「ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝」 汐留 パナソニック 汐留ミュージアム
新橋・汐留
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汐留のパナソニック 汐留ミュージアムでは、8月28日(日)まで、
「ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝」が開かれています。

ミケランジェロ6-16-2016_001


ルネサンスの芸術家、ミケランジェロ・ブオナローティ(1475-1564)について、
フィレンツェにあるカーサ・ブオナローティの所蔵する作品、資料約70点を中心にして
紹介する展覧会です。

カーサ・ブオナローティはミケランジェロが購入したフィレンツェの邸宅で、その後は甥の
レオナルドの家族とその子孫が住み、現在はフィレンツェ市の所有となっています。
ミケランジェロの彫刻、素描、書簡など豊富な資料を所蔵し、美術館として
開放されています。


マルチェッロ・ヴェヌスティに帰属 「ミケランジェロの肖像」 
 油彩、カンヴァス 1535年以降

ミケランジェロ0

60歳前後の肖像で、頬はこけ、皺が寄り、偏屈そうな顔をしています。
若いときに喧嘩で殴られて鼻が曲がってしまったこともあってか、
ミケランジェロは自分の肖像を描かれることを嫌ったそうです。


「システィーナ礼拝堂天井画(クマエの巫女)のための頭部習作」 
木炭、鉛白の跡、紙 1508-1510年 トリノ王立図書館蔵

ミケランジェロ1

クマエの巫女はローマ神話に登場する巫女で、老いた姿をしていたということです。
ローマの詩人、ウェルギリウスの詩において、キリストの降誕を予言したとして、
後のキリスト教社会では伝えられています。
力強いデッサンで、老婆の顔を描き出しています。
一緒に天井画の同じ部分の実物大写真が展示されていますが、筆遣いに勢いがあり、
明暗の対照も巧みです。
ミケランジェロは教皇ユリウス2世(在位1503-1513)からシスティーナは礼拝堂に
天井画を描くよう命じられた時、自分は彫刻家であって画家ではないとして断ろうと
したそうですが、見事な描きぶりで、卓越した技量の画家でもあったことを示しています。
ユリウス2世はローマ教会の独立や教皇の権力拡大に務めた野心的な教皇ですが、
芸術を愛好し、ミケランジェロやラファエロの庇護者となり、ローマをルネサンス文化の
中心地とすることに貢献しています。

「背を向けてひざまずく男性裸体像習作」 石墨、紙
ミケランジェロ2

筋肉の盛り上がった、たくましい男性像ですが、何のための習作かは不明とのことです。


建築家としてのミケランジェロに関する資料も多く展示されています。

「サン・ロレンツォ聖堂ファサード計画における壁龕とその両脇の円柱の立面図」 
 赤石墨、紙 1517年 

ミケランジェロ6-29-2016_006

サン・ロレンツォ聖堂はフィレンツェにあるメディチ家の菩提寺で、ファサードの建築は
メディチ家出身の教皇レオ10世(在位1513-1521)の命でミケランジェロが行なって
いますが、現在まで未完成のままです。
レオ10世も文化への関心が高く、ミケランジェロやラファエロの庇護者となっていますが、
サン・ピエトロ大聖堂の改修のため、免罪符の販売を許可して、ルターの宗教改革の
きっかけを作っています。

「ラウレンツィアーナ図書館、閲覧室から玄関室への扉口案」 
 石墨、ペンとインク、褐色の淡彩、紙 1526年頃

チラシに使われている画像です。
ラウレンツィアーナ図書館はサン・ロレンツォ聖堂に隣接して、既存の回廊の2階部分に
建てられた図書館です。
メディチ家出身の教皇クレメンス7世(在位1523-1534)の命で設計していて、
1階の玄関室から2階の閲覧室に上がる重厚な造りの階段で有名です。
クレメンス7世はレオ10世の従兄弟ですが、神聖ローマ帝国軍のローマへの侵攻
(ローマ略奪)に遭い、ローマは荒廃してしまいます。

「サン・ジョヴァンニ・デイ・フィオレンティーニ聖堂のための平面図計画案」
 石墨、褐色の淡彩、紙 1559年頃

ミケランジェロ3

サン・ジョヴァンニ・デイ・フィオレンティーニ聖堂はフィレンツェの守護聖人、
聖ヨハネに捧げられた、ローマに住むフィレンツェ人のための聖堂です。
教皇ピウス4世(在位1559-1565)の命でミケランジェロの提案した5つの
設計案の一つで、正方形と円を組合わせています。
結局、ミケランジェロの案は採用されず、ジャコモ・デッラ・ポルタが設計を
担当しています。
ピウス4世はローマなどの都市の修復にも努めています。

2013年に国立西洋美術館で開かれた、「ミケランジェロ展 天才の軌跡」では、ミ
ケランジェロの別の案も展示されていました。

「ミケランジェロ展 天才の軌跡」の記事です。

他に、ミケランジェロの手掛けた、ユリウス2世墓廟、サン・ピエトロ大聖堂、
サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂スフォルツァ家礼拝堂、ピア門などに関する
ミケランジェロ自筆の計画案やスケッチも展示されています。

才能豊かで長生きだったミケランジェロは、代々の教皇に重用された、
言葉を替えれば、こき使われていたものだなと思います。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「モードとインテリアの20世紀展 ポワレからシャネル、サンローランまで」です。
会期は9月17日(土)から11月23日(水)までです。

モード6-30-2016_001

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【2016/07/14 22:35】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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