「古典再生―作家たちの挑戦」展 宮内庁三の丸尚蔵館
大手町
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宮内庁三の丸尚蔵館では、「古典再生―作家たちの挑戦」展が開かれています。
会期は中期が5月22日(日)まで、後期が5月28日(土)から6月19日(日)までです。
休館日は月曜・金曜で、入館は無料です。

古典001


明治維新による近代化の中で、日本古来の伝統を守ろうという機運も高まります。
そうした中で、古典に範を取りながら、近代的感覚も併せ持った作品が登場します。
展覧会ではそれらの美術工芸品が3期に分けて、展示されています。


「雪月花」 上村松園 昭和12年(1937)
皇10-8-2009_003

中期の展示です。
貞明皇后(大正天皇の皇后)の用命を受けてから完成まで21年かかった作品です。
「雪」「月」「花」を題材にした三幅対です。
「雪」は、枕草子の、香炉峰の雪の逸話で、清少納言が簾を持ち上げて
いるところです。

古典008

  少納言よ香炉峰の雪はいかならむと仰せらるれば
  御格子上げさせて御簾を高く上げたれば笑わせたまふ
            
                         清少納言 「枕草子」

「月」は、源氏物語に因んでいるとのことですが、紫式部が石山寺の月を
眺めて、源氏物語の着想を得たという場面でしょうか。

古典007

  めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに雲がれにし夜半の月かな

                                 紫式部

「花」は、伊勢物語の「筒井筒井筒にかけしまろがたけ」に因んで、
幼馴染の遊ぶ、あどけない情景です。

古典009

  筒井筒井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに
  くらべこし振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずしてたれか上ぐべき

                              「伊勢物語」

すっきりと上品な線と色彩で、王朝絵巻を見事に再現しています。
構図も、持ち上げる簾、見上げる月、散る桜花と、縦長の画面を
上手く使っています。

「萬歳楽置物」 山崎朝雲 昭和3年(1928)
古典002

中期の展示です。
「萬歳楽」は即位の礼などで演じられる舞楽で、昭和天皇の即位に際し、学習院から
献上されています。
賢王の世に鳳凰が現れるという伝承に基く、鳳凰の舞う様を表す舞いです。
山崎朝雲(1867-1954)は高村光雲に師事した彫刻家で、写実的表現を心掛けています。


次回の展覧会は、「駒競べ-馬の晴れ姿」展(仮称)です。
会期は7月9日(土)から9月4日(日)までです。

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【2016/05/07 20:04】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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