「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」展 東京国立博物館
上野
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上野の東京国立博物館では特別展、「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」が開かれています。
会期は9月19日(日)までです。

約8000年前の新石器時代からヘレニズム時代まで、ギリシャ国内にある
古代ギリシャの遺物、300件以上を展示する展覧会です。

ギリシャ0



第1章 古代ギリシャ世界のはじまり(前6800年紀~前1100年頃)

新石器時代から青銅器時代にかけての遺物です。

「スペドス型女性像」 初期キュクラデスⅡ期(前2800~前2300年) 
 クフォニシア群島出土か キュクラデス博物館

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高さ74.3cmの大きな像で、大理石製です。
キュクラデス文明は新石器時代から青銅器時代初めにかけて、キュクラデス諸島に
栄えた文明で、単純化された形の人物像で有名です。

この形は現代の芸術家にも多くの影響を与えていて、陶芸家のハンス・コパー
(1920~1981)はキクラデス型という作品群をつくっています。

2010年にパナソニック汐留ミュージアムで開かれた、「ハンス・コパー展」の記事です。


第2章 ミノス文明(前3200年頃~前1100年頃)

クレタ島で栄えた文明はミノス文明(クレタ文明)と呼ばれています。

「漁夫のフレスコ画」前17世紀 テラ(サントリーニ)島、
 アクロティリの集落、「西の家」(第5室)出土 テラ先史博物館

ギリシャ0_1

高さ117cmの明るい色彩のフレスコ画で、神に魚を捧げる人物です。
古代エジプトと同じく体は側面から、肩は正面から描いています。
頭は髪の一部を残して剃ってあるそうです。
サントリーニ島の大噴火により埋まっていました。


第3章 ミュケナイ文明(前1600年頃~前1100年頃)

ギリシャ本土の文明で、紀元前1450年頃にはクレタ島を征服しています。

「円形飾り板」 後期へラディックI期(前16世紀後半)
 ミュケナイ、円形墓域A(第3号墓)出土 アテネ国立考古学博物館

ギリシャ1

直径が5~6㎝の金の板で、1876年にハインリヒ・シュリーマンが発掘しています。


第4章 幾何学様式~アルカイック時代(前900年頃~前480年)

「コレー像」 前530年頃 アテネ、アクロポリス、エレクテイオンより出土 
 アテネ、アクロポリス博物館蔵

ギリシャ2

コレーはギリシャ神話のゼウスとデーメーテールの間の娘です。
高さ95.4㎝の大理石像で、髪を結い上げ、プリーツのある衣装を着て、有名な
アルカイックスマイルを浮かべています。
エジプト彫刻に倣って、直立して左足を少し前に出した姿をしていて、後ろから見ると
足を出している様子がよく分かります。

第5章 クラシック時代(前480年~前323年)

古代ギリシャの最盛期で、アテネのアクロポリス神殿が建てられた時期です。


「テミストクレスの名前が書かれたオストラコン(陶片)」
 前472年のオストラシズム(陶片追放) アテネのアゴラ(広場)より出土 
 アテネ、古代アゴラ博物館蔵


世界史で習った陶片追放の投票用紙ならぬ、投票陶片です。
黑い破片にギリシャ文字ではっきり、TEMISTOKLESと刻んであります。
テミストクレスはアテナイの政治家で、ペルシャ戦争の英雄ですが、陶片追放に遭って
アテナイを去っています。


第6章 古代オリンピック

紀元前8世紀に始まった古代オリンピックに関連する品々の展示です。

「赤像式パナテナイア 小型アンフォラ ボクシング」 前500年頃 
 アイギナ島出土 アテネ国立考古学博物館

ギリシャ1_1

パナテナイアはアテナイで開かれていた祭典で、競技会などが行なわれています。
赤像式は、赤い生地を残し、背景を黒く塗って描く技法です


第7章 マケドニア王国

マケドニア王国はギリシャの北方にあったギリシャ人の王国で、フィリッポス2世は
スパルタを除く全ギリシャを統一し、その子アレクサンドロス3世(アレクサンドロス大王)は
ペルシャを征服しています。


第8章 ヘレニズムとローマ(前323年~)

アレクサンドロス大王の征服事業によってギリシャとオリエントの文化が融合されて
ヘレニズム文化となり、やがてローマに受け継がれます。

「アルテミス像」 前100年頃 デロス島、「ディアドゥメノスの家」より出土 
 アテネ国立考古学博物館蔵

ギリシャ3

アルテミスはギリシャ神話の狩猟の神で、本来は猛々しいのですが、トゥニカ(単衣)を着た
この像はどこか優し気です。
ヘレニズム文化の作品は優美で繊細になっているそうです。
このような像を観ていると、西洋文明は古代ギリシャに始まるのだということをあらためて
実感します。

古代ギリシャも期間が長く、さまざまな文化が興っていますが、それぞれについての
遺物や作品が揃って、興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。


2011年には国立西洋美術館で、「大英博物館 古代ギリシャ展」が開かれていました。
クラシック時代からヘレニズム時代、ローマ時代、ローマ時代にかけての人体像の
展示でした。

「大英博物館 古代ギリシャ展」の記事です。

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【2016/07/09 20:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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