「美の祝典I やまと絵の四季」展  出光美術館
日比谷・有楽町
chariot

丸の内の出光美術館では開館50周年記念、「美の祝典」展が開かれています。

祝典001


出光美術館の開館50周年を記念して、所蔵する名品を3期に分けて展示するもので、
「I 期 やまと絵の四季」はは5月8日(日)までです。
II 期は水墨画、III 期は江戸絵画を中心にしています。

I 期 やまと絵の四季

「絵因果経」(部分) 奈良時代 重要文化財
やまと絵001

5世紀に漢訳された過去現在因果経を絵入りの経巻にしています。
上段に釈迦の物語が素朴な表現で描かれています。

風神雷神も描かれています。

やまと絵002

やまと絵003


「真言八祖行状図(龍智)」 保延2年(1136) 重要文化財
やまと絵004

明治の廃仏毀釈で廃寺となった、奈良県の内山永久寺の旧蔵です。
真言宗の龍猛、龍智、金剛智、不空、善無畏、一行、恵果、空海の事績を描いた
大きな八幅の掛軸です。
龍智は南インドの人で、龍猛から密教を授かり、これを金剛智に伝えています。
紅葉の風景の中で、左には龍智と玄奘、下には龍智と金剛智、善無畏、
右上には楽器を持った二人の人物が描かれています。

やまと絵005

やまと絵007

やまと絵006


「佐竹本三十六歌仙絵巻 柿本人麿」 
    伝藤原信実 鎌倉時代 重要文化財

やまと絵008

大名の佐竹家に伝わった鎌倉時代の三十六歌仙絵巻です。
元は2巻の絵巻だったのが、大正時代に巻頭部分の「住吉明神」を含め、
37枚に切断されたものです。

直衣(のうし)に、烏帽子、右手に筆、左手に紙を持って座った老人の姿です。
平安時代に、歌人の藤原兼房が夢の中で柿本人麻呂に会ったという逸話があり、
その時見たという姿で人麻呂は描かれるようになったということです。

ほのゝとあかしのうらのあさきりにしまかくれゆく舟をしそおもふ

「十王地獄図」 鎌倉時代末期~南北朝時代
やまと絵012

双幅の片方で、上部には、右から初江王、五官王、変成王、平等王、五道転輪王が
居並び、裁きを行なっています。
亡者たちは腕を打ち砕かれたり、広げられた舌を牛の挽く鋤で切られたり、
さんざんに責めさいなまれています。
これを見ていると、怖くて悪いことが出来なくなります。

やまと絵014

やまと絵016


耐え難い寒さの八寒地獄には、亡者を救う観音菩薩が現れています。
地獄に仏とはこのことです。

やまと絵013


「日月四季花鳥図屏風」(右隻) 室町時代 重要文化財
やまと絵009

春夏を描いた右隻には金の板の太陽を、秋冬の左隻には銀の三日月を貼ってあります。
とても装飾的な画面で、後の琳派に比べ、ちょっと重々しいところがあります。

「月に秋草図屏風」 右隻(部分) 伝 俵屋宗達 江戸時代
琳派002

六曲一双の金屏風に薄、萩、桔梗など秋の草を散らし、銀泥で半月を描いています。
疎らに置かれた草花は空間の広がりを思わせ、しみじみとした秋の情緒に
満ちています。
俵屋宗達の工房の作ですが、質の高さから宗達自身が描いたのではないかと
言われているとのことです。

「四季草花図屏風」 「伊年」印 六曲一双 江戸時代
琳派015

俵屋宗達の工房の作であることを表す「伊年」印の捺された屏風です。
量産できるように上下2段に同じ調子でびっしりと草花を並べてありますが、
金地に映えた豪華な画面です。


特別展示 「伴大納言絵巻」(上巻部分) 平安時代 国宝
やまと絵010

やまと絵011

貞観8年(866)に起きた応天門の変を題材に平安時代末期に描かれた3巻の絵巻で、
この記念展が10年振りの展示となり、I期に上巻、II期に中巻、III期に下巻が展示されます。

応天門の変は、大納言伴善男が宮城の応天門に放火したとされ、流罪になった事件で、
これにより大伴氏は没落し、藤原氏が権勢を強めています。
上巻には炎上する応天門と駆け付ける役人、集まって大騒ぎする人々、清和天皇に拝謁する
藤原良房などが描かれています。
会場には絵巻の各部分や登場人物の解説が掲示され、内容がよく分かるようになっています。

驚き騒ぐ人々の様子や赤い焔と黒煙を上げる応天門の描写は臨場感にあふれています。

続くII期の展示も楽しみです。

展覧会のHPです。

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【2016/04/19 19:39】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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美の祝典� やまと絵の四季 会期:2016年4月9日(土)〜5月8日(日) 今年、開館50周年を迎えた出光美術館が奈良・平安期〜江戸時代にかけての日本美術を3期に分けて展示するという企画が始まりました。 やまと絵(会期:4月9日(土)〜5月8日(日))、水墨(5月13日(金)〜6月12日(日))、江戸絵画(6月17日(金)〜7月18日(月・祝))の分けられた企画の第1期の会期末に行ってきま...
【2016/05/09 22:43】

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