
開かれています。
毎年、春に開かれる展覧会で、今年の会期は5月8日(日)までです。

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「浄瑠璃寺吉祥天厨子絵 弁財天および四眷属像」(全7面のうち) 
 建暦2年(1212) 重要文化財

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元は京都浄瑠璃寺の重要文化財、「木造吉祥天立像」(鎌倉時代)を納めた厨子の
扉および背面板です。
これは正面板で、八臂(腕が8本)の弁財天を中心に、向かって右上に正了知大将、
左上に宝賢大将と思われる神将が立ち、右下に堅牢地神が鉢を持って、
左下に訶利帝母が柘榴の実を持って坐しています。
本来は厨子の中の正面にあるので、見えにくい場所なのですが、細かく入念に
描かれています。

堅牢地神は大地を司る神です。
訶利帝母は鬼子母神のことで、5人の赤子や幼児と一緒に描かれています。

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「鮭」 高橋由一 1877年頃 油彩・紙 重要文化財
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高橋由一(1828-1894)の代表作です。
長さ120㎝という大きな鮭で、洋画では珍しい極端に縦長の画面に描かれています。
日本人は掛軸を観慣れているので、縦長でも違和感は無かったのかもしれません。
皮のたるみ、塩の粒、縄のほつれまで克明に描かれ、身の赤がとても印象的です。 

高003


「鏡獅子」 平櫛田中 1940年
彫003

高さ50.4cmの彩色木彫で、六代目尾上菊五郎(1885-1949)の当り芸、
「春興鏡獅子」を写した作品です。
左腕を後ろに伸ばし、腰を落として体を前に押し出した姿には力と動きがあります。
菊五郎は九代目市川団十郎から裸で稽古を付けてもらい、自分も裸で弟子に
稽古を付けていると聞いて、先ず裸体を彫ってからこの作品を彫っています。
この「鏡獅子」を元に平櫛田中の代表作となる高さ2mの「鏡獅子」が昭和33(1958)年に
完成し、現在は三宅坂の国立劇場のロビーに展示されています。
平櫛田中(1872-1979)は人形師出身で、岡倉天心に師事し、後に東京美術学校の
教授も勤めています。


特集展示として、藝コレの「60-70’s」と題した1960年代から70年代にかけての作品
が展示されています。

「私にとってのピエロ・デラ・フランチェスカ」 有元利夫 1973年
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古典的で静謐な作品で知られる有元利夫(1946-1985)の東京藝術大学の
卒業制作で、シリーズ10点は大学買い上げとなっています。
ルネサンス初期の画家、ピエロ・デラ・フランチェスカに倣っての擬古典的な
画風の小品です。
油絵ということもあって、後の岩絵具による作品に比べ、やや濃い色彩で
艶があります。
階段を描いた作品にはベン・シャーンの影響が見られます。

2010年に東京都庭園美術館で開かれた、「有元利夫展 天空の音楽」の記事です。

展覧会のHPです。

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【2016/04/12 19:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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