「オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ」展 サントリー美術館
六本木・乃木坂
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六本木のサントリー美術館では、「オルセー美術館特別協力 生誕170周年 
エミール・ガレ」展が開かれています。
会期は8月28日(日)まで、休館日は火曜日です。

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アール・ヌーヴォーの工芸家、エミール・ガレの作品を、サントリー美術館のコレクション
約100件やオルセー美術館の所蔵するデッサン類、約40件などを展示する展覧会です。

エミール・ガレ(1846-1904)はフランス、ナンシーの陶磁器・ガラス器の製造販売会社の
経営者の子に生まれ、1877年に経営を任されています。

1878年のパリ万国博覧会に月光色ガラスと呼ばれる淡青色のガラス器を出展し、
評判を得ています。

花器 「バッタ」 1878年頃 サントリー美術館
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涼やかに青味がかった、透明な器です。
植物や虫を題材にするガレの特徴がすでに表れています。

1870年の普仏戦争にはガレも従軍していますが、フランスの敗北により、
ガレの故郷のアルザス・ロレーヌの一部はドイツに割譲されています。
ガレには愛国心を反映した作品もあります。

花器 「フランス菊」 1881-85年頃 サントリー美術館
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ロレーヌを象徴するロレーヌ十字(横木が2本の十字架)とナンシーの紋章の
アザミをあしらっています。

栓付瓶 「神秘の葡萄」 1892年 オルセー美術館
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詩人のロベール・ド・モンテスキューに贈った器です。
表面に葡萄の粒をあしらい、ブランデーの香気が立ち昇っているような形をした
栓を付けています。
文学への造詣の深かったガレは作品に文学作品の一節を刻み入れることも多く、
「もの言うガラス」とも呼ばれています。

蓋付壺 「たまり水」 1899-1900年 オルセー美術館
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ヴィクトル・ユーゴ―の詩の一節が刻まれています。

ガレは植物学者でもあり、自宅の庭園に2000種類以上の植物を栽培し、
観察をしています。
オルセー美術館所蔵のデッサンを見ると、極めて精緻で、芸術的でもあり、
植物への関心と愛着の深さが伝わります。
単にアール・ヌーヴォーの様式として植物を取り入れているのではなく、
植物そのものに迫っています。

習作 「葡萄の蔓」 1885-1920年 オルセー美術館
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葡萄の一粒一粒が実に写実的に彩色されています。

花器 「アイリス」 1900年頃 サントリー美術館
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透明の気泡ガラスに茶色と紫色のガラスを被せ、胴の部分にアイリスを
彫り出しています。

ガレは植物と同じように虫、鳥、海洋生物にも関心を寄せていますが、
ガレ自身の心情を伝える手段として植物や動物をモチーフとしている
とのことで、作品の中の虫や植物は何かを語りかけてくるようです。

昼顔形花器 「蛾」 1900年 サントリー美術館
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乳白色の昼顔の蜜を吸いにムラサキシタバとホウジャクが集まっています。

『意匠 昼顔形花器 「蛾」』 1899年 オルセー美術館
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脚付杯 「蜻蛉」 1903-04年 サントリー美術館
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白血病で死期の迫ったガレが親戚や友人たちに贈った品です。
大きくうねって器に貼り付いた蜻蛉はガレ自身の姿のようにも見えます。
動植物のモチーフが写実を超えて、ガレの内面まで表現していることが
よく分かります。

ランプ 「ひとよ茸」 1902年頃 サントリー美術館
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会場の最後に置かれています。
成熟すると一晩で溶けてしまうという、ひとよ茸をデザインしています。
高さ1m近い大きなランプで、電気が灯され、妖しい命の揺らめきを見せています。

会場にはガレ旧蔵の中国の鼻煙壷(嗅ぎ煙草入れ)や日本の花器なども展示され、
ガレの持つ異国情緒の基を見ることも出来ます。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展です。
会期は9月10日(土)から10月30日(日)までです。

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【2016/08/09 22:37】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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